ネットショップを開業するには|開業方法や届け出について詳しく解説

2020年11月20日

ネットショップを開業するには|開業方法や届け出について詳しく解説

気軽にネットショップが誰でも開設できる時代ですが、ネットショップを立ち上げられる方は、事前に手続きがいくつか必要な場合がありますす。

今回は、ネットショップを開業するときに知っておきたい手続きや届け出など、意外と見落としがちな内容をご紹介したいと思います。

ネットショップと実店舗の相違点

開業までの時間|ネットショップは最短1日で開業可能

ネットショップと実店舗の大きな違いは、開業までの時間です。時間と一言でいっても、さまざまな点が挙げられますが、その中でも実店舗の開業は「店を構えるまでの時間」が多くかかることがあります。

開店する場所を探してその場所を契約するだけでなく、そもそも建物がないときは建設から始まるでしょう。建物があっても改装工事が必要であることも考えられます。場合によっては店舗を借りるための資金調達まで考えなければならないとなると、なかなかの長時間が必要ということが想像できるのではないでしょうか。

一方でネットショップの場合もこれまではイチからホームページを作り、ECサイトのシステムの構築を行ったり、決済サービスの契約手続きなどを事業者自身が行う必要がありました。HTMLやCSSなどのWEBデザインの知識や、サイト構築に関するプログラミングの知識が必要だったため、実店舗より時間はかからないかもしれませんが、それでもかなりの時間を要することが分かります。

ですが近年、ネットショップ開設に必要な機能を包括して提供するASP型ECカートと呼ばれるサービスが登場しました。

ASP型ECカートは、WEBショップに必要な機能が全て最初から盛り込まれているため、最短1日でネットショップを開業することが可能です。パソコン操作に慣れていない方であったり、パソコンを持っていない方でも、スマートフォン上のアプリだけで簡単に自分だけのネットショップを作成することができます。

サイトデザインも特別な知識は必要ありません。あらかじめテンプレートが無料で提供されているので手軽に構築できます。このように気軽に出来る点から、現在多くの方がネットショップ事業をスタートさせています。。

コストの差|実店舗はコスト高、ネットショップは0円からスタートできる

実店舗の運営は毎月必ず家賃が発生するだけでなく、電気代などの交通費、そして人件費などコストがかかってきます。また土地代や建物の建築費、改装工事費用など初期費用もあわせるとコストが高いため、なかなか気軽に出店できないのが現状です。一方ネットショップは手段によっては初期費用と月額費用がかからずに無料で始められるのも、人気の理由のひとつです。

実店舗でクレジット払いなどを用意するには申し込みを個別で行う必要があるでしょう。そのため売上げが少ないお店ではその利用にかかる費用を毎月支払うことも、コスト負担が大きいことが想像できます。

現在人気を博しているASP型ECカートは、クレジット払いやコンビニ払いなどを選択できる決済サービスが申し込みさえすればすぐに使うことができ、その決済手数料は1回の決済ごとに支払うシステムになっているため、売上げが少ない方でも気軽に利用できます。

このように無料でスタートできるネットショップは普段が少なく、一人でも気軽にチャレンジできるのが最大の利点です。

集客力|ネットショップは集客対策が必須

実店舗の場合は、店舗が完成すると目に見える建物があるので、その周辺環境にいる方々から認知されやすいです。しかしネットショップの場合は自ら努力をしなければと認知されないのが現実です。

Amazonや楽天市場などのすでに集客力があるモール型ECサイトでない場合は、お客様を獲得するために自身でさまざまな集客対策を立てなければなりません。

集客対策の一つとして、各種カートが提供している無料のブログ機能の活用があります。記事を作成することで、サービス提供元が運営しているメディアで取り上げてもらえることがあります。インターネット上で自社サイトに関連するキーワードで検索した際に、検索上位に表示させるためのSEO対策としても、ブログは有効な手段とされています。

そしてネットショップはSNSと相性が良いです。FacebookやInstagram、Twitterなどとの積極的な連携・発信もおすすめの集客方法です。特にファッションや雑貨系などは若い女性の利用者が多いInstagramなどと相性が良いとされています。SNSを積極的に活用して、ブランドや商品のファンを地道に獲得していくことが集客に繋がります。

