食品の定期購入について徹底解説|特徴やメリット、事業開始時のポイントをご紹介

食品の定期購入について徹底解説|特徴やメリット、事業開始時のポイントをご紹介

目次

定期購入は、リピーターを確保して売上を安定させるビジネスモデルとしてEC事業者から多くの注目を集めています。食品の分野でも定期購入サービスを提供する事業者が増えており、これから開始したいとお考えの方も多いのではないでしょうか。

定期購入を開始するなら、メリットやポイントを押さえて準備を進めることが大切です。そこで今回は、食品の定期購入の特徴やメリット、事業開始時のポイントなど、定期購入にまつわる知識を徹底解説します。

定期購入の概要

そもそも定期購入とはどのようなものを指すのでしょうか。ここでは、定期購入の概要を簡単に解説します。

定期購入とは

定期購入とは、「ある商品をユーザーに継続的に購入してもらい、一定周期で商品を届けるビジネスモデル」のことを指しています。

例えば毎月1回必ず商品Aを購入しているユーザーがいるとすると、クレジットカードなどを登録して定期購入を契約することで、自分で購入処理を行わなくても自動的に決済が完了して自宅に商品が届くようになります。

定期購入は事業者側にも売上を安定させやすく入荷量を予測しやすいなどのメリットがあり、利用者側にも購入の手間を削減したり買い忘れを防止したりといったメリットがあることから、双方にとって魅力的なビジネスモデルとして注目されています。

食品の定期購入の特徴

食品の定期購入は、常温、冷蔵、冷凍などさまざまな温度帯の商品が取り扱われており、商品の種類も生鮮食品や飲料、お菓子、健康食品など多種多様です。近年では大手企業もEC事業に積極的に参入していることから、以前に比べてさらに豊富な定期購入サービスが登場しています。

多くの定期購入サービスでは、利用者限定の割引が適用されたりプレゼントが付いてきたりするなどの特典が用意されるケースが多いといえます。初回のみ割安な価格でお試し利用ができるなど、新規顧客を獲得するためのプランが用意されていることもよくあります。

食品の定期購入を実施するメリット

食品の定期購入を事業として実施することには、さまざまなメリットがあります。ここでは、食品の定期購入を実施する4つのメリットを解説します。

メリット1:安定的に売上を確保できる

食品の定期購入には「安定的に売上を確保できる」というメリットが期待できます。一般的なEC事業においては、商品の販売は毎月0からスタートすることになります。そのため、目標の売上個数を達成するためには多くの新規顧客に興味を持ってもらい、商品の購入に結びつけなければなりません。

しかし、定期購入であれば一定周期で継続的にユーザーが商品を購入し続けてくれることから、既に一定の売上を確保した状態で毎月の販売をスタートできます。例えば100個の売上目標を掲げている商品Aの定期購入を契約しているユーザーが50人いるとすると、新たに販売する個数は50個で目標を達成できます。

新たな顧客を探し出すよりも、既存顧客を維持するためにかかるコストの方が1/5少ないという「1:5の法則」という法則があるように、リピーターの存在は売上を確保する上で大きなポイントです。定期購入はリピーターを確保するために非常に効果的な手段であるといえるでしょう。

メリット2:入荷量を予測しやすい

食品の定期購入には、入荷量を予測しやすいというメリットもあります。一般的なEC事業では、あらかじめ需要を予測して商品を生産し倉庫に在庫を保管しておく形を取ります。

とはいえ新規顧客に対して商品を販売しなければならない関係で、必ずしも正確な需要予測ができるとは限りません。極端な例ではありますが、1,000個売れると思って入荷した商品が100個しか売れずに長期的な在庫になってしまうケースも起こり得ます。

商品の性質によっては、在庫保管が長期に渡ると商品の劣化が進んで廃棄になってしまう例もあるため、需要予測をできるだけ正確に行うことは重要です。

その点で、定期購入は契約者数から事前にある程度入荷量を予測することが可能になります。例えば100人の契約者数がいるとするなら、入荷量は100個用意するだけで良いため、過剰に在庫を発注してしまい余らせるリスクを軽減できます。

