ECで販売する商品仕入れの流れを徹底解説|事業成功の秘訣も詳しくご紹介

openlogi2023年11月9日  
openlogi2021年2月22日

ECで販売する商品仕入れの流れを徹底解説|事業成功の秘訣も詳しくご紹介

ECショップを開設したいと考えた時、商品をどこから仕入れるかは重要な問題です。特に小規模や副業として始めようと考えている場合は、少数からでも商品を仕入れられる仕入れ先があるのかどうか気になっているという方もいるのではないでしょうか。

従来のような卸問屋やメーカーの他にも、最近では仕入れ専門のネットショップなどが数多く登場しており、仕入れのハードルは下がっています。そこで今回はECで販売する商品を仕入れる際の流れや事業成功の秘訣について詳しく解説します。

商品仕入れの流れ

まずは、商品を仕入れる際の具体的な流れについて解説します。

1:立ち上げるショップのコンセプトを固める

最初に「どのようなショップを立ち上げるのか」という具体的なコンセプトを固めましょう。ショップのコンセプトによっても販売戦略や仕入れ先は大きく異なり、この工程がすべての土台となるため、ある程度時間をかけて慎重に決めることが大切です。

最初から明確なイメージを持っている場合はそのイメージをより詳細に詰めていきますが、漠然としている場合はインターネット上のECショップやさまざまな実店舗を訪れてみると良いでしょう。なんとなく商品を眺めるのも手段のひとつではありますが、ショップごとの特色に注目しながらリサーチすると、売りたい商品や運営したいショップの方向性が固まりやすくなります。

メーカーが生産した商品を仕入れて販売する方式を取るのであれば、他の企業も自社と同じ商品を販売している可能性は高くなります。そのため、「どのような商品を売りたいのか」を考える前に、「どのようなショップを作りたいのか」を明確にすることが大切です。

「最先端のアパレルの流行を取り入れたいと考える若者がたくさん集まる、明るい雰囲気のショップにしたい」「健康に気を遣い始めた主婦が定期的に通う、落ち着いた雰囲気のショップにしたい」など、なるべく具体的なターゲットと雰囲気をイメージすると販売する商品を決めやすくなります。

2:販売する商品を検討・確定する

ショップのコンセプトが固まったら、販売する商品の検討に入ります。あらかじめ決めたショップのコンセプトに基づいて、「このショップに訪れた人(ターゲット)が購入したいのはどのような商品なのか」について考えましょう。

例えば、前述の「最先端のアパレルの流行を取り入れたいと考える若者がたくさん集まる、明るい雰囲気のショップ」であれば、ターゲットは10~20代の若年層向けの流行を意識した服や雑貨を求めていると考えられるため、30~40代向けの定番商品を扱うのはコンセプトから外れているといえるでしょう。

「健康に気を遣い始めた主婦が定期的に通う、落ち着いた雰囲気のショップ」であれば、40~50代の女性をターゲットにした野菜不足を補うためのサプリメントなどを扱うことが考えられます。

商品を探す際は、売りたい商品を直接メーカーのWebサイトや店舗で探すほかに、あらゆる企業が自社の商品の認知度向上や販売のために集まる展示会なども役立ちます。定番のブランドを扱う大手企業はもちろん、個性的な商品を開発している中小企業も数多く出展しているため思わぬ掘り出し物を見つけられるかもしれません。

ただし、「売りたい商品」は必ずしも「利益が上がる商品」ではないということにも注意しましょう。ビジネスである以上、売上が上がらなければショップの運営を続けることはできません。「コンセプトに合っていて、売れると利益につながるかどうか」を意識して商品の検討を行いましょう。

3:仕入れ先候補を洗い出す

売りたい商品が決まったら、「その商品をどこから仕入れるのか」を決める必要があります。仕入れ先にはさまざまな媒体があり、同じ商品でも価格や購入できる最小単位が異なる可能性もあるため、まずは考えられる仕入れ先をひと通り洗い出してみましょう

