クーリエとは?EMSとの違い・代表4業者・料金を徹底解説

openlogi2026年7月23日  
openlogi2025年10月27日

クーリエとは?EMSとの違い・代表4業者・料金を徹底解説

クーリエとは、書類や小口の荷物を海外へ送る「国際宅配便」のことです。通関手続きを業者が代行してくれるため、国内発送に近い感覚でスピーディーに海外へ荷物を届けられます。

この記事で分かること

  • クーリエの意味と、フォワーダーとの違い
  • 代表的なクーリエ4業者(DHL・FedEx・UPS・TNT)の特徴
  • クーリエとEMSの違い(料金・スピード・通関・保険)
  • 配送業者・サービスを選ぶ3つのポイント

クーリエとは?|海外へ小口を送る「国際宅配便」

クーリエで海外発送する荷物と航空便のイメージ

クーリエは航空便を使った国際宅配便サービス

クーリエとは、小口の荷物や書類を海外発送するための「国際宅配便」で、航空便を使った配送サービスの一種です。

通常、海外に荷物を送るには通関書類を用意し、発送元と発送先の税関で通関手続きを行う必要があります。しかしクーリエ業者には「通関士」と呼ばれる専門スタッフがいるため、発送元・発送先に代わって通関手続きを代行してくれるのが最大の特徴です。

面倒な手続きが多い海外発送でも、クーリエなら国内発送に近い感覚で荷物を送れます。代表的な業者にはDHL・FedEx・UPS・TNTエクスプレスなどがあります。

クーリエとフォワーダーの違いは?

違いは「対応する業務の範囲」です。クーリエが小口貨物の配送・通関を一括で担うのに対し、フォワーダーは航空便・船便・トラックなどを組み合わせ、目的地までの最適な配送ルートを設計する業者です。

フォワーダーは貨物スペースの手配や通関を含む大規模な輸送を担うため、荷量が多くない小口発送にはクーリエが適しています。

代表的なクーリエ業者は?|主要4社を比較

DHL・FedEx・UPSなど代表的なクーリエ業者の荷物イメージ

代表的なクーリエ業者は、DHL・FedEx・UPS・TNTエクスプレスの4社です。まず全体像を表で確認し、続いて各社の特徴を解説します。

業者

本拠地

対応国・地域

特徴・価格帯の目安

DHL

ドイツ

220以上

時間指定が豊富。梱包資材の無料提供サービスあり。価格はUPS・FedExよりやや安価な傾向。

FedEx

アメリカ

220以上

プライオリティ/エコノミーの2系統で分かりやすい。価格はDHLより高め・UPSより安い傾向。

UPS

アメリカ

220以上

世界最大級。追跡・通知オプションが充実。価格はDHL・FedExより5〜10%程度高めの傾向。

TNT

オランダ(現FedEx傘下)

ほぼ全域※一部制限

EU圏に強い。医療品の緊急発送やチャーター便など柔軟な配送に対応。

※対応国数・価格傾向は変動します。

DHL

DHLはドイツに本拠地を置くクーリエ業者で、220以上の国と地域に対応します。スピーディーな配送に向けた多様なサービスを展開し、EMSでは対応できない国への発送でも活躍します。

「Express 9:00」「Express 12:00」など到着時間の指定が可能です(対応国は要確認)。基本の「DHL Express Worldwide」では配達可能な範囲で最短日数で届きます。集荷・通関・航空便手配を自社で一括管理することでスピードを実現しています。

梱包資材を無料提供するサービスもあり、海外発送用の資材をストックしていない事業者にもおすすめです。

FedEx

FedExはアメリカに本社を置き、220以上の国と地域に対応するクーリエ業者です。到着が速いほど料金が高くなる分かりやすい体系が特徴です。

プランは大きく「プライオリティサービス」と「エコノミーサービス」の2種類。プライオリティは4種類、エコノミーは2種類の詳細プランがあります。最上位の「IF(インターナショナル・ファースト)」は1〜3営業日で配送し、急ぎに便利です。エコノミーは安価で、配送も2〜5日程度とEMSと同程度かやや速いイメージです。

UPS

UPSもアメリカに本拠地を置く、世界最大級のクーリエ業者です。1日の宅配便取扱個数が1,400万個を超える日もあるとされます(※要出典)。

最短で届ける「UPSワールドワイド・エクスプレス・プラス」では1〜3営業日の午前8:00着など、細かい時間指定が可能です。対応は220以上の国と地域。価格はDHL・FedExより5〜10%程度高めになることが多い一方、追跡・通知オプションが豊富で、荷物状況をリアルタイムに近く把握したい方に向きます。

TNTエクスプレス

TNTエクスプレスはオランダ発祥で、2015年にFedExが買収し現在はFedEx傘下です。

海外のほとんどの地域に発送できますが、時間指定サービスの対応エリアは他3社よりやや狭い印象です。EU圏が主体のため、制裁対象の一部地域は発送対象外になる点に注意が必要です。翌営業日の「Express」と2営業日以内の「Economy Express」があり、医療品の緊急発送やチャーター便など柔軟な配送に対応します。料金は荷姿・地域で大きく変わるため、公式の見積機能の活用が便利です。

