ロット管理とは|ロットの使用・管理の方法やメリットをご紹介

2021年3月4日

ロット管理とは|ロットの使用・管理の方法やメリットをご紹介

倉庫を管理する上で知っておきたいのが「ロット管理」という管理方法です。この記事では倉庫管理におけるロット管理について、概要や管理方法はもちろんのこと、ロット管理を行うことで得られるメリットや注意すべきポイントなどを詳しくご紹介します。

ロット管理の概要

ロット管理とは

ロット管理とは、同じ種類の商品を大量に生産・管理を行う場合に決める同一製品のまとまりの単位である「ロット」を使い、商品を管理していくことを指します。

ロット管理が使用される場面は大きく分けて2つあり、1つは商品の製造現場、もう1つは商品管理を行う倉庫です。

ロット管理は取扱量が多いものや生産頻度・出荷頻度が高い商材によく採用されています。

ロットの数は、各会社や倉庫ごとに単位を決めており、発注や梱包、購入など場面では主にロットでやりとりが行われています。

例えば、自社で決めた1ロットが100個の場合、99個の場合はまだ1ロットに満たないということになります。なお、生産ラインではロット単位を用いて製造管理を行うところもあります。

管理や製造の現場で商品をロット単位で取り扱うことで、多くの数の商品が製造・入出庫されたとしても、全体の数の管理を簡単に行うことができるのです。

物流業務でのロットとは

物流業務においてロットは「商品を輸送や配送、保管を行うときの単位」として活用されます。「輸送ロット」とは作業と輸送をより効率化するためにある程度の量をまとめた数量のことを指し、輸送効率を高めるためにトラック1台分の荷物を満載にするには、どれぐらいのロットで満載になるかを検討する際などに使用します。「配送ロット」「保管ロット」はお客さんからの注文をロット単位で受け、ある程度まとまった荷物をロット単位で届ける形態になります。つまり各社設定した配送ロットに満たない場合は、商品を注文した場合の配送料が上乗せされる場合もあります。

これらの物流業務でのロットは、リードタイム、物流にかかるコスト、生産性、サービスレベルと採算を総合して考えることが重要とされています。

ロットの使用方法

製造ロット

製造現場において、製造ラインでの生産数を算出するときに、現在の需要や受注量がどれぐらいあるのかを算出を行います。このときに算出した製造量の最小単位のことを「製造ロット」と呼び、この製造ロットによって製品の生産量を調整します。

同じ製造ロットで生産された商品については、すべて同一条件でつくられたものになります。したがって、万が一不良品が発生した場合は同じロット番号を探せばすぐに不良品の特定が可能です。

製造ロットに基づいて生産を行う理由として、在庫過多による余剰在庫を防止する効果が期待されています。あわせて、製造現場に関わる人件費や原材料費、光熱費までも削減するなどの効果もありますので、健全な事業運営の観点でも重要な役割を担っています。

最小ロット

「最小ロット」は商品の製造を行う場面で、1回の生産で作れる最小数量や重さを、生産性とコストの両面から検討して決定する単位になります。最小ロットは販売目線と製造目線の両方から検討を行い、「製造」と「販売」をするときの最低限の数量となります。

商品を注文する立場で考えると、最小ロットを上回っていれば製造側は注文を受けつけてくれます。

最小ロットは製造業者が設定します。そのときに自社の生産能力だけでなく、ある程度の大きい数量でなければ採算が合わない商品である場合、その数も加味して最低ロットが設定されます。

しかし、場合によっては購入者の事情や意見を汲んで決定することもあります。例えば、最小ロット以下の数字で購入したいという購入者からの要望がある場合、1つあたりの単価を上げる代わりに最小ロットを下回る数で販売するなど、ある程度の柔軟性を持ち合わせている企業もあるのです。

購入ロット

商品を取引先へ販売するときに指定する販売数が「購入ロット」と呼ばれるものです。購入ロットは、販売者側が効率的に利益を生み出すために重要となる考え方とされています。