定番商品であれば仕入れサイトや卸問屋などを通して手に入りやすい傾向にありますが、数が少ないなどの理由でそれほど頻繁に出回らない商品であれば、問屋などを介さず直接メーカーなどと交渉しなければならない可能性もあります。

限定品やすでに中古品しか市場に出回っていない商品なら、ネットオークションやフリーマーケットなどを活用して仕入れを行わなければならないケースもあるでしょう。扱う商品を最も効率よく安価に手に入れられるのはどの仕入れ先なのかをよく考えた上で、候補を洗い出すことが大切です。

中古品販売など、商品が一期一会の性質を持つものでない限りはなるべく商品を安定的に供給できる仕入れ先を選ぶことも意識しましょう。在庫切れは機会損失につながるため、必要な時に必要な量の商品を仕入れられる環境を整えることで、ユーザーからの信頼も高まります。

4:仕入先の詳細を比較・検討し選定する

仕入れ先を洗い出したら、実際にどの仕入れ先から商品を仕入れるのかを複数の候補の中から比較・検討して決定します。

ネットショップや卸問屋、メーカーなどの大きなカテゴリーの中にも数多くのショップが存在するため、自社が開設するショップに最も適しているのはどの仕入れ先なのかを「価格、品質、サービス」などの複数の観点から比較して検討することが大切です

メーカーや卸問屋と直接交渉して仕入れる場合は、担当者と顔を合わせて話を聞いてみるのもおすすめです。相手が信頼関係を築ける取引先であるかどうかを直接見極める場を持てるのは、ネットショップにはないメリットといえるでしょう。

大量の商品を仕入れて販売する性質上、価格が安いことはもちろん重要です。しかし、価格だけを気にしすぎるあまり商品の品質が十分でなければ、その商品を販売している自社もユーザーからの信頼を損なってしまうでしょう。

「サービスが充実しているかどうか」も仕入れ先を決定する際の判断材料として重要な項目のひとつです。希望している納期に間に合うように発送してもらえるか、問い合わせには迅速に対応してもらえるかなども併せて確認した上で、総合的に選定するように心がけましょう。

5:実際に商品を仕入れる

仕入れ先を決定したら、実際に商品を仕入れます。一般的には仕入れ先を1箇所に絞るよりも、複数の仕入れ先を確保しておくことが望ましいでしょう。1つの仕入れ先に限定してしまうと万が一のトラブルの際に商品をまったく仕入れられなくなり、ショップの運営が立ち行かなくなるリスクがあるからです。

メーカーや卸問屋などと直接契約している場合には契約に基づいて仕入れを行いますが、インターネットの仕入れサイトなどを利用する場合は個々の仕入れ先と契約を交わす必要はないため、仕入れサイトの規約に則って商品を購入すると良いでしょう。

在庫を持つタイプの販売方法を採用するのであれば、商品の到着後はスムーズに倉庫に入庫し販売機会が巡ってくるまで保管します。ドロップシッピングなどでは自社で配送を行う必要がないため、どのように商品を売るかという戦略部分に注力するのが一般的です。

6:次回仕入れ時のタイミングや場所・量を検討する

初回の仕入れが終わった後も、商品が売れ続ける限りは継続的に仕入れを行わなければなりません。次回はどのタイミングで商品を発注するのかも重要な問題です。

仕入れのタイミングが早すぎると倉庫に長い間保管することになってしまい、管理コストが増大する可能性があります。売れないまま倉庫内で眠っている在庫は少しずつ商品の劣化や陳腐化が進み、最終的には廃棄しなければならなくなって廃棄コストがかかるため注意しましょう。

かといって仕入れのタイミングが遅すぎると欠品を招いてしまい、販売機会の損失につながります。ユーザーが欲しいと感じているタイミングで商品を提供できないと、次に商品が入荷したタイミングで同じユーザーが購入してくれるとは限りません。

