Instagramマーケティングについて徹底解説|KPI設定方法や成功事例を詳しくご紹介

Instagramマーケティングについて徹底解説|KPI設定方法や成功事例を詳しくご紹介

Instagramを活用したマーケティング活動は、SNSマーケティングの一環として企業の集客施策によく用いられています。画像を活用した集客は効果的に行えば多くのフォロワーを獲得でき、自社の売上向上やリピーター獲得につながるでしょう。

これからInstagramマーケティングを行う上で、どのような点に注意すれば良いか知りたいという方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、InstagramマーケティングのKPI設定方法や成功事例を詳しくご紹介します。

Instagramマーケティングで重要なポイント

Instagramマーケティングを行う際は、KPIや運用目的、コンテンツテーマなどを意識して準備を進めることが大切です。それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。

ポイント1:KPI設定

InstagramマーケティングのKPIとしてよく用いられるのは、フォロワー数、エンゲージメント、リーチ数、ハッシュタグ投稿数の4種類です。どのような目的を目指すかによっても設定するKPIは異なるため、自社に適したものを採用しましょう。

フォロワー数

フォロワー数は「自社のInstagramアカウントをフォロ―している人の数」であり、自社の投稿に興味を持っている人の数を表します。この数値が多いほど自社に関する興味・関心が高まっているということでもあり、基本的には増えれば増えるほど良い数値といえるでしょう。

集客を目的としたInstagramマーケティングを行う際に、フォロワー数はKPIとして設定されることがあります。自社に興味を持つ人が増えるほどWebサイトを訪れるユーザーも増加していく傾向にあるため、フォロワー数を増やすことが効果的だからです。

フォロワー数の増やし方は魅力的なコンテンツを継続的に投稿し続けてユーザーが自社を目に留めてくれる機会を増やしたり、自社のWebサイトや他のSNSでInstagramアカウントを宣伝したり、実店舗でフォローを促したりする方法が考えられます。

エンゲージメント

エンゲージメントとは、いいねやコメント、動画の視聴数など「ファンのポジティブな反応の数」を表しています。

フォロワー数が多ければ多くのユーザーのタイムラインに投稿が流れますが、フォロワー全員が自社の投稿に目を通しているかどうかは定かではありません。そのため、フォロワー数は有効な指標のひとつではあるものの、顧客満足度や実際に投稿に熱心に目を通している人の割合を図りたい場面ではあまり役に立たないともいえます。

エンゲージメントは投稿に反応した数を計測する指標であることから、自社の発信した投稿に目を通している可能性が限りなく高いと考えられます。フォロワー数に対してエンゲージメントが多ければ多いほど興味を持ってフォローし続けていると判断されるでしょう。

一方、フォロワー数は多いもののそれほどエンゲージメントがない場合はフォロワーが自社の投稿をあまり読んでいないか、思わず反応したくなるような魅力的なコンテンツを提供できていない可能性があります。

リーチ数

Instagramにおけるリーチ数とは、「Instagramで何人に広告が閲覧・視聴されたか」を表す指標です。リーチ数は人数でカウントされるため、同じ人が何度広告を見ても増えることはありません。例えばリーチ数が100であれば、重複なしで100人の人が広告を見たという意味合いになります。

リーチ数を活用すると何人に広告が届いているのか客観的に把握できるので、Instagram広告を運用する際に役立ちます

インプレッションやPVと混同されやすい面もありますが、インプレッションは「Instagramで何回広告が閲覧・視聴されたか」を表します。リーチ数とは違って重複もカウントされるため、インプレッション数が100だったとしても100人が広告を目にしているとは限りません。

PVは「広告の掲載ページが何回表示されたか」を表す指標であり、インプレッションとは少し異なります。1ページに3つの広告が掲載されている場合、PVは1ですが、インプレッションは3となります。

ハッシュタグ投稿数

ハッシュタグ投稿数とは、「そのハッシュタグを使って何件の投稿があるか」を表すものです。投稿数が多いタグであるほど注目度が高く、検索などから見つけてもらえる可能性が高まります

とはいえ、ハッシュタグ投稿数が多いということは競争率が高いということでもあります。まだフォロワー数が少なくアカウントが十分に成長していない状態で投稿数が多いタグをねらってしまうと、フォロワー数が多いアカウントの投稿に埋もれてしまうリスクも高くなります。