メリット3:注文の手間がかからない

食品の定期購入は、顧客側にとって注文の手間がかからないというメリットを提供できます。

ECサイトで商品を購入する際はクレジットカードや銀行振込、コンビニ支払いなどさまざまな方法で毎回決済を完了する必要がありますが、一定周期で購入することが決まっている商品なら、定期購入に切り替えることで自動的に支払を行うことができるからです。

毎回必ず購入処理を行わなければならない環境は、思ったよりもユーザーにとって負担になる可能性が大きいといえます。定期購入サービスを用意することで、忙しい日常の中でECサイトを訪れて手続きを行うことがストレスとなり、だんだんと足が遠のいてしまうリスクを未然に防止できます。

また、事業者側にとっても契約者を一覧で管理できるため、顧客の傾向を調査してマーケティング施策などに活かせるというメリットがあります。

メリット4:顧客の買い忘れを防止できる

定期購入サービスを提供することによって、顧客の買い忘れ防止にもつながります。ECサイトで毎回商品を購入していると、忙しさなどから購入を忘れてしまう例は少なくありません。

定期的に消費しきって次の商品を購入しなければならないケースなら、商品が無くなった段階で購入に踏み切る可能性は高いといえます。しかし、すぐに購入する必要がない状況に置かれていると自然に足が遠のいてそのまま継続購入しなくなってしまうこともあるでしょう。

定期購入であれば、顧客が購入を忘れていたとしても自動的に決済が行われて商品が自宅に届くため、事業者にとっても売上を確保し続けやすくなります。ただし、不必要な商品だと判断されてしまうと定期購入を解約されてしまうケースもあるため、継続的に購入し続けたいと思われるような商品を提供することが前提となります。

食品の定期購入を実施するデメリット

食品の定期購入にはメリットも多くありますが、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、食品の定期購入の4つのデメリットを解説します。

デメリット1:定期購入向けのシステムを構築する必要がある

食品の定期購入サービスを提供するためには、定期購入向けのシステムを構築しなければなりません。一般的なECサイト構築用のプラットフォームではクレジットカードなどによる自動支払いに対応していないため、継続購入の処理を行えないからです。

近年では定期購入を専門としたEC事業者向けにさまざまな定期通販システムが開発されているため、定期購入を検討している場合はそれらのシステムを比較して選定する必要があるでしょう。

定期通販システムには配送間隔の設定や契約ユーザーの管理、クーポンの配信、マーケティングツールなども備わっている場合が多く、より効率的に定期購入を提供するための仕組みが整っています。それぞれのシステムに機能面で特徴があるので、自社の目的に合ったものを選ぶことが大切です。

デメリット2:クレジットカードを持たない顧客をカバーできない可能性

食品の定期購入は、クレジットカードを持たない顧客をカバーできない可能性もあります。一般的に定期購入用のシステムはクレジットカードによる支払いに対応しているケースが多く、クレジットカードを作ることができない人にとっては契約が難しくなってしまうからです。

特に学生などはクレジットカードの所有率が低いこともあり、自社の商品のターゲットがカード所有率の低い層であれば定期購入が向かない可能性があるということは考慮する必要があるといえるでしょう。

ただし、定期購入の種類や利用するシステムによってはキャリア決済やコンビニ支払いに対応できるものもあります。クレジットカードを持たない顧客が多いターゲット層に向けて定期購入サービスを提供したい場合は、クレジットカード以外の支払い方法に対応しているシステムを選ぶことをおすすめします。

デメリット3:解約が増えると売上が大幅減する可能性がある

食品の定期購入は売上を安定させやすいというメリットがあるとお伝えしましたが、一方で解約が増えると売上が激減するリスクも抱えています。

契約している人数が増え続けているうちは毎月安定的な売上を確保した状態でスタートできますが、解約者数が新規契約者数を上回ると、毎月売上が減り続けていくことにもなりかねません。定期購入の契約者数を前提とした売上目標を立てている場合は、目標を達成するために大量の新規顧客を獲得しなければならなくなる可能性があるといえます。