自社のショップでしか手に入らない商品であれば入荷するまで待ち続けてくれる可能性もありますが、定番商品などであれば他のショップに流れてしまう場合も少なくないでしょう。一度流出したユーザーを取り戻すことは難しいため、安定的に商品を供給できる体制を整えることは非常に大切であるといえます。また、過剰在庫や欠品を防ぐ意味では適切な仕入れ量を見極めることも大切です。

さらに、仕入れ先を変更する必要があるかどうかも検討しましょう。選定した仕入れ先が自社に適していなければ、他のルートから商品を仕入れる運用に切り替えるのも選択肢のひとつです。

仕入れの方法

仕入れの方法はひとつではなく、インターネットを活用したものからメーカーなどと直接交渉する方法までさまざまです。代表的な6つの方法をまとめてご紹介しましょう。

仕入れサイト

仕入れを専門としているインターネットショップは、会員登録するだけでさまざまな商品を探せるのでおすすめの方法のひとつです。仕入れる商品を細かく決めていない段階であっても、取り扱う商品を探す目的で閲覧すると新たなアイディアが浮かぶ場合もあるため、数社ほど登録して眺めてみるのも良いでしょう。

インターネットの仕入れサイトは商品を1点から卸してもらえるケースが多いため、在庫を多く持たずに運営したい事業者にも便利です。商品画像や紹介文の転載を許可しているサイトも多いので、自社で写真撮影や説明文の執筆業務を担う必要がないのもメリットといえるでしょう。

一方で、インターネットに接続できる環境を持つ人であれば誰でも仕入れが可能であるため、同業他社と競合しやすいという側面も持ち合わせています。

独自性のある商品はそれだけで他社との差別化になるため、複数のサイトが扱っている商品を販売するのであれば、コンセプトを詳細に設計してユーザーが「このサイトで購入したい」と思えるショップづくりに取り組むことが大切です。

ネットオークション・フリマ

必要な商品の個数が少ない場合は、ネットオークションやフリマアプリなどを利用して仕入れる方法もあります。ただし、仕入れ価格が一定していない、仕入れたい時に必ず商品が出品されているとは限らないなどの制約もあるため、定番商品を扱っているショップであれば基本的には緊急時の手段と考えるのが良いでしょう。

ネットオークションには企業が出店している例もありますが、フリマアプリは個人が出品しているケースが多いため、信頼できる取引相手かどうかもしっかりと見極める必要があります。

取り扱う予定の商品が中古品であれば、これらの手段が仕入れの中心となる場合もあるでしょう。中古品販売には古物商許可が必須となるため、事前に事業所の所在地を管轄している警察署に発行を申請しなければなりません。

申請後、許可が下りるまでには平均的に40日前後かかるため、販売する商品を中古品にすると決めたらできる限り早い段階で申請するとスムーズにショップを開設できます。

ドロップシッピング

ドロップシッピングとは、「ショップに在庫を持たず、商品情報をブログやショップ内に掲載して注文が入ったらメーカーや提携業者からユーザーへ直接商品を配送する」販売手法です。

在庫を持たずにショップを運営できるため、倉庫の管理コストや過剰在庫による廃棄コストをはじめとした物流業務を気にすることなく、販売のみに集中できるというメリットがあります。

「商品を紹介する」というとアフィリエイトを思い浮かべる方も多いことと思いますが、アフィリエイトとドロップシッピングでは構造が大きく異なります。アフィリエイトでは「紹介した商品が販売先で成約した件数に応じて報酬を得る」という仕組みを採用していますが、ドロップシッピングでは「紹介した商品を自社のショップで販売して売上を立てる」という仕組みです。

アフィリエイトでは自社で商品を販売するわけではないため、価格を決めることはできません。しかし、ドロップシッピングでは自由に販売額を調整できます。商品の仕入れ額は一定に定められているため、上手く販売できれば多くの利益を確保できます。

