夜通しの梱包作業から解放され、月間1,000件規模のECを実質1.5人で運用。ベビー服ブランド「ciel de bébé」が新サービス「FulfillX」を導入した理由とは
2026.10.09

合同会社LARKS 【ciel de bébé|https://cieldebebe.shop/】
生後0〜3ヶ月の新生児期から1歳未満の赤ちゃんに特化したベビー服ブランド「ciel de bébé」。退院着を中心に、出産準備の段階から使えるアイテムを展開しています。アイボリーやクリーム、ベージュ、オートミールといったどんなお部屋にも溶け込むニュアンスカラー、写真に残したときに “特別” がそっと香るデザイン。退院の日や初めてのお散歩など、何気ない瞬間が思い出に変わるそのときに寄り添うアイテムを展開しています。
今回は「ciel de bébé」を運営する合同会社LARKSの代表・犬塚様にお話をお伺いしました。
出産準備の段階から「ワクワク」を届けるベビー服ブランド「ciel de bébé」
―― まずは貴社の概要と、ブランドを立ち上げた背景について教えてください。
ciel de bébéは、約3年半前に新生児期から1歳未満のベビーに特化したブランドとしてスタートしました。
背景にあるのは、私自身も子育てをする中で感じた「家事と育児の両立の大変さ」です。昨今のSNSを見ても、ポジティブな発信ばかりではなく、戸惑いや悩みを抱えている親御さんが本当に多いと感じていました。特に新生児期は一番手がかかるため、生まれる前から不安を抱えている方も多い。だからこそ、出産準備の段階から可愛いお洋服を選ぶワクワク感を届けたい。そのワクワクが、育児の環境や心の余裕につながってほしい。それがブランドを立ち上げた原点です。
―― 商品で大切にされていることは何でしょうか。
カラーには特にこだわりがあります。アイボリー、クリーム、ベージュ、オートミールといったナチュラルな色合いが中心です。海外のベビー服のような原色に近い派手な色は、日本の感覚だと馴染みにくい部分もあると感じていて。どんなお部屋にも馴染み、写真を撮ったときにも映える色合いにすることで、赤ちゃんの「今この一瞬」を残す記録が、より満足のいくものになってほしいという思いを込めています。
また、商品ラインナップのメインとなるのが退院着です。病院からは「退院時の服を用意してください」と言われるだけで特に指定はないのですが、「セレモニードレスを準備しなければ」というイメージが強いのが現状です。ただ、セレモニードレスは高価だったり、フリルが多すぎて退院後に使いにくかったりする。その常識が変わればいいなと思い、退院のときも可愛く、家に帰ってからも普段使いしやすいものを中心に揃えています。最近は出産準備で必要になるアイテムのラインナップ拡充にも力を入れています。

―― 集客はどのように行われていますか。
SNSからの流入が多く、その中でもInstagramが7〜8割を占めています。初めての出産を迎える方から「2月生まれなんですが、どのくらいの厚さの服がいいですか」といった具体的な質問が多く寄せられるので、Instagramの投稿などで丁寧にお答えするようにしています。皆さん本当に真剣にお子さんのために悩まれているので、そのような疑問や不安にお応えすることで信頼関係の構築につながっていると感じます。
―― 現在の事業規模や運営体制について教えてください。
月間の出荷件数はおおよそ1,000件前後で、年間を通して大きな波はありません。強いて言えば、夏服から秋服に切り替わる時期や、秋口から冬場にかけてやや物量が増える程度です。