1人のリピーターを失うことは、1人の新規顧客を獲得するよりも重大な売上の減少を招きます。1,000円の商品ひとつとっても、新規顧客が1回購入したときの売上は1,000円ですが、定期購入によるリピーターの売上は1年間で12,000円にものぼります。

リピーターを1人失うということは、本来確定していたはずの1年間の売上を全て失うということでもあるのです。

デメリット4:顧客が増えるまでに時間がかかる

食品の定期購入は継続的に売上を上げ続けることができるという点で魅力的なビジネスモデルですが、顧客が増えるまでにはある程度の時間がかかります。

定期購入のビジネスモデルは、あらかじめ定期購入の仕組みを構築した上で、サービスを開始してから契約者数を増やしていくことになります。そのため、ある程度の初期投資を行ってサービスを構築し、その初期投資をサービス開始後に回収していくという流れをたどることになります。

つまり、目標の契約者数を獲得できないといつまでも初期投資を回収できず、経営が成り立たなくなる可能性がある点には注意が必要です。

自社の定期購入サービスを市場に認知させ、興味を持ってもらい契約に結ぶ付けるまでには計画的なマーケティング戦略も必要不可欠です。マーケティングの効果はすぐに出るものではないため、ある程度の期間売上が立たなくても事業を継続できるだけの資金面の体力が無ければ難しいともいえるでしょう。

食品の定期購入を始めるときのポイント

食品の定期購入を始めるときは、次の3つのポイントに注意して準備を進めることが大切です。

ポイント1:継続利用してもらうための工夫が必要

定期購入のビジネスモデルでは一定周期で商品が自動的に自宅に配送されてくるため、サービスに不満が募るとユーザーから解約されてしまう可能性があります。売上を安定的に確保するためにはユーザーを失わずに継続利用してもらうための工夫が必要です。

継続利用してもらうための工夫にはさまざまなものが考えられますが、例えば定期購入限定の割引を設定したり、特典をプレゼントしたり、クーポンを配布したりするなどの方法を取ることができるでしょう。「定期購入を契約していればお得だ」というイメージを持ち続けてもらえれば、解約されてしまう可能性は下げられます。

また、配送間隔をよく検討することも重要です。定期購入では、事業者側が定めたプランの中で利用者側が配送間隔を選ぶのが一般的ですが、あまりに商品が届くサイクルが早すぎると消費しきれずに解約されてしまう可能性が高くなります。

とはいえ、サイクルが長すぎても不便に感じられてしまうため、利用者のライフサイクルに合わせた柔軟な設定ができるバランスの良い配送間隔を複数用意することをおすすめします。

ポイント2:休止や解約のルールを明示する

定期購入を実施する際は、休止や解約のルールを明示することが大切です。

「契約後3ヶ月間は解約できない」「1度契約したら12ヶ月連続で商品が配送される」「いつでも電話1本でスキップ可能」など、定期購入にはさまざまな休止や解約ルールがあり、ユーザーはこのルールも契約するかどうかの判断材料のひとつにしています。

もし事前に途中解約できないことを伝えないまま契約してしまい、後から事業者側が「契約後の解約はできません」と伝えてしまうと利用者側とのトラブルに発展する可能性は高いといえます。あらかじめWebサイト上などでルールは明確に提示しておき、トラブルにならないような運用を心がけましょう。

最近では「使わない月は1ヶ月間スキップできる」といった仕組みを採用して解約を防ごうとする事業者も増えてきています。

ポイント3:誇大広告にならないように注意する

特に健康食品やサプリメントなどの定期購入で注意したいポイントですが、実際の商品の効果・効能よりも高い効果があると思わせるような誇大広告は、景品表示法によって処罰の対象となる恐れがあります。

ユーザーが広告を読んで商品の効果を誤認するような広告は法令違反となるため、くれぐれも正しい商品名、価格、成分、効果などの表示を行うように徹底しましょう。

定期購入やサブスクリプションサービスにおいては「〇〇円で全てのサービスを利用できます」などの表示を行って契約させ、実際には特定の機能を利用するための追加料金がかかるなども景品表示法違反にあたります。