海外のクラウドファンディングやモール

日本国内のサイト以外に、海外のクラウドファンディングやモールを通じて仕入れる方法もあります。海外にも日本と同様に仕入れ専門のさまざまなモールがあるため、視野を広げてみると思わぬ価格で掘り出し物を見つけられるかもしれません。日本ではなかなか手に入らない商品を発見できる場合もあるので、新たな商材を探している時にも便利です。

日本語に対応していないモールがほとんどなので、現地の言葉に詳しい人材がいなければ買い付けが難しいというデメリットはあります。しかしが、チャットなど文章を通じたやり取りができる仕入れサイトも多いため、翻訳ソフトなどを活用すればある程度対応できるでしょう。また、最近では仕入れを代行してくれる業者なども登場しているため、必要に応じて外注も可能です。

また、クラウドファンディングを活用するのも手段のひとつです。クラウドファンディングは「提供したい商品やサービスを販売側が提案し、賛同したユーザーがその商品やサービスを実現するための資金を出資する」という仕組みのことで、最近では個人や法人に広まりつつあります。

「海外のある商品を手に入れたいユーザーからクラウドファンディングで資金を募り、集まった資金で商品を購入して出資者に配送する」というビジネスを実現できます。

直接卸問屋に訪問

国内にもさまざまな卸問屋があるため、直接交渉して商品を仕入れる方法もあります。古くから続くインターネットに馴染みがない実店舗などでは、直接卸問屋やメーカーと契約しているケースが多いでしょう。海外の商材を扱っている卸問屋もあるため、自分で海外のサイトを探さずに現地の商品を仕入れられる場合もあります。

「卸問屋」の名称のとおり問屋は卸を取引先とするのが一般的ですが、その他の個人や法人でも仕入れが可能なケースは少なくありません。どうしても仕入れたい商品を見つけたら、直接訪問して交渉してみることをおすすめします。

交渉の席では「なぜその問屋から仕入れたいのか」「どのような条件で取引したいのか」など、事前にまとめた交渉条件を明確に伝えて、誠意ある対応を取ることが大切です。

メーカーなどに直接交渉

メーカーと直接交渉を行い、仲介業者を介さずに仕入れる方法も考えられるでしょう。直接仕入れることで仲介料を削減できるため、安価に商品を提供できるというメリットがあります。

ただし、有名メーカーなどはまとまったロット数でなければ交渉に応じてもらえないケースも多く、直接仕入れるのは難関といえます。中小企業であれば比較的直接契約しやすいため、気になったメーカーにホームページのお問い合わせフォームや電話、メールなどを通じて連絡してみると良いでしょう。

仕入れが可能かどうかを確認すると同時に、取り扱う予定のショップのコンセプトや規模、どのような販売スタイルを採用しているのかなど、詳しい情報を伝えると交渉がスムーズです。

大手企業ほどではなくとも、中小企業においても最低ロット数が決められているケースは少なくないため、仕入れた数に対して採算が取れるかどうかも十分に検討しましょう。

仕入れ成功の秘訣

仕入れを成功させる秘訣は、仕入れる商品そのものも重要ではありますが、事前準備を十分にできるかどうかにかかっています。ここでは、仕入れを成功させるために意識したいポイントを紹介します。

自社で取り扱う商品のコンセプトを事前に明確にしておく

ユーザーが「ぜひこのショップで購入したい」と思えるショップづくりを行うためにも、自社で取り扱う商品のコンセプトは事前に明確にしておきましょう。他社で扱っていない商品であればそれだけで独自性が現れるため、コンセプトの明確化は比較的しやすい傾向にあります。

とはいえ、仕入れる商品によっては他社と競合するケースも少なくありません。コンセプトに基づいてショップを作り込んで他社と差別化する戦略は非常に重要であり、「なぜこの商品を売りたいのか」「どのようなショップを作りたいのか」を事前にしっかりと考えておくと良いでしょう。