商品数は常時50〜60アイテムほどで、サイズ展開を含めたSKUではその倍程度になります。
運営体制としては夫婦で事業を行っており、基本的にメインの業務は私が1人で担い、妻がECサイトの調整やSNS運用を担当しています。そのため、実質1.5人程度の工数で会社を回しているイメージです。
夜通しの梱包作業と増える発送ミス。物流が事業を圧迫していた導入前
―― オープンロジ導入前は自社で物流業務を行われていたそうですが、当時の状況を教えてください。
正直、思い出したくないくらいですね(笑)。当時は週3日店舗も運営していたため、日中は店舗運営、夜は梱包と発送準備、朝方になってやっと出荷作業を終えるような毎日でした。集荷に来てくれる配達員さんに「家の前に段ボールを積み上げておくので、集荷をお願いします。私はもう少し寝ます」とお願いすることもありました。今思うと、よくやっていたなと思います。
―― 特に課題だと感じていたのはどんな点でしょうか。
労働力不足はもちろんですが、一番の課題は発送ミスが増えていたことです。
当時は予約販売が中心だったため、数量が限られている商品が誤って別の方に届いてしまうと、その後のリカバリー対応が本当に大変でした。
さらに、ベビー服は「使いたい日」が決まっている商品です。予定日より早い出産などで急ぎの配送を希望されるケースもあり、できる限り最短でお届けしようと睡眠時間を削って出荷作業をしていました。
同時に「これは会社の代表としてやるべき仕事なのだろうか」と、自問自答していましたね。
「忙しい時だけ」のスモールスタート提案と従量課金制が決め手に
―― そんな中、オープンロジを知ったきっかけを教えてください。
実は同級生からの口コミなんです。彼がコロナ禍にライブ配信を始めたのですが、物流関係の話になったとき、オープンロジを紹介してもらいました。他社との比較はほとんどせずにすぐ問い合わせましたね。
―― オープンロジ導入の決め手は何だったのでしょうか。
正直に言うと、アパレルの物流をアウトソースできるとはあまり思っていませんでした。アパレルのECで問題になるのは「服をたたむ」こと。私としては梱包から発送まで全部お任せしたかったのですが、服をたたむ対応はできないという会社がほとんどで、入り口で止まってしまうことが多かったんです。
そのことをオープンロジの当時の営業担当の方に全部お話ししたところ「まずは小さく始めてみませんか」「忙しい時だけ使ってみてはどうですか」と提案していただきました。
当時は1回の発送が100〜150件になることもあり、送り状を作るだけで丸1〜2日かかっていたので、その半分をオープンロジに任せて、お急ぎ対応のお客様の分だけ自社で対応する形から試してみることにしました。この提案はすごく良かったですね。
もう一つの決め手は料金体系です。他社は平米やパレット単位で一定の固定費が発生するところが多かったのですが、オープンロジは従量課金制。固定費のリスクなく、スモールスタートできる料金形態がマッチしていました。
―― その後、全面的に移管されたのはどのような経緯だったのでしょうか。
スモールスタートで試した結果、スムーズに対応していただけたことでサービスへの信頼感が高まりました。
一方で、商品を一部だけ預けていると「この商品は倉庫にあるけれど、この商品は自社にある」という状態になり、組み合わせ注文への対応がしづらいという問題も見えてきました。
サービスの品質に確信が持てていたこともあり、「すべての在庫を預けよう」と決心し、年末年始の長期休暇を利用して一気に全面移管を行いました。
物流作業は1日がかりから1時間未満へ。入荷数を増やせるようになり販売が安定

―― オープンロジ導入後に感じたメリットはありますか?