定期購入サービスの事例【食品】

ここからは、定期購入サービスの具体的な事例をカテゴリー別にご紹介します。まずは、食品の定期購入サービスを3つ見ていきましょう。

パンスク

https://pansuku.com/

パンスクは全国各地のどこかのパン屋から毎月選りすぐりのパンが届く「パンの定期便サービス」です。焼き立てパンの美味しさを届けるために冷凍の状態で配送されるため、それぞれのパン屋の最も美味しい味を楽しめます。パンスクのパンは約1ヶ月間保存できるため、届いてその場で消費しなくても良いという点も魅力的です。

パンスクの利用料金は1回2,900円+パンの旅費780円+消費税で税込3,990円となっており、1回あたり8個前後のパンが届きます。惣菜パンや甘いパンなどさまざまなラインナップで届くため、毎回どのようなパンが届くのかを楽しみに待つことが可能です。

現在では登録が順番待ちとなるほどの人気となっており、新規登録を行うにはWebサイト上から整理券を受け取って空きが出るタイミングを待たなければならないほど、多くのユーザーから支持されています。

お届け間隔は2週間に1回、1ヶ月に1回、2ヶ月に1回の3パターンから自由に選択でき、ライフスタイルに合わせて変更やスキップも自由自在です。

また、パンスクではWeb上からパン屋にメッセージを送信できる機能があり、美味しかったパン屋に直接気持ちを伝えられる体験もポイントのひとつです。

ツマミクル

https://tsumamikuru.com/

ツマミクルは毎月1回、日本全国から「ご当地おつまみ」を配送してもらえるサービスです。家飲みや宅飲みをよくする方にとっては、全国各地の見たことがないおつまみを楽しみながら「いつもと違う家飲み」を実現できる遊び心のある定期購入サービスといえるでしょう。

日々の家飲みで凝ったものを作るのは大変だけれど、おつまみは手の込んだものを食べたいという方に適しています。食のバイヤーが全国各地の生産者とコミュニケーションを重ねながら、まだ世に出回っていないおつまみを率先して提供しています。

毎月3,800円(税込)で5~7品のおつまみが届くので(※九州・沖縄・北海道の場合は4,200円)開けてそのまま家飲みを楽しめます。他にもアレンジレシピやおつまみに合うお酒の選び方なども紹介されているので、普段の家飲みをひと工夫していつもと違う時間を楽しみたいという方にもおすすめです。

「初回セット」にはお得なおまけが付いてくるなど、初めての方にとってお得感を感じられる仕組みになっているのもポイントです。また、少しだけ頼んでどのようなサービスなのかを試してみたいという方のために、「初回限定ミニパック」という3品だけ届くサービスも用意されています。

お肉のサブスク

https://omo-pan.net/?mode=f27

お肉のサブスクは文字通り「お肉の定期購入サービス」です。毎月お肉のサブスクがセレクトした高級なお肉を届けてもらえるので、次回はどのようなお肉が届くのかを含めて楽しむことができます。

お肉のサブスクではレギュラーコース、バラエティコース、プレミアムコースの3つのコースが用意されています。レギュラーコースは毎月牛肉が届くコースで、量より質を重視している人におすすめです。バラエティコースは牛肉、豚肉、鶏肉、加工品をバランスよく届けてくれるサービスで、いろいろなお肉を食べてみたい人向けのコースとなっています。

プレミアムコースは月額21,600円(税込)と他の2つのコースに比べて2倍の金額ですが、希少部位の希望などをリクエストできるオーダーメイドコースとなっていて、満足度の高い定期購入体験を得られるでしょう。