クーリエ利用時の輸送の流れは?|4ステップで解説

クーリエの発送は「内容確認 → 書類作成 → 集荷手配 → 通関・配達」の4ステップで完了します。

ステップ1:内容確認(送れる商品かをチェック)

まず、クーリエで送れる商品かを確認します。生鮮食品・健康食品・酒類などの食品類は送れません。動物や植物の一部、切り花・土・毛皮などワシントン条約に抵触するものも対象外です。

国内発送で送れないものは基本的にクーリエでも送れません。航空便に積めない荷物、刃物、毒物などの危険物、現金・貴金属・パスポート・タバコなども対象外です。各業者のWebサイトで事前に確認しましょう。荷物が戻ると配達に余計な時間がかかります。

ステップ2:必要書類を作成(インボイスの要否に注意)

次に送り状を作成します。様式は業者ごとに異なるため、指示に従って記入します。

書類のみの発送はインボイス不要ですが、書類以外の荷物ではインボイスが3部必要です。 紙の送り状のほか、Web上で入力・出力できる業者もあります(事前の会員登録が必要な場合あり)。所要日数や見積もりを計算できるモバイルアプリを提供する業者もあります。

ステップ3:集荷手配

送り状を用意したら、クーリエ業者に集荷を依頼します。電話の場合は集荷専用番号に連絡し、希望日時・荷物のサイズ・個数を伝えます。Webの場合は入力時に日時を指定します。

Webでは後から集荷日時を変更しにくい場合があるため、送信前に内容を慎重に確認しましょう。誤りがあると電話で訂正する手間が生じます。

ステップ4:通関手続き・配達

クーリエ業者は専属の通関士を抱えているため、発送者が自分で通関手続きを行う必要はありません。 インボイスを用意して荷物を送るだけで、発送先の国に到着します。

各社が自社の通関システムを持ち、送り状のバーコードで事前手続きを行うことで荷物をスムーズに出国させます。最短で集荷日当日に航空便へ積載でき、一般的な海外発送より到着が早いのが強みです。

クーリエとEMSの違いは?|5項目で比較

国際郵便のイメージ

EMSとは、各国の公的配送会社が扱う国際配送サービスで、日本では日本郵便が郵便局で提供しています。 クーリエ(民間)とEMS(公的)の主な違いを表で整理します。

比較項目

クーリエ(民間)

EMS(公的)

運営

民間企業(DHL・FedEx等)

公的機関(日本郵便/万国郵便連合加盟)

料金

割高になる傾向

割安になるケースが多い

通関手続き

金額に関わらず発送者は不要(通関士が代行)

原則不要。ただし20万円超は発送者が申告

送料・関税の負担

発送者/受取人のどちらが負担するか選べる

送料は発送者、関税は受取人が負担

配送スピード(アジア)

1〜3日程度と速い

3〜6日程度

重量上限(1梱包)

70kgを上限とする業者が多い

30kg(一部地域20kg)

損害賠償

基本サービスに含まれない業者が多い(任意の運送保険)

2万円以上の荷物に最高200万円まで補償

運営機関・サービス内容の違い

違いは「公的機関か民間企業か」です。EMSは万国郵便連合に加盟する公的機関が扱い、クーリエは民間企業が扱います。EMSは割安になるケースが多く、お得に送りたい理由で選ばれることもあります。クーリエは輸出品、EMSは国際郵便として扱われる点も異なります。

通関手続きの有無

クーリエは金額に関わらず発送者の通関手続きが不要、EMSは20万円超で発送者の申告が必要です。 EMSは郵便交換局で税関検査を受けて発送されますが、20万円を超えると輸出申告書の作成と搬出要請を自分で行う必要があります。高額品はクーリエの方が手続きが簡単になりやすいでしょう。

送料・関税などの支払者

EMSは送料を発送者・関税を受取人が負担、クーリエはどちらが負担するか選べます。 EMSでショップから発送すると、関税を購入ユーザーに負担してもらう形になりがちです。関税がかかりうる荷物はあえてクーリエを選ぶ事業者も少なくありません。

配送スピード

クーリエの方が速い傾向です。 アジア地域ではEMSが概ね3〜6日、クーリエは1〜3日程度。EMSは割安な分、急ぎの配送には向かないことが多いです。速さと安さのどちらを優先するかで選ぶ手段が変わります。

重量制限・輸送に関する保険

重い荷物はクーリエ、補償重視ならEMSが有利です。 EMSの上限は1梱包30kg(一部20kg)、クーリエは70kgを上限とする業者が多めです。1件あたりの重量規定は業者で異なり、UPSは1梱包70kg・出荷個数と重量に制限なし、DHLは1件1,000kgまでといった違いがあります。