まずはそれほどハッシュタグ投稿数が多すぎないタグに注目してフォロワー数を増やし、ある程度アカウントが成長してきたところで投稿数が多いタグの上位表示をねらう方法がおすすめです。

ポイント2:運用目的・方針

Instagramマーケティングを始める前に、運用目的や方針を定めることも大切です。「Instagramを活用してどのような目標を達成したいのか」が定まっていなければ、やみくもにコンテンツを作成するばかりで具体的に成果が上がっているのか効果を測定することもできません。

例えば「ECサイトに集客して売上を向上させたい」「Instagramでファンを増やして有料会員数を増やしたい」など、具体的な目標が決まっていれば自ずとどのような行動を取らなければならないかが明確になります

よくKPIと運用目的を混同してしまう方がいますが、KPIは運用目的を達成するための指標であり、同じものではありません。「設定したKPIを達成することで、運用目的も達成に近づく」という流れをたどるのが一般的です。

例えば「有料会員数を増やす」という目標を設定したとき、「フォロワー数を〇人増やす」というKPIを用いることで、最終的に目標も達成に近づくというイメージです。

ポイント3:コンテンツテーマ

扱っている商品やサービスによってもどのようなコンテンツを配信すべきかは異なるため、コンテンツテーマを絞り込んでから作成に取り掛かることが大切です。自社の商品とターゲット層、Instagramとの親和性なども見極めながら、どのような方向性でコンテンツを作成すると効果が高まるのかを十分に検討しましょう

コンテンツテーマが定まったら、投稿数や投稿スケジュールも併せて決めておくことをおすすめします。1日に1回、平日月曜日~金曜日で5回、月20回投稿する、などの形で予定を立てておくと、コンテンツも計画的に作成を進められます。

一般的には、Instagramの投稿時間や曜日は決められていた方が閲覧されやすい傾向にあるといわれています。そのため、例えば「平日の12:00に投稿する」のように具体的に固定の投稿時間を決めておくと、該当の時間に合わせてフォロワーが投稿を見るために足を運んでくれる可能性が高まります。

Instagramマーケティングに強い企業をご紹介

自社だけでInstagramアカウントの運用を行うのは難しいと感じた時は、運用設計や運用代行を行っている企業に相談するのも手段のひとつです。ここでは、Instagramマーケティングに強い6つの企業をご紹介します。

サムライト株式会社

https://somewrite.com/

サムライト株式会社は、Webマーケティング全般の運用設計や運用代行を行っている企業です。Instagramに関してはInstagramアカウント運用支援とInstagramショッピング運用支援の2つのサービスを行っており、Instagram全般の運用を手助けしてくれます。

具体的にはストーリーズやShopNowなど、Instagramならではの機能を駆使してクライアントの目的を達成するための運用設計を行います。

「Instagramアカウントを効果的に運用して売上を高めたいと考えているものの、Instagramの機能の使い方がよく分からない」「Instagramアカウントを運用しているが思ったような成果が出ておらず、改善点を見つけたい」「運用に割り当てられるリソースがなく、コンテンツ制作や投稿、分析など一連の業務を委託したい」などの悩みを解決可能です。

運用設計や実際の運用代行だけでなく、運用マニュアルの制作も行ってもらえるため、業務フローを確立した後は社内の人材だけで運用できるような体制づくりを行いたい場合にも効果的です。TwitterやLINE公式アカウントなど他のSNS運用支援も行なっているので、複合的な相談ができることもメリットのひとつといえます。

株式会社パスチャー

https://corp.pasture.biz/

パスチャーはデジタルマーケティング全般を支援しており、広告運用やユーザー分析、SNSアカウントの運用設計・代行などさまざまな側面からサポートを受けられます。

SNSアカウントの運用代行事業においては100社以上の企業公式アカウントを支援してきた実績があり、商品やサービス、ブランドコンセプトなどに沿って広告運用も含めてワンストップで相談できるのが強みです

SNS上のデータ解析事業も得意としており、SNSで自社の商品がどのように受け止められているのかを調査してマーケティングに活かせます。口コミ調査を軸にした新製品の開発支援や最新のトレンド調査など、SNSの調査・分析においては高品質なサービスを提供している企業です。