一度購入してもらったお客様に対しては、各種ECカートにはクーポンなどを発行できる機能などを活用しましょう。販売促進やリピーターになってもらう施策も集客対策のひとつといえます。

また有料の施策として、リスティング広告やリターゲティング広告などのWEB広告を運用する方法もあります。いずれにしろ、ネットショップは実店舗以上の集客対策が大変重要になってきます。そのために、ネットショップを運営する上で集客対策に集中できる環境を整えておくのも大事なポイントです。

ネットショップ開業の際に発生する手続きとは

開業届の提出

ネットショップだけに限らず、個人が事業を始めるときに提出する書類のひとつに「開業届」があります。開業届は個人で事業を開業したことを税務署に申告する書類となり、正式名称を「個人事業の開廃業届出書」といいます。

開業届は原則的に「事業の開始から1ヶ月以内」に出さなければならないと義務づけられています。ですが実態として開業届を提出しなくても、特に罰則規定がないことから提出していない方もいますす。

しかし、ネットショップで得た収入は事業所得となりますので、副業だとしても一定額の所得がある場合は確定申告が必要です。また開業届を提出すれば節税効果が期待できる青色申告の届け出も可能です。

開業届を提出しなくとも帳簿は必須

開業届は原則として事業を始めたら出さなければならないとされていますが、先程申し上げたとおり罰則規定はありません。しかし2014年1月から全ての事業者の方に帳簿付けは義務化されています。加えて帳簿の保管義務も発生します。収入や必要経費の金額を記載した「法定帳簿」が7年、その他に任意で作った帳簿と領収証や請求書など事業に関わる書類は、それぞれ5年の保管義務があるので、間違って捨てないようにしましょう。

これら帳簿も提出義務があるわけではありませんが、万が一税務調査があった場合は提出が求められるものです。日頃から帳簿付けと書類の整理はこまめに行いましょう。

開業届を出すメリット

開業届を出すメリットはたくさんありますが、一番大きな点は確定申告の時に「青色申告」ができ、提出することで結果的に節税となる控除が受けられるという点です。開業届を出さずに事業を行った場合、青色申告での確定申告はできないので、多くの利益が出た場合、多額の税金を納めなければならなくなる可能性があります。

以前まで、開業届のみの提出であるいわゆる白色申告は帳簿付けが不要であることがメリットとされていました。しかし現在は全ての個人事業主に帳簿付けが義務付けられているためこのメリットはありません。一方青色申告は白色申告よりも高い金額での控除が受けられます。帳簿付けはやや複雑化しますが、節税できる点は大きなメリットではないでしょうか。

また個人事業主としてビジネスを展開していく上で、お金の管理の面で仕事とプライベートと口座を分けたい方や、信頼性向上のために仕事用の口座を作りたいと検討中の方もいらっしゃるでしょう。

銀行口座をビジネス用として屋号名で口座を開く場合は、原則開業届控えの提出を求められます。屋号名の入った銀行口座を持っていると、社会的信用度が高まるというメリットがあります。

青色申告承認申請書の提出

確定申告で「青色申告」をするためには、「所得税の青色申告承認申請書」を所轄の税務署に提出する必要があります。内容としては、名前や個人事業として行う業種や屋号などを所定の書式に沿って入力します。このときに屋号は空欄でもかまいませんが、自分の好きなようにつけることができます。

この「青色申告承認申請書」は、国税庁のウェブサイトからダウンロードするか、税務署でもらうことができます。「青色申告承認申請書」は開業日から原則2ヶ月以内に提出する必要があります。提出していない場合は白色申告のみの適応になりますので、青色申告で確定申告をしたい方は、忘れずに提出しましょう。

白色申告と青色申告の違い

「白色申告」と「青色申告」の大きな違いは、青色申告を行うことで特別控除が適用される点です。特別控除とはさまざまな条件がありますが、最大で65万円を所得金額として控除することが可能です。

