定期通販の規制について解説

2021年1月6日

定期通販の規制について解説

EC事業を展開されている方の中には、さらなる事業の発展のために定期通販の導入を検討されている方もいらっしゃるかと思います。

そこで定期通販事業を行うにあたり、事前に把握しておくべき様々な法規制があるのをご存じでしょうか。今回は定期通販に関する法規制について詳しくご紹介いたします。

定期通販とは|継続的な購入を目的として販売すること

定期通販のメリット|固定客を安定して獲得できる

定期通販とは、月に一度や隔週ごとなど一定の間隔で継続して商品を届けるビジネスです。以前より化粧品や健康食品などで定期通販はよく利用されていましたが、近年は毎月ショップ側が、顧客の好みなどにあわせてセレクトした食品や化粧品を商品を届けるサブスクリプション型の通販が注目を浴びています。

定期通販型ビジネスを行うメリットとしては、外部要因に左右されずに固定客を毎月必ず獲得できるということと、それに加えて月額などで契約するため売上げが立ちやすいという点があります。

消費者側としても、定期購入の方が特典が付いていたり通常購入より少し安く購入できるという金銭面や、化粧品や食品などある一定期間で必ず購入するものは買い忘れすることがなくなる手間が省ける面などのメリットがあります。

このように定期通販は販売店側とお客様の双方にメリットが生み出せる嬉しいサービス形態ともいえるでしょう。

年々新規参入事業者が増加傾向にある

小売業自体がEC化が進んでいるという背景もあり、定期通販は年々新規参入が増えている分野としても注目されています。

EC市場を見ると、2020年7月に経済産業省から発表された「電子商取引に関する市場調査(BtoC及びBtoB)」によりますと、2019年度の消費者向けのEC事業の市場規模は、19.4兆円と前年比よりも前年比7.65%も増加していることが分かります。

報告書の中では、この増加の背景には定期通販が一役買っていると記載があります。中でも「食品・飲料・酒類」分野の手軽に料理ができるミールキットや、日用品の中でも購入頻度の高い消耗品や化粧品の分野で、定期通販が人気を博した事が、市場拡大の一因とされています。

このように、これまで定期通販があまり盛んではなかった商品が新たに定期通販に参加する傾向がここ数年で顕著であることから、今後のさらなる市場拡大が予想できるでしょう。

特定商取引法改正・定期購入規制強化の詳細

改正法施行は平成28年特定商取引法が最新

定期通販の市場規模が大きくなるにつれて、一部の悪質な事業者により、定期通販販売に関するトラブルも増加している傾向にあります。

具体的なトラブル内容としては、一度だけのお試し購入と思わせながら悪質な勧誘で複数の契約を申し込み時に結ばせてしまったり、初回無料と宣伝しておきながら、実は複数回の継続が条件となっていたりする例があります。」、また契約したものを解約したいと思ったときに、解約窓口になかなか繋がらないシステムになっており解約ができないなどといった、様々な悪質な手口も報告されています。

ネットショップでは現状クーリング・オフ制度が適用されない可能性が高いため、商品を返品しなくても、店舗側が拒否すると消費者側は泣き寝入りをするという例も後を絶ちません。

加えて、実際に掲載している値段とは異なる表示をしていたり、安価な商品で誘導した結果、高価な商品を勧誘するなどの違法なアフリエイト広告も、定期購入に関して違法と見られる広告が多く存在していると指摘されています。

これらを取り締まる特定商取引法は平成28年に改正されたものが最新であるため現状に追いついていないのが実情です。そのため早期改正が求められています。

現在定期購入規制を強化する方向で議論中

定期購入に関する相談が消費者生活センターに殺到している現状を重く見た消費者庁は、2020年7月28日に開かれた有識者検討会で、2021年度には定期購入に関する法規制を強化するために対策の骨子を固めました。

その内容とは、定期購入の契約時の申込み・確認画面上に、定期購入契約であることや、その支払代金の総額旨及び金額、そして契約期間その他の販売条件を表示義務の追加と明確化をするというものです。これらを義務づけることにより、消費者の方が知らぬ間に契約していたというトラブルを防ぐことが可能になるでしょう。

さらに、定期通販に関するクーリング・オフ制度の創設、違法なアフリエイト広告に関する罰則なども今後併せて改正が検討され、来年の法改正に向けて現在も議論が進められています。

参照:特定商取引法の改正について
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_transaction/amendment/

定期通販導入時の注意点

消費者に分かりやすい表示を心がける

定期通販を新たに導入する際には、ホームページを見た消費者の方が商品購入に関して誤解を招かないような表現を心がけましょう。

消費者トラブルの多くが「顧客の意に反して契約の申込みをさせようとする行為」にあたり、「一度限りのお試し購入のつもりが、定期購入になっていた」や「契約を解除した際に違約金が発生するとは思わなかった」などが、該当します。

また意図して表示を分かりづらくしているだけでなく、デザインの関係上分かりにくいような表示になってしまっているというケースも散見されます。

誤解を招かないためにも、多くの人が見ても分かりやすいように表記をする必要性があるでしょう。「お試し」「初回無料」「モニター募集」「初回特別価格」などといった、お客様に誤解を招く可能性のある表現を使用する場合は、通常価格を同じフォントサイズもしくは目立つ色で記載したり、同じページ内に通常価格を表記するなど、一目で分かる表示を心がけることが大切です。

また「解約問い合わせ先が分からない」といったトラブルもよくあるトラブルの一つです。問い合わせフォームや連絡窓口も分かりやすく表示しましょう。

このような表記ルールのガイドラインは現在法律で規制されていません。しかしトラブル防止のためにも自社内で表記ルールを検討しておきましょう。

トラブルを想定して対策を事前に考えておく

ショップとしては万全な対策をしていたとしても、どうしてもトラブルが起こってしまうのがビジネスの世界です。そのためトラブルが起こった場合の対策やフローも事前に準備しておくと安心です。特に複数人で運営している場合には、対応したスタッフによってトラブル対応が異なると、トラブルを悪化させてしまう可能性もありますので、対応時のマニュアル作成をしておくなど、対策をたてておきましょう。

実際にトラブルが起こったときの対応が乱雑ですと、そのお客様だけでなく口コミなどの評判から他のお客様への心象も悪くしてしまう可能性があります。トラブルの種類は商品の破損やお客様個人のご意見などさまざまなことが想定されますが、どのような場合も真摯な対応が求められます。

トラブルはお客様と直接関わる部分のため、早急に解決することが必要です。そのため他業務のリソースも大幅に削られてしまうことも想定されます。先述したように対応策を考えておくことはもちろんですが、余計なトラブルを生まないようストア内の表記を分かりやすくするなど、事前にできる対策はしっかりと施しておきましょう。

誠実な対応を心がけて定期通販をスタートすることが大切

定期通販が年々盛り上がりを見せる中、比例して悪質な業者やそれにまつわるトラブルも発生しています。ですがその状況を鑑みて公的機関も定期通販に関する関連法案やガイドラインの改正など日々検討・議論しています。EC事業を行うのならば、このような公的規制・法案の最新情報についても常にアンテナを張り巡らせておくことも大切です。

またトラブルが起きたときに備えて、あらかじめ業務リソースに余裕を持っておくのも非常に大事なポイントです。特に多くリソースを割かなければならない物流作業は、外注を取り入れるのもひとつの手段です。

手間のかかる作業を外注化することで、EC事業の運営に余裕を生み出すことができます。是非とも一度検討してみることをおすすめします。

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