EMSには2万円以上の荷物に最高200万円まで補償する損害賠償制度があります。紛失時の影響が大きい商品はEMSを選ぶのも手です。

配送業者・サービスの選び方は?|3つのポイント

選定のポイントは「配送日数」「コスト」「保険内容」の3つです。 日数とコストのバランスを取りつつ、万一の補償にも注目しましょう。

ポイント1:配送日数

急ぎならクーリエ、数日かけて安く送るならEMSがおすすめです。

  • 船便:最安の可能性が高いが2〜3週間以上。急がない社内荷物向き
  • 国際eパケット:小さな荷物向け。EMS・クーリエより遅いが割安
  • EMS:アジア圏3〜6日、ヨーロッパ圏4〜8日程度。料金を抑えたいとき
  • クーリエ:アジア圏1〜3日、ヨーロッパ圏1〜4日程度。最も速い可能性が高い

ポイント2:関税や送料などのコスト

「何を送るか」だけでなく「どの国に送るか」でコストが大きく変わります。 関税率は発送先の国で大きく変動するため、同じ商品でも送料・関税に差が出ます。大量発送では1個ずつの差額が大きな負担になります。

普段はEMS、急ぎはクーリエと使い分ければコストを最小限に抑えられます。手続き簡素化のため方法を絞るか、送料重視で使い分けるかは状況次第です。

ポイント3:保険内容

補償を重視するなら、無手続きで補償が付くEMSが有利です。 EMSは2万円以上の荷物に最高200万円まで損害補償があります。一方クーリエは基本サービスに補償が含まれない業者が多く、任意の運送保険を付ける必要があります。

例えばDHLでは、運送状1枚につき「2,500円または申告金額の1.2%のいずれか高い方」で運送保険を適用できます。ただし補償額は重さ基準(1kgあたり22SDR=約3,250円※為替により変動)のため、10kgなら約32,500円が上限です。高額品はEMSの方が安心な場合もあります。

オープンロジならクーリエ・EMSどちらも利用可能

オープンロジでは、クーリエとEMSのどちらも利用できます。 運用面・コスト面を踏まえ、事業者ごとの状況に応じて最適なオペレーションを実現できます。

海外発送も1点から受付OK

オープンロジは商品1点から倉庫保管が可能で、国内向け・海外向けを区別しません。 月数件の海外発送でも、商品をまとめて預け、クラウド型ASPから出荷指示するだけで完了します。面倒なインボイス作成や通関手続きを代行するオプションもあり、海外発送も簡単に自動化できます。

アメリカに提携倉庫あり

アメリカ向け越境ECでは、提携倉庫の活用で配送料・手数料・リードタイムの短縮が期待できます。 事前に商品を現地倉庫へ送っておけば、出荷指示時に現地倉庫が対応。日本〜アメリカの配送日数ではなくアメリカ国内の日数だけで済み、リードタイムを大幅に短縮できます。現地倉庫との調整はオープンロジが行うため、国内発送と変わらない感覚で利用できます。

独自のDHL連携をご用意

オープンロジはDHLとシステム連携しており、DHLアカウントがなくてもDHL発送が可能です。 通常はEMS、急ぎの荷物だけスポットでDHLを使う、といった柔軟な運用もできます。詳細はお気軽にお問い合わせください。

クーリエに関するよくある質問(FAQ)

  1. クーリエとEMSはどちらが安いですか?
  2. 一般的にはEMSの方が割安なケースが多いです。ただしクーリエは配送が速く、通関手続きも代行されるため、急ぎや高額品では総合的にクーリエが有利になることもあります。
  3. クーリエで送れないものはありますか?
  4. あります。生鮮・健康食品・酒類などの食品類、動物・植物の一部、現金・貴金属・パスポート・タバコ、刃物や毒物などの危険物は送れません。国内発送で送れないものは基本的に送れないと考えてください。
  5. クーリエの通関手続きは自分で行う必要がありますか?
  6. 不要です。クーリエ業者は専属の通関士を抱えているため、金額に関わらず発送者が自分で通関手続きを行う必要はありません。インボイスを用意して送るだけで届きます。
  7. 代表的なクーリエ業者はどこですか?
  8. DHL・FedEx・UPS・TNTエクスプレスの4社が代表的です。対応国数はいずれも220以上で、料金傾向やサービス内容が少しずつ異なります。

まとめ|クーリエとEMSを使い分けて越境ECを成功させよう

クーリエは、EMSよりスピーディーに荷物を届けられる民間の国際宅配便です。 料金はやや高めですが、急ぎの配送では他手段を凌ぐ速さで届きます。通関手続きを通関士に代行してもらえるのも大きなメリットです。EMSとの特徴を押さえて使い分けることで、臨機応変な海外発送が可能になります。

オープンロジならクーリエ・EMSの両方に対応し、リードタイム短縮とコスト最適化を両立できます。越境ECでの海外発送を検討中なら、お気軽にお問い合わせください。

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オープンロジマガジン 編集部

物流プラットフォーム「オープンロジ」のマーケティングメンバーにて編成。物流のことはもちろん、ネットショップやマーケティングのことなど、EC事業者に役に立つ情報を幅広く発信していきます。

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