既にInstagramアカウントを運用中であれば、30分程度オンラインを利用したコンサルティングを実施して改善ポイントを提案してもらえたり、将来的な運用プランのアドバイスを受けられたりする初回アカウント無料診断を申し込めます。まずは自社のInstagramアカウントの課題を知ってから、支援を検討するかどうかを検討できるのは嬉しいポイントです。

株式会社maipple

https://company.maipple.com/jp/

maippleは台湾SNSマーケティングを専門に支援している越境EC支援企業で、台湾に進出する企業のInstagramアカウントやFacebookアカウントの運用をサポートしてくれます。台湾はSNSが非常に活発な国であり、日本よりもSNSマーケティングが効果を発揮するといわれています。

Instagramも多くの人に利用されており、上手くアプローチするとSNSからECサイトへの集客を行えるでしょう。SNSを通じて商品を購入する確率は日本より高いことから、Instagramマーケティングに注力する価値は高いといえます。

台湾に現地法人の子会社を構えており、8年来事業を継続している台湾に精通したプロフェッショナルが現地のSNS運用を設計・代行してくれます。

海外に適した運用ルールやトンマナ設計、ターゲットやペルソナ設計をはじめとして、中国語への翻訳やキャンペーン企画まで一連のプロセスを任せられるので、現地に詳しくなくても最適なSNS運用を実現できます。レポート作成やインフルエンサーマーケティングなど、細かいところまで手が届くのは嬉しいポイントです。

株式会社ミンツプランニング

https://mintzplanning.com/

ミンツプランニングは、広告運用やキャンペーン施策の展開、クリエイティブ、SNS運用まで様々なWebマーケティング支援を行っている企業です。キャスティングサービスでは広告プロモーションに合わせたタレントやモデル、ブロガーやクリエイターなどさまざまな人材を選定してくれます。

Instagramアカウント運用においてはブランドの認知拡大のためのキャンペーン施策の企画・運営を行うだけでなく、WebメディアとタイアップしてInstagram外のユーザーへのリーチも図れるため、広い分野に集客を行いたい企業に適しています。Instagramでの集客は重要ですが、他のSNSやメディアと連携することで集客効果は高まるでしょう。

インフルエンサーマーケティングにも対応しており、一時的なインフルエンサーの起用サポートからSNS全体の運用まで、総合的なプランニングを任せられます。

「ユーザーから愛される広告」を重視した広告展開を重要であると考えており、広告運用の委託を依頼する場合はコンテンツ制作から運用までの一連のプロセスをまとめて任せられるなど、クライアントに寄り添った提案が魅力です。

UNITY株式会社

https://unity-inc.jp/

UNITY株式会社は、Instagramのインフルエンサーをキャスティングして商品PRを支援するインフルエンサーマーケティングを中心としたサービスです。女性をターゲットにしたインフルエンサーを数多く抱えており、美容や健康、ファッションやライフスタイルなど、クライアントの商材に適したキャンペーン施策を提案してもらえます

キャスティングできるインスタグラマーは芸能人や有名インスタグラマー、それほどフォロワーが多くないインスタグラマーまで幅広い層を網羅しており、希望に合わせて柔軟なキャスティングを行えるのがメリットです。

同社が持つ広大なネットワークを駆使してInstagramにトレンドを発生させ、商品やサービスのブランド力を高めてユーザーの購買意欲を促進します。

単にインフルエンサーをキャスティングするだけでなく、インフルエンサーを起用してInstagramアカウントでどのような商品を企画するかまで細かく支援してもらえるため、インフルエンサーの活用に不慣れな方でも安心です。

株式会社ディライトソリューションズ

https://delight-solutions.co.jp/

ディライトソリューションズは位置情報を活用した戦略広告や競合分析、競合他社の広告を活用したライバルマーケティング広告をメインとしたWebマーケティング支援を行っています。

Instagramアカウントに関わるサービスはライバルマーケティング広告であり、競合他社が所有している顧客データや広告リソースを利用して利益を最大化するという他社とは一線を画したマーケティング手法を採用しています