加えて、赤字の場合には3年間繰り越すこともできます。家族に支払った給与も経費として換算可能です。これらの項目は「白色申告」では適用されません。

また経費として認められる範囲が広がるのも青色申告です。自宅をオフィスにして作業している場合もあるかと思います。これらは「家事関連費」と呼ばれるのですが、青色申告の場合は仕事部屋の床面積が全体の30%であれば、家賃の30%を必要経費として計上することが出来るのです。これを白色申告で経費として計上しようとする場合は、家事よりも業務で使っている割合が多くなければ経費として計上できません。

そのため節税対策として青色申告をする方も多いですが、白色申告の方が提出書類がシンプルで、帳簿付けも申告手続きも複雑ではないので、複雑な確定申告を避けたい方には白色申告が良いかもしれません。

また青色申告の場合でも、確定申告をサポートしてくれる専用オンラインソフトなどもありますので、そちらも検討されてみてはいかがでしょうか。

そしてこれまで別事業などで青色申告を行っていた方も、2020年年度分の青色申告から控除に関する制度が改定されていますので、国税局のホームページにて最新の情報を確認することをおすすめします。

参考:青色申告特別控除額 が変わります!! 基礎控除額 – 国税庁

ネットショップ開業時に気を付けたいポイント

ポイント1:住所はバーチャルオフィスの利用も可能

ショップサイトを開設するときは、特別商取引法と利用規約に基づいて、運営者の名前、住所、電話番号などの記載が必須となります。

ですがプライバシーの観点から、ショップ上に現在の居住地を出すことに不安に思っている方もいらっしゃるでしょう。その場合は、バーチャルオフィスの利用をおすすめします。月額1万円以下で利用できるところもあり、コスト的負担は少ないです。

バーチャルオフィスを利用する際は、バーチャルオフィスがある場所の管轄する税務署へ申告する必要があります。そのため、居住地に近いバーチャルオフィスを借りることをおすすめします。経費として計上するときにもバーチャルオフィスの住所で申請しなければ、認められない可能性があるので注意しましょう。

開業届を出す時は「納税地」は住居地、「納税地以外の住所地・事業所」はバーチャルオフィスの住所を記載しましょう。作業を実際住んでいる自宅で行う場合には、バーチャルオフィスの費用のみならず、自宅の家賃や通信費、光熱費なども一部計上することができます。

加えて自宅が賃貸である場合は、賃貸契約の場合に事業所登録が禁止されているところもありますので確認が必要です。セキュリティだけでなく、さまざまな観点から見てバーチャルオフィスを契約することには利点があります。検討する価値はあるでしょう。

ポイント2:開業届を出さずとも確定申告が必要が場合も

開業届を出していない場合でも、ネットショップで一定額の所得を得た場合は原則として確定申告が必要になります。しかし、一部条件により確定申告が不要の場合もあります。

例えば、すでに会社員として働きながら運営している方々の多くは会社で確定申告を行っているでしょう。ネットショップなど会社以外のお給料から得た収入を「雑所得」といいますが、この金額が「売上げから経費を引いた金額(所得金額)が20万円以上」の場合は、確定申告が必要となります。

フリーランスやネットショップの専業であったり、パートやアルバイトをしていない扶養に入っている専業主婦の方たちは、所得金額が「売上げから経費を引いた金額(所得金額)が38万円以上」の場合、確定申告をする必要があります。

正確に言うと38万円以下でも確定申告をする必要はありますが、非課税の対象となるので追徴課税などの処罰を受けるということはありません。ですがネットショップ以外の収入がある場合は、収入の合計金額で計算する必要があるので注意が必要です。

最後に、パートやアルバイトをしながらネットショップでの収入がある方は、「売上げから経費を引いた金額(所得金額)が20万円以上」の場合、確定申告が必要となります。しかしここで注意が必要なのは、家族の扶養の範囲で働きたいと考えている場合です。扶養が適用されるのは、パートなどの給与所得と雑所得の合計額が38万円未満の場合に限られます。

そのため、ネットショップとパートやアルバイトの給与所得が38万円を超えてしまうと扶養から外れてしまいますので注意が必要です。

自身が会社員として働きながらネットショップを運営しているのか、それとも家族の扶養に入っている状態で運営しているのかなど、個人の立場で確定申告の条件が異なります。自身がどのケースに当たるか不安な方は、近くの税務署などに相談すると良いでしょう。