市場調査を綿密に行う

参入する予定の分野に関する市場調査を綿密に行うことも重要です。仕入れ先を選定する際には、その仕入れ先に問題がないかどうかを十分に調べておきましょう。インターネットの登録制サイトであれば、利用者の口コミなどを参考にすることである程度信頼に値するかどうか評価できます。

ただし、口コミはユーザーによって感じ方も異なるため、すべての意見を鵜呑みにしないように注意しましょう。口コミも参考にしながら、問い合わせに対するサポート対応やレスポンスの速さなど、相手と直接やり取りした内容で信頼できる仕入れ先かどうかを判断することも大切です。

また、自社が販売する予定の商品の状況も調べておくことで、スムーズに販売戦略の立案に移れます。競合他社はどのくらいいるのか、売れやすい商品の傾向など、さまざまな角度から市場を分析して自社がどのように新規参入すべきか検討しましょう。

商品の取扱について届出や許可が必要ないか調べておく

「ネットオークション・フリマ」の項目でも軽く触れましたが、販売する商品の種類によっては事前に届出や許可が必要なものもあります。届出や許可を必要とする商品の代表例は次のとおりです。

食品/健康食品/酒類/中古品/化粧品/医薬品/輸入品

食品については「食品衛生責任者」という資格を取得した上で、法律によって定められた「食品衛生法」に則って許可を得る必要があります。健康食品も食品衛生責任者の資格を所持している必要があるという点では同様ですが、許可は特に必要ありません。

酒類を販売する際は「酒類の販売業免許」が必須となり、中古品販売では「古物商許可」の取得が必要です。

化粧品と医薬品に関しては資格や許可が複数必要になるため、事前に入念に確認して不足がないように準備しましょう。化粧品は販売資格は不要ですが、「医薬部外品製造販売許可」と「化粧品製造販売許可」の2種類の許可を取得しなければなりません。

医薬品の販売には「薬剤師資格」や「登録販売者」の資格を所持した上で、「医療品販売許可」「薬局開設許可」「特定販売届出」などの複数種類の許可を得なければならないなど他の商品に比べるとハードルが高い傾向にあります。

それぞれの届出や許可の詳細については後述します。

仕入れ後の在庫管理方法などの物流業務フローも整備しておく

仕入れた商品は販売機会が巡ってくるまで倉庫で在庫として管理しなければなりません。そのため、あらかじめ在庫管理方法などの物流業務フローも整備する必要があるでしょう。

入荷・出荷をスムーズに処理できる業務フローが完成していないと、現場が混乱して出荷遅延や梱包ミスなどを招き、クレームの原因になってしまいます。仕入れた商品はどこに保管するのか、入荷の際の検品はどのように対応するのか、出荷処理はどのタイミングで行うのか、配送トラックはどこから手配するのかなど、決めなければならないことはたくさんあります。

ショップを運営するにあたって物流に関するノウハウが十分になかったり、小規模なショップを運営するために物流を自社で構築するコストが見合わなかったりする場合は、物流を外注するのも手段のひとつです。外部に委託することで自社のスタッフは慌ただしい物流業務から解放され、通常業務に集中できます。

仕入れサイトをご紹介

インターネット上で仕入れを行える専門のサイトがあることをお伝えしました。そこで、多くの利用者が登録している代表的な3つの仕入れサイトについて簡単に紹介します。

NETSEA

https://www.netsea.jp/

NETSEA(ネットシー)は「サプライヤー」と呼ばれる卸会員が提供している商品を仕入れられるサイトで、「新たに商品の取り扱いを増やしたい」「既存の仕入れ先に加えてお付き合いできる取引先を探している」といった場合に役立ちます。通称「ネッシー」とも呼ばれており、公式サイト上でも使われている名称です。