販売ロットを設定するのひとつ理由として「在庫を余らせらくないから」ということがあります。。

購入ロットは販売・発注するときに最低数量が1ロット単位で決められている状態を指します。

例えば、購入ロットの1ロット100個と決められている場合、購入者側が150個注文したい場合は2ロットを購入するか、50個少ない1ロットでの購入となり、150個ちょうどは購入できません。

購入ロットの決定方法は最小ロットと同じく、自社で決めたり取引先から求められる形で決定されます。

購入者側が1回目の購入では決められた購入ロット数に満たないものの既に次の発注が決まっていたり、年間で定期的に購入している顧客の場合は、2回目のロットは多めに発注するので購入ロットを下回る数で、購入を許可する業者も存在します。

このような対応がされるのは双方の関係性が構築されていることがほとんどです。このように柔軟に対応できる場合もありますが、その場合は一方的に要求を通すのではなく、お互いの利益となる交渉が必要でしょう。

ロットの管理方法

在庫管理システムを利用する

倉庫内で業務負担を抑え正確なロット管理を行いたいときは、在庫管理システムを導入する方法が効率的です。

在庫管理システムは、管理を行う商品ごとに入庫する際バーコードを商品に貼り付けます。ハンディターミナルを使って商品のロット番号を読み込むだけで、正確で確実な情報管理が可能になります。出庫するときには同じくバーコードを読み込むことで、いつどれくらい出庫したのかという情報がリアルタイムに管理情報が同期されます。

このように在庫管理システムを導入することによって、これまで人力で行っていた入出庫情報の入力を圧倒的に効率化できるだけでなく、経験が少ない人でも簡単な操作で管理ができるため、人的ミスを確実に防ぐことができます。そして在庫管理はデータで一元化されているので、常に正確な記録をリアルタイムに把握可能です。

ロットとは基本的に同じ条件で製造や入庫した商品をまとめて管理するものです。不良品などが見つかった場合は、同じロット内の商品も不良品として回収する場合がほとんどでしょう。

そのときに在庫管理システムを導入していれば、簡単に同一ロットの商品の所在を特定できるので、すぐに商品の回収をすることができます。

在庫保管をロット番号を基準に行う

ロット番号を基準に在庫管理を行う場合は、ロット番号を印字し商品に貼ることで管理を行います。これらを準備する特別な機械は特に必要なく、カウント式のゴムスタンプやExcelなどで番号を付番したものをシール印刷し、それを商品に貼る形でも運用可能です。

そして印字したロット番号は、入庫日や担当者情報、消費期限などの製品情報と一緒にExcelなどを用いて管理を行います。

ロット番号管理を行う場合は今ある設備を使って簡単に導入できるので、コストが比較的かからないのが大きなメリットと言えます。しかしロット番号とデータを管理するためのリソースを割く必要が生じてしまいます。加えてこれらの情報管理が間違ってしまったり、ズレてしまった場合は正しい管理が運用できなくなるリスクがあると言えるでしょう。特に入出庫が激しい商品を管理する場合は、よりその業務負担と人的ミスのリスクが大きくなるので注意が必要です。

ロット管理のメリット

在庫管理の効率化を図れる

ロット管理を行うことで、在庫管理の工数管理の効率化が実現します。ロットを使う場合は、番号ごとに商品の製造日時や消費期限、入庫日などの情報をまとめて管理します。そして同じロットで管理されている商品は、原則として同じ状態で製造・入庫されていることが前提条件となっています。つまり1ロット100個で設定している場合でも、1つの商品を確認するだけで、残りの99個の商品の状態や消費期限などの商品情報を一気に把握することができるのです。

中でも、食品や医薬品など消費期限が設けられており、出荷時期のコントロールが必要な商材を管理する場合には、ロット管理の効果が高まります。例えば、消費期限が近づいている商品から出荷したいときは、消費期限でロット管理を行うことで、まとまった商品に序列をつけることができます。このように倉庫管理の基本である商品の先入れ先出しが、ロット管理を行うことで簡単に導入できるのです。