定期購入を契約しているユーザー限定で「おもいのフライパン」という20センチのフライパンを無償レンタルできるなど、定期購入ならではの特典も用意されています。

また、定期購入を利用しているユーザーは全商品を10%オフで購入できるのも嬉しいポイントです。

定期購入サービスの事例【飲み物】

続いて、飲み物の定期購入サービスをご紹介します。

TEA FOLKS

https://ttb.official.ec/

TEA FOLKS(ティーフォルクス)は、紅茶のプロである「ティーインストラクター」が全国の茶園から厳選した和紅茶を届けてくれる紅茶の定期購入サービスです。

単に紅茶が届くだけでなく、茶園のストーリーを添えたポストカードやレターが添えられているのもポイントで、紅茶の背景にある物語も一緒に楽しめます。配送は2ヶ月に1回で、2つの茶園の茶葉とレターが同時に届きます。

価格は1,980円(税込)で、配送サイクルは前述の2ヶ月に1回以外には今のところ用意されていません。年に6回ペースと高頻度ではないため、紅茶に少し興味を持った程度の人でも気軽な気持ちで利用できるのがポイントのひとつです。

この定期購入サービスは紅茶のプロにも人気が高く、ユーザーの3割がティーインストラクターや紅茶教室主宰者だという点も特徴といえます。

茶葉や茶園の紹介レターの他に2茶園分のコレクションカードも同封されてくるため、回を重ねるごとに茶園のコレクションカードを集めていく楽しみも増えていくでしょう。Webサイト上からは少々価格は上がりますがバックナンバーの購入もできるなど、過去の定期便に興味を持ったユーザーへの対応も行き届いています。

GREEN SPOON

https://green-spoon.jp/

GREEN SPOONは、Web上からパーソナルテストを受けることで、ユーザー別の体質や生活習慣に合わせた栄養素を摂れるスムージーを届けてくれる定期購入サービスです。

野菜を中心に200種類以上もの食材・フルーツ・スーパーフードといった材料が用意されており、一人ひとりにとって最適な材料を組み合わせたオリジナルスムージーを配送してもらえます。ひとつとして同じものが存在しないオリジナリティが多くのユーザーから支持されており、健康志向の方から広く注目を集めています。

届けてもらえるのはスムージーだけでなく、スープやホットサラダなども選べるので、気分や好みなどで自由に配送内容を変えられるのもポイントです。商品は冷凍された状態でカップに詰められて配送されてくるので、自宅で簡単に調理して食べられる手軽さも魅力といえます。

Webサイト上で受けるパーソナルテストは、簡単な質問に答えるだけで自分に合った野菜を導き出せます。その結果に基づいて数種類のカップを自由に選び、自分だけのオーダーボックスを作って注文すると商品が自宅に届くシステムです。

定期便は8個、12個、20個から個数を選べるので、ライフスタイルに合わせて利用方法を計画しやすいのも人気の秘密です。

every pass

https://everypass.acurepass.co.jp/

「every pass(エブリーパス)」は好きなドリンクを1日1本受け取れる定期購入サービスです。「acure」と呼ばれる自販機が対象で、多様なメーカーの商品を取り扱っているためその日の気分に合わせて好きなドリンクを選ぶことができます。

ドリンクの受け取りは「アキュアパス」と呼ばれる専用アプリを自販機にかざすだけなので、スマートフォンを持ち歩いていれば面倒な手続きが必要ない手軽さもポイントです。また、定期購入のための毎月の決済もアプリ内で完了できます。

プランは月額980円の「アキュアメイドプラン」と月額2,980円の「プレミアムプラン」の2種類が用意されています。アキュアメイドプランは初回限定のプランであり、初めて契約するユーザー限定で1ヶ月間利用可能です。アキュアオリジナルブランドのドリンクを1日1本受け取れるプランで、1ヶ月間利用した後は自動的にプレミアムプランに切り替わります。

プレミアムプランは、対象の自販機の全てのドリンクから毎日1本ずつ好きなドリンクを受け取れます。プレミアムプランに切り替わった後、6ヶ月目までは月額2,480円で利用できるという割引特典もあります。

定期購入サービスの事例【お菓子】

続いて、お菓子の定期購入サービス事例をご紹介します。

My Maca

https://www.dalloyau.co.jp/subscription/

My Macaはマカロンやチョコレート、焼き菓子などを扱うダロワイヨが運営している「マカロンの定期購入サービス」です。ダロワイヨの店舗で「My Maca Member’s Card」という定期購入用のカードを購入すると、税込1,000円で1ヶ月間毎日マカロンを1個ずつ貰えるというお得感が魅力といえます。