ドロップシッピング方式ではなくNETSEA内に登録されている商品を買い取って自分のショップで販売する方式なので、商品の在庫を持ちながら運営するタイプのネットショップに向いています。

会員登録は商品を購入する「仕入れ会員」も商品を販売する「サプライヤー」も無料なので、登録して新たな商材を発掘する使い方も可能です。意外な商品に出会える可能性もあるため、ぜひ一度閲覧してみると良いでしょう。

卸の達人

https://www.oroshi-tatsujin.com/e-commex/cgi-bin/ex_index.cgi

卸の達人は名称のとおり卸を専門とした仕入れサイトで、中でも美容・健康グッズやダイエット食品、サプリメントなどをメインに取り扱っています。会員登録自体は無料で、月額費用などもかからないので商品を眺めるだけでも利用できます。

送料を安価に抑えられるのが特徴で、一律税込み770円なので仕入れ額が小さくても比較的負担になりにくいといえるでしょう。税込み32,400円以上購入すると送料が発送元の負担になるため、まとめて仕入れを行う場合にもおすすめです。

ただし、支払い方法が銀行振込と代金引換の2種類にのみ対応しており、クレジットカードの利用は受け付けていない点には注意が必要です。代金引換手数料は購入金額にかかわらず税込330円と比較的安価なので、商品の到着を確認してから支払いたいという方でも安心して利用できます。

トップセラー

https://top-seller.jp/

トップセラーもネット仕入れの中では定番サイトのひとつです。25万点もの商品の中から気になった商品を販売可能で、ドロップシッピングを採用しているため商品の買い取りが不要です。在庫を持たずに販売できるため、仕入れの代金を支払うのは注文が入った時のみとなり、効率的な運用が期待できます。

発送業務もトップセラーが行うので、物流業務の負担を負わなくて良い点は大きなメリットといえるでしょう。小規模な事業者や個人の副業では商品の配送に手間がかかるため、丸ごと発送を任せられるのは嬉しいポイントです。

利用料金は選択できる商品の数によって分かれており、5点までなら月額費用はかかりません。「セレクトコース」と「全商品コース」の2種類の中にも細かいプランが用意されているため、用途に応じて選べるのも魅力といえます。

【コラム】取扱商品により許可や届出が必要な時がある

先程、扱う商品によっては許可や届出が必要であることをお伝えしました。そこで、新たにショップを開設する際に比較的取り扱われることの多い「食品、中古品、酒類、輸入品」について、取得しなければならない許可や届出の内容をさらに詳しく解説します。

食品「食品衛生者責任者免許や食品衛生法に基づく営業許可」

一言で「食品」といっても、許可が必要なケースと不要なケースの2パターンに分かれます。許可が必要な商品の代表例としては「肉・魚などの生鮮食品」「乳製品などの加工品」「クッキー等の手作りのお菓子」「手作りのお惣菜」などが挙げられます。

一方で、お茶やコーヒー、農家直送の野菜、パッケージされた加工品(缶詰のフルーツ、工場で生産したお菓子など)は特別な許可なく販売できます。とはいえ、食品にはさまざまな種類があることから、判断がつかない時は管轄の保健所に確認しておくと安心です

「食品衛生責任者免許」は保健所が開催する所定の講習を受講することで取得できます。講習は6時間程度なので、当日中の取得が可能です。「食品衛生法に基づく営業許可」は営業許可申請書や登記簿謄本をはじめとした複数の書類の提出と審査の期間が必要になるため、余裕を持って準備することをおすすめします。

中古品「古物商許可」

「ネットオークション・フリマ」でも触れたように、中古品販売の際は警察署に古物商許可を申請しなければなりません。許可を取得できれば特別な販売資格は必要ないため、他の商材に比べると比較的ハードルは低いといえるでしょう。