一番大きかったのは、夜通しの梱包作業からも解放され、今は物流業務に1時間もかかっていません。一部手動で対応する業務もありますが、確認作業だけなので負担は劇的に軽くなりました。
また、Shopifyとの連携がスムーズだった点も助かりました。システム画面も直感的に操作できるデザインだったので、導入から日々の運用までスムーズに進められました。
それに、住所の間違いをアラートで知らせてくれる機能もありがたいですね。お客様が入力された住所には抜け漏れや間違いがあることが多いのですが、別途エラー検知のアプリを入れると追加費用がかかってしまうこともあります。オープンロジのシステムを通すと追加費用なしでエラーを検知してくれるので、コスト削減にもなっています。
―― オープンロジに物流を委託したことで、以前できなかったことができるようになったようなエピソードはありますか。
一番大きな変化は、入荷数の制限をなくし、売り切れによる機会損失を防げるようになったことです。
以前は、商品を多く入荷した分だけ、発送にかかる作業時間が増えてしまうため、一度に入荷する在庫を100〜200枚に制限せざるを得ませんでした。そのため、発売後すぐに売り切れてしまい、購入希望のお客様を次の入荷日までお待たせしてしまう状況が続いていたんです。今は、物流負担を気にする必要がなくなったため、500枚規模の在庫を安定して入荷できるようになりました。売り切れによる機会損失が大幅に減り、販売を安定させられたことは、ブランドにとっても大きなプラスとなっています。
新サービス「FulfillX(フルフィルX)」へ。コストパフォーマンスが向上し、200件超の当日出荷も可能に
―― 2025年末にオープンロジの新サービス「FulfillX」へ切り替えていただきました。ご提案を受けたときの率直な感想を教えてください。
出荷を止めることなく、スムーズに切り替えができました。倉庫が変わることで多少はあるだろうと思っていたトラブルも、想定よりかなり少なくて済んだという印象です。不満はまったくありません。
―― 「FulfillX」切り替え後、運用面やコスト面での効果はいかがですか。
まずコスト面ですが、以前のプランで今の出荷件数を対応していた場合と比較すると、FulfillXのほうがコストを抑えられている実感があります。
それ以上に魅力だと感じているのは、コストが抑えられているにもかかわらず、出荷対応力というサービスの質が非常に高い点です。
FulfillXの専用倉庫に移ってから出荷件数が増えているのですが、230~250件の出荷指示を出しても当日対応してもらえています。
―― ありがとうございます。犬塚様にはFulfillX第1号ユーザーとしてご利用いただき、トップクラスの出荷件数を維持していただいたことが、サービスの一般公開に向けた大きな契機になりました。
生まれた時間で新ブランドを立ち上げ。「頭を使う仕事」に集中できる体制へ

―― 物流から解放されたリソースは、どのような業務に充てられていますか。
物流作業から解放されたことで、他のことにかなり力を割けるようになりました。
資料の作成やデータ分析といった「頭を使う仕事」に時間を使っています。それが次のビジネスの案にもつながり、現在は新たなブランドの立ち上げに向けて準備を進めています。商品サンプルの絵を描く時間が取れるようになったのも、物流をオープンロジに任せているからこそですね。
固定費を抑えて、第2・第3のビジネスへ
―― 今後、挑戦していきたいことや見据えている目標を教えてください。
人を雇って固定費やリスクを抱え込むのではなく、少人数のままでもビジネスの拡大や複数ブランドの運営に耐えられる「強固で身軽な運営体制」を築くことが目標です。オープンロジに物流を任せることで浮いた時間と資金は、第2・第3のビジネス展開につなげていきたいですね。
一方で、物流をオープンロジに任せきりにせず、こちらでも運用を改善していきたいと思います。ラベルの貼り位置ひとつを改善するだけでも、箱を開けたときの印象は変わるはず。オープンロジと連携しながらお客様の手元にもっと気持ちよく届く改善を行いたいです。
また、海外からのお問い合わせも増えてきたので、今後は海外配送にもチャレンジしていきたいですね。
―― 最後に、オープンロジの導入を検討されている企業様へメッセージをお願いします。
私自身、アパレルの物流を外注できるとは思っていませんでしたし、最初は「忙しい時だけ」「20点だけ」というスモールスタートでした。
オープンロジは従量課金制なので、小さな規模で試して、合うと分かってから全部任せる、という進め方ができます。夜通し梱包をしながら「これは代表の仕事なのか」と悩んでいる方がいたら、まずは一部だけでも預けてみてほしい。物流から離れて初めて、本来やるべき仕事に頭を使える時間が生まれると思います。