また一見同じ商品に見えても、製造日などによってどうしても商品の性能がバラついてしまうことがあります。このときに同一条件の商品を管理するロット管理を導入していれば、確実にすべて同じ状態の商品を納品が実現します。このような納品形態は、特に半導体を扱う業界では頻繁に行われ、取引先から同一ロット単位で納品指定されるケースがあります。

無駄を省きコスト削減に繋がる

ロット管理を行うときに、最小ロットを決めて生産・管理を行います。最小ロットを決めるときに需要と供給や作業効率などを検討することで、倉庫保管の目線で見ると過剰在庫の防止やそれにともなう商品劣化を防ぐことができます。

製造目線で見ても、最小ロットを決めずに生産を行えば過剰在庫が増え、倉庫内の回転率が悪くなり商品が劣化してしまう可能性が高まります。結果的に商品価値が暴落したり、最悪の場合商品として売ることができずに廃棄せざるを得ない状態になることが予想されるのです。

しかし適切な際小ロットを決めれば、機械を動かす電気代の削減、倉庫保管の目線で見るとデッドスペースをなくし、保管料の削減や倉庫スペースの有効活用に繋げることが叶います。

不良品の発見や追跡がしやすい

商品を取り扱う中で、さまざまな努力を行ったとしても完全に防ぎきれないのが不良品の発生です。ロット管理を行っていることで、不良品の発見や追跡スピードをより早く的確に行えるようになります。

ロット管理ではロット番号によって商品製造の原材料、製造、倉庫への入荷そして出荷までの過程をすべて記録しています。ですので一つ不良品が見つかれば、同じロットの商品はすべて不良品であるという判断ができるのです。そして出荷先までも記録も残っているので、該当商品を簡単に回収することが可能です。

万が一、ロット管理を行っていない状態で不良品が発見された場合、不良品に該当するかも知れない商品を手当たり次第回収する事態が発生します。これは多くの労力がかかるだけでなく、消費者に不安を与えてしまうでしょう。

しかしロット管理を行い、不良品を素早く特定・回収を行える状態を作っておけば、トラブルや被害を最小限に止めるだけでなく、結果的に迅速で明確な対応を行うことが可能です。消費者やお客様へ安心を与える効果も期待できるはずです。

ロット管理で気を付けたいポイント

ポイント1:ロットの使い方を社内で明確にする

ロット管理を行う上では、社内でロットの基準・管理方法を最初に明確にしておくことも重要になります。

ロット管理は、ロット数はもちろんのこと製造工場・製造年月日、入出庫日、有効期限、原料までもデータとして管理する必要があります。いくつもの細かなデータを管理するため、社内での認識統一は必要不可欠です。仮にロット管理についてルール化がされていない場合、ロット管理自体が機能せず、在庫管理そのものが煩雑になってしまう可能性も否めません。

在庫をロットを用いて管理する場合には、導入前にしっかりと社内で共通のルールを儲け周知することが肝心です。

ポイント2:倉庫側の視点だけでなく顧客側の視点も忘れない

ロット管理では倉庫側の都合だけでなく顧客側の感覚も忘れないようにしなければなりません。

倉庫側の視点のみで考えてしまうと利益と効率性ばかりを優先し、決まった最低ロット数以上でないと入庫を認めないなど柔軟性に欠ける対応になってしまう場合があります。。

近年ではECが急速に浸透したこともあり、小ロットでの入庫の需要が高まっているのが現状です。事実、多様化する顧客側のニーズと多様化した顧客の業態にあわせて、商品数が1点からでも入庫が可能な倉庫も増えてきました。

このように、倉庫側の都合ばかりでなく、顧客のニーズもしっかりと押さえてロット管理を取り入れなければ、ロット管理ばかりか倉庫の運営もままならなくなることが想定されるのです。

もちろん基礎ルールでの運用は大事ですが、柔軟な対応を行わない場合は大事な顧客が離れてしまうことも考えられます。

ロット管理は、あくまでも商品の製造や管理をより効率的に行うための1つの「手段」です。消費者ニーズは多様化し、日々変化しています。、既存のルールに縛られることなくお客様との関係も考えながら、バランスよく運用する必要があるといえるでしょう。