古物商許可の申請対象となる商品は「衣料品」「美術品」「自動車/バイク/自転車」「時計・アクセサリー」「金券」など全部で13酒類のカテゴリーにわたります。一般的に「中古品」と呼ばれるものはほとんど対象になると考えて良いでしょう

古物商許可の申請先は、管轄の警察署の「防犯係窓口」となります。個人と法人では必要な書類が変わってくるため、警視庁のホームページで詳細を確認して過不足がないように準備することが大切です。

参考:警視庁「古物商許可申請」

https://www.keishicho.metro.tokyo.jp/tetsuzuki/kobutsu/tetsuzuki/kyoka.html

酒類「通信販売酒類小売業免許や一般酒類小売業免許」

「アルコール度数が1%(1度)以上」の酒類をショップで扱う際は、通信販売酒類小売業免許や一般酒類小売業免許が必要になります。一般酒類小売業免許は「実店舗で酒類を販売する際に必要な免許」であり、実店舗を開設する場合は必須ですが、インターネットのみを通じて販売する際には「通信販売酒類小売業免許」とどちらか一方を取得していれば販売が可能です。

ただし、「インターネットを通じて2つ以上の都道府県内で販売する場合」には通信販売酒類小売業免許が必須となるため注意しましょう。

また、実店舗ではどのような酒類でも販売できますが、インターネットで扱える酒類には制限があるため、事前に販売できるかどうか確認しておくことが大切です。

例えば国産のお酒であれば、「蔵元が製造している」「販売量が1品目あたり3,000キロリットル未満」でなければならないという規定があります。スーパーなどの小売店でよく見かける有名メーカーなどの酒類は販売できないため注意しましょう。一方で、海外から輸入した商品については特に制限はありません。

通信販売酒類小売業免許と一般酒類小売業免許の申請先は税務署であり、ショップの所在地を管轄する税務署に足を運んで手続きを行う必要があります。審査結果が出るまでには数ヶ月を要するケースもあるため、できるだけ早めの準備をおすすめします。

輸入品「商品によっては届出が必要」

輸入品には許可が必要なものとそうでないものがあるため、取り扱う商品に応じて柔軟な対応を取らなければなりません。食品や酒類、毛皮や動物・植物、ベビー用品、食器をはじめとした食品に接する商品などは許可が必須となります。

また、キャラクター商品などは輸入が許可されないものもあるため、取り扱いたいと考えている商品を輸入できるかどうか事前に確認しておきましょう。ワシントン条約に抵触する羽毛など、商品に使われている素材が原因で輸入を禁止されるケースもあります。

 輸入品の品目は多岐にわたるため、商品によって必要な許可や届出は異なります。食品であれば食品衛生法に基づく営業許可、酒類であれば通信販売酒類小売業免許や一般酒類小売業免許が必要になるでしょう。

輸入可能な商品や規制品目については、税関が公開しているホームページが参考になります。

https://www.customs.go.jp/mizugiwa/kinshi.htm

仕入れは事前準備と調査が肝心

良い仕入れを行うためには、「どのようなコンセプトに基づいてネットショップを運営するか」「コンセプトを実現するためにはどの商品を仕入れなければならないのか」など、ショップの根幹となる設計を入念に行う必要があります。仕入れそのものよりも、事前準備と調査が非常に重要であるといえるでしょう。

仕入れの方法はさまざまですが、最近では手軽にさまざまな商品を仕入れられるネットショップを利用する方が増えています。小規模なショップや副業としての販売にも適しているため、会員登録して覗いてみるのもおすすめです。

扱う商品によっては所定の資格や許可が必要になるケースもあります。ショップの運営には何を用意しなければならないのかを明確にした上で、慎重に準備を進めることが大切です。

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オープンロジマガジン 編集部

物流プラットフォーム「オープンロジ」のマーケティングメンバーにて編成。物流のことはもちろん、ネットショップやマーケティングのことなど、EC事業者に役に立つ情報を幅広く発信していきます。

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