「ダロワイヨ人気商品であるマカロンを、お客様に毎日お愉しみいただきたい」という思いから生まれたサービスで、同社の顔ともいえるマカロンをより多くのお客様に知ってもらう認知度拡大の役割も果たしているといえるでしょう。

サービス開始当初は一部店舗でのみ実施していましたが、現在は全国各地の全てのダロワイヨ店舗でMy Macaを利用することができます。

生マカロン、プリント入りマカロンを除いたほとんど全てのマカロンの中から自由に1つ選べるので、その日の気分で異なるマカロンを選ぶ楽しみが生まれます。通勤時や通学時など毎日通る場所にダロワイヨがある人にとっては、気軽に楽しみやすいサブスクであるといえます。

マカロンの価格は6個入りで1,404円(2021年11月時点)なので、1個あたり234円であることを考えると5日間通うだけで元が取れる非常にお得なサービスとなっています。ダロワイヨという有名ブランドのマカロンを安価に食べられるという点が、多くのユーザーからの支持を集めているポイントです。

サーティワンサブスク

https://31ice.glp.giftee.biz/products/50

サーティワンサブスクは、アイスクリームメーカーのサーティワンのフレーバーを楽しめる定期購入サービスです。「31日間毎日サーティワンチャレンジ」と「今月おすすめのフレーバーを楽しもう!サブスクリプション」の2種類が用意されており、サーティワンに通う頻度でどちらか一方を選択できます。

「31日間毎日サーティワンチャレンジ」では、チケットを購入した日から31日間連続で毎日好きなアイスクリームのレギュラーシングルサイズと1個ずつ交換できます。

サーティワンは「31日間毎日違うフレーバーを楽しんでもらいたい」という願いから付けられているブランド名であり、そのコンセプトを反映した定期購入サービスであるといえるでしょう。価格は税込5,980円で、毎日利用するのであればお得な内容となっています。

「今月おすすめのフレーバーを楽しもう!サブスクリプション」は1ヶ月に1回月ごとのおすすめフレーバーを1個楽しめる定期購入サービスで、気軽にサーティワンを利用したい方から支持を集めています。利用料金も359円と気軽な料金体系で、毎月のご褒美気分で利用しやすいのが特徴です。

PINT CLUB

https://hioicecream.com/pintclub/

Pint Clubはアイスクリームの定期購入サービスで、毎月季節に沿ったフレーバーをあしらったアイスクリームを自宅に配送してくれます。

パイントサイズのアイスクリームが2つ届くので、1人で自分へのご褒美に利用する人も、数人単位でパーティーを開く人でも使いやすいのが特徴です。さまざまなシチュエーションに利用できることが、ユーザー層を押し拡げたポイントといえるでしょう。

定期購入にありがちな「今月は利用せず、来月から再開したい」という要望も叶えられるようになっており、契約に縛りはありません。価格はパイントサイズ2個入りで税込3,240円となっており、毎月1回のお届けと3回のお届けのどちらかから任意のプランを選択できます。

たくさん食べたい方や複数人で利用する方なら、3回お届けを契約すると月6個のアイスクリームを届けてもらえます。

定期購入の送料は無料で、定期購入を契約中のユーザーは送料200円割引クーポンが配布されるなどの特典も受けられます。

【コラム】定期購入の配送は物流外注がおすすめ

EC事業で定期購入を始めるなら、物流は外注を検討するのがおすすめです。なぜ物流外注がおすすめなのか、その理由をご紹介します。

定期購入の物流には手間がかかる

そもそも、物流業務はEC事業の中でも非常にリソース負担が大きくなりやすい業務です。商品を倉庫に入荷してからお客様の元に届けるまでには、非常に多くの物流工程が存在します。これらの工程を一つひとつ高いクオリティでこなさなければ顧客満足度が大きく下がるため、事前に入念に体制を整えてミスが少なく手厚い物流を実現しなければなりません。