【コラム】トレーサビリティについて知る

トレーサビリティの概要

トレーサビリティとは「トレース(trace)」と「アビリティ(ability)」を組み合わせた言葉で、商品が作られる原材料の段階から製造過程、流通経路そして最終的な消費段階までスムーズに追跡できる状態のことを指します

機械や食品など製造現場から、倉庫管理の現場など幅広い分野で使用され、各業界によって細かい定義は異なりますが、日本語では「追跡可能性」という言葉で使われます。

トレーサビリティという概念は、食品の偽造や異物混入などが問題が増加し、社会問題となった2000年代初頭に導入・整備が進んだ概念です。

トレーサビリティを整備することによって「いつ、どこで、どのように、誰によって、どのような目的で、どこへ」製造・出庫されたのかが分かるような追跡システムとなり、倉庫管理の現場でトレーサビリティを導入するには、ロット管理の導入と在庫管理システムを活用することでスムーズに行うことができます。

なぜならば、ロットは同一条件で製造された商品を管理することが多いため、在庫管理システムと組み合わせることで、何か問題が発生したときに完全なトレーサビリティを実現できるのです。

ただし、トレーサビリティで取り扱う情報は長い工程にわたり、なおかつ携わる人も多いため正確な情報の管理、データ改ざん防止などのデータの信頼性と安全性を保証する技術が必要です。そのためデータを分散して管理し、情報改ざんを防止する技術であるブロックチェーンがトレーサビリティの運用環境では活躍しています。

トレーサビリティは大きく分けて2つ

トレーサビリティの中にも2種類あり、それぞれ大きく内容が異なります。

チェーントレーサビリティ

チェーントレーサビリティは、複数の業者や人が関わる商品製造の場面で、原材料から生産、小売りまでいくつもの工程にまたがっていても商品の移動が確認できる状態のことをいいます。

一般的にトレーサビリティと説明される場合は、このチェーントレーサビリティを指すことがほとんどです。

商品を製造した製造業者から見ると「自分が作った製品がどこへ販売されていったのかが分かる」状態で、逆に消費者や小売業者目線で見ると「自分の手元にある商品がどこで作られたのかが分かる」状態になります。このように双方が全行程を確認できる状態がチェーントレーサビリティです。

メリットとして、何かトラブルが発生した時に原因を突き止めたり、商品の回収がスムーズに行われるというだけでなく、購入者にとっても製造過程がクリアになっていることで、消費者の方もより信頼性の高い商品を購入できるという効果が期待できます。

内部トレーサビリティ

内部トレーサビリティは、製造過程において1つのメーカーの中で管理する一律の製造工程での移動を把握できる状態のことです。つまり1つの企業や工場の内部でどんな工程を経ているかを記録するものになります。

自動車工場であれば、各パーツの仕入れ先、組み立て方法、検品、製品チェック、納品先などが内部トレーサビリティにて追跡ができます。そして内部トレーサビリティでも、さらに製造工程や部品管理などに分かれて、細かいトレーサビリティが設定されます。

内部トレーサビリティのメリットは、特定の工程に絞った追跡が可能であるため製品の品質維持や安定化、作業の効率化を実現できることといわれています。

【ご紹介】オープンロジとの倉庫提携で空いたスペースを有効活用!

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ロットについて見識を深め倉庫業務を効率化しよう

倉庫業務においてロット管理を行うことで、在庫管理の効率が上がるだけでなく、不良品発生などのトラブルが発生したときは、これまで以上に追跡や処理が素早く対応することができます。

ご紹介した通り、システムを使わずにロット管理を行うことも可能です。しかし在庫管理システムを活用することでさらに効率よく正確に管理を行うことができるため、ロット管理によって倉庫業務をより効率化を目指すのであれば、システムの導入も一緒に検討を進めることをオススメします。

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