ポイント3:事業とプライベートの会計は分けて管理する

帳簿をつける場合に口座の管理がスムーズになるので、会計は事業とプライベートの口座を分けて管理することをおすすめいたします。

帳簿をつけるときは、銀行残高の数字と帳簿の数字がぴったり一致しなければなりません。その場合にプライベート用の支出が入ってしまうと、帳簿を管理するときに複雑になってしまいます。最初に事業用の口座を分けておいた方が、後ほどの管理でとても楽になりますので、事業を開始するときには始めから分けておきましょう。

また口座をプライベートのものと一緒にしておくと、口座名がネットショップの屋号と異なる運営者本人の名前であることが原因で、お客様に不信感を与えてしまうことがあります。その点開業届を提出していると、ビジネス用口座の開設が可能なため、お客様と安心して取引をすることができます。お客様の安心のためはもちろんのこと、個人名の口座よりも屋号が入った事業用口座がある方が信頼性が上がるので、準備をしておくとよいでしょう。

おすすめECプラットフォームをご紹介

月額使用料0円でスタート可能「BASE」

「BASE」は、初期費用と月額費用が無料で自社のネットショップを開設できるサービスです。ウェブサイトやECのシステムを作るための知識は必要ありません。サイトのデザインもあらかじめ用意されているデザインテンプレートを選んだり、ECサイトに必要なショッピングカートのシステムを使って、簡単に自分だけのショップが作成できます。その気軽さから、120万以上ものショップが出店・開店している人気のサービスです。

また通常であれば導入に審査と時間が必要なクレジットカード決済などの決済システムも、最初の会員登録時に申し込むだけですぐに利用が可能です。決済システムも電子マネー決済や後払いなど幅広く準備されていますので、BASEですべて準備が揃います。

このように準備が気軽にネットショップが作成できるBASEは、今後もますます出店店舗が増えることが予想されるサービスといえます。

簡単にオシャレなストアを作れる「STORES」

簡単にオシャレなストアが作れると評判なのが「STORES」です。その秘密はSTORESから提供されているデザインテンプレートです。48種類の無料のテンプレートデザインから選んでストアを作ることができますが、ポップな雰囲気なものからナチュラル系、シンプル系などショップの雰囲気に合わせて選択できるだけでなく、ロコのフォントなどの細かいデザインも世界観が統一されています。

ネットショップの大事なイメージを作るデザイン部分に工夫を凝らすことができるので、女性向けのファッションサイトなど見た目にこだわる方たちの多くがSTORESでショップを開設しています。

STORESは初期費用と月額費用が無料で、なおかつ手数料が安くなる有料プランも用意されており、売上げが上がってきたら有料に変更することも可能です。

カスタマイズ性が高い「Shopify」

Shopifyはカナダ発のECプラットフォームであり、世界175ヶ国で利用されている人気のサービスです。人気の理由はさまざまありますが、デザインや機能のカスタム性が高いと評判が高いです。

サイトを構成するためのデザインテンプレートの豊富さもさることながら、機能の拡張ができるアプリが数多く提供されており、その数は有料のものも含めると数千以上。ネットショップを運営していく上で、追加したいアプリや機能がどんどん拡張できるのは、嬉しいポイントです。

また専門知識がある方はHTMLやCSSを操作してのデザインやサイト仕様の変更も可能であり、自社ならではのオリジナリティを存分に生かすことができるでしょう。

ネットショップ開業方法の詳細を理解してしっかりと準備しよう

今回はネットショップを始めるための開業の流れなどをご説明いたしました。最初に開業届や確定申告などの詳細を理解しておくかどうかで、さまざまな心構えができます。早い段階から自身の立場に合わせた事業を円滑に運営するための対策を考えておくことが大切です。

ネットショップ運営に切っても切り離せない物流業務は、とても複雑で工数も多い業務ですので、事前の対策考案は必須です。物流はお客様が商品を購入する上で最後にネットショップと接触する部分となるため、物流業務の対応を怠るとショップの評判に大きく影響します。

ネットショップを円滑に運営していくために物流業務をプロの専門業者にお任せするのも事業を安定して運営するためのポイントの一つです。ネットショップを開業される際には、物流外注もあわせてご検討されてみてはいかがでしょうか。

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