しかし、定期購入の物流には一般的な物流以上の手間がかかります。商品を販売する段階でも専用のシステムを使わなければならず、物流では毎月必ず発送する商品の確保や配送先のリスト管理など、さまざまな業務が降りかかるのが一般的です。

まだ事業を開始したばかりでそれほど定期購入を利用しているお客様が多くない段階なら、基幹業務と並行して物流業務をこなすことも不可能ではありません。一方で事業拡大とともに定期購入の利用者が増えてくると、管理しなければならない顧客も在庫も膨れ上がり、物流以外の重要業務が疎かになってしまう事業者は多いといえます。

EC事業は少ないスタッフで運営しているケースが多いため、物流専属のスタッフを際限なく採用することは難しいでしょう。物流を外注することによって、手間がかかる物流業務をまとめて物流会社に委託できます。プロが効率的に物流業務を行うため、手間がかかる定期購入であってもスムーズに処理できます。

リソースを削減して基幹業務に専念できる

事業が拡大して物流業務にたくさんのリソースが必要になってくると、基幹業務に割り当てられるリソースは減少します。

EC事業者にとって、新商品の企画やキャンペーンの実施、既存商品の改善提案などの業務はさらなるステップアップのために重要です。しかし物流業務は止められない業務であるため、物流業務に追われてしまうと基幹業務に手が回らなくなってしまうのです。

物流業務を事前に外注化しておけば、物流業務に手を取られていたリソースを解放してまとめて物流会社に任せられるので、自社は社内の基幹業務に集中できる環境を整えられます。これまで物流業務に追われるばかりで取り組めていなかった基幹業務に向き合う時間を確保できれば、今以上の販路の拡大や事業展開も実現できるでしょう。

物流業務の負担が増えることを懸念して事業拡大を図ることができていなかった場合でも、物流を外注化すれば事業規模に合わせて柔軟に倉庫を拡張できるようになるため、自社のリソース不足を心配することなく事業拡大を進められます。

物流コストを削減できる可能性も

自社物流を構築するためにさまざまなコストがかかるため、外注化を進めたほうが物流コストを削減できる可能性も高いといえます。自社で新たに物流体制を構築するためには、在庫を保管するための倉庫を借りる費用や、商品の品質を維持しながら保管するための設備投資費用、物流スタッフに支払う人件費など、多種多様なコストが発生します。

また、一度採用したスタッフは簡単に増減することが難しいことから、閑散期であっても本来必要としている以上の人数を雇用し続けなければならず、人件費が嵩みやすいというデメリットもあります。かといって閑散期の水準に合わせてスタッフを確保すると、繁忙期に必要なスタッフを集めきれずに物流が混乱するリスクもあります。

しかし物流を外注化しておけば、繁忙期と閑散期に合わせて物流会社が柔軟に人員を調整しながら運用するため、常に人件費を最適化できるというメリットがあります。さらに物流業者が所有している倉庫や設備を利用できるため、自社で新たに設備投資を行う必要がないことも、コストを削減できる理由です。

食品の定期購入を始める前にメリットやデメリットを理解しよう

リピーターを確保して継続的な売上を確保できる食品の定期購入は、新規顧客を獲得し続けるよりも安定的にEC事業を運営できる可能性が高いビジネスモデルであるといえます。近年では大手企業もECに続々と参入してきており、食品のECも多くの人が一般的に利用するようになってきました。

定期購入を始めるのであれば、ユーザーが継続的に利用したくなるような工夫をするように注意しましょう。特典を付けたり割引をしたり、クーポンを配布したりするのも方法のひとつです。

定期購入には物流の手間がかかるので、あらかじめ外注化して物流をスムーズに処理できる体制を整えておくこともおすすめします。自社の商品と定期購入をうまく組み合わせて、ぜひ売上拡大を目指してみてはいかがでしょうか。

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オープンロジマガジン 編集部

物流プラットフォーム「オープンロジ」のマーケティングメンバーにて編成。物流のことはもちろん、ネットショップやマーケティングのことなど、EC事業者に役に立つ情報を幅広く発信していきます。

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