競合他社のInstagramをはじめとしたSNSアカウントを活用して他社が集めた潜在顧客を自社に集客して自社の見込み顧客も増やすことができるので、効率よく成果を上げられるのがメリットです。特定の競合他社に狙いを定めてアプローチできるため、ターゲティングの質を高めて優良な見込み顧客を獲得しやすくなります。

既存の広告に比べて効果測定がしっかりしており、既に商品やサービスに興味を持っている潜在顧客を自社に誘導することからコンバージョン率が高いのもメリットのひとつです。約8,000万媒体のメディア露出があるので、多方面から顧客を獲得できます。

Instagramマーケティングの方法

Instagramマーケティングの方法には、広告を出稿する「Instagram広告」と自社でアカウントを開設してコンテンツを投稿する「自社アカウント運用」があります。それぞれの概要を簡単にご紹介します。

Instagram広告

Instagramにはタイムラインやフィードに広告を出稿できる機能が備わっており、あらかじめ用意した広告をInstagramの広告枠に表示させてユーザーに訴求する方法がInstagram広告と呼ばれています。

Instagramはオプションとなるため有料ですが、自社の扱っている商品やサービスと同じ分野に興味・関心を持っているユーザーにリーチしやすく、見込み顧客の獲得に大きな効果を発揮します

広告出稿に費用はかかりますが、100円から始められる低コストな点も魅力であり、「広告運用を行ったことがないのでまずは試してみたい」という方でも気軽に取り組めるのがメリットです。静止画だけの広告や動画広告などさまざまな方法があるため、自社に合ったものを選択することが大切です。

24時間で投稿が自動的に消える「Instagramストーリーズ」向けの広告枠も用意されています。

自社アカウント運用

自社アカウントを運用する場合は、基本機能として用意されているさまざまな機能を駆使して効果的にユーザーにリーチするよう工夫しなければなりません。マーケティングに活用できる代表的な機能は次の7つあります。

画像投稿

Instagramの最も基本的な機能であり、サービスそのもののベースとなっているのが画像投稿機能です。名前の通り写真やコンテンツとして制作した画像などの静止画を投稿できます。

画像には「ハッシュタグ」と呼ばれる短い単語や文章を付加できるようになっており、タグに画像を紐付けることでそのタグに興味を持っている人の検索画面に表示されるようになるという特徴があります

ハッシュタグを上手く活用すると自社の商品やサービスにたどり着いてもらえる可能性を高められるので、どのようなハッシュタグが使われているのかを良くリサーチした上で適切なものを付加することが大切です。

動画投稿

Instagramには短い動画も投稿できます。画像だけでは伝えにくい商品の使い方や特徴、メリットなどを動画にまとめて投稿することで、画像に比べて数十倍から数百倍もの情報を詰め込めます。

Instagramは基本的にテキストを使用しないSNSですが、動画の中に盛り込めばある程度の情報をテキストで解説することもできるでしょう。視覚的に引き付ける画像投稿とはまた違う方面からユーザーに訴求できるため、画像と動画を適切に使い分けることが大切です

画像だけではサイズ感が分かりにくい商品を動画でさまざまな角度から映すなど、アイディアによって多様な使い方ができる機能です。

ストーリーズ

ストーリーズとは、投稿してから24時間で自動的に投稿内容が消える機能のことです。通常のInstagramは投稿内容がアカウント開設時から蓄積されていきますが、ストーリーズでは常に24時間で投稿が消失することから、一時的にお知らせしたい内容や長く残しておきたくない投稿を行う場合に適しています

例えばキャンペーンの申込期間が当日いっぱいに差し迫っている状態で、ストーリーズを活用して「キャンペーンのお申し込みは本日23:59までです」と告知したり、ストーリーズを見てくれているユーザーだけにお得なクーポンを配布したりするなどの使い方が考えられます。

ストーリーズライブ

ストーリーズライブとは、Instagramストーリーズを通してライブ配信を行える機能のことです。ライブ配信ではリアルタイムにユーザーからのコメントを受け付けることもできるため、配信中に商品に対する質問を受け付けて回答するなどの使い方も可能です

通常のストーリーズでは投稿が24時間残りますが、ストーリーズライブではライブ配信をリアルタイムで視聴した人しか内容を把握することはできません。ただし、アーカイブを残すと最大30日間は配信内容を後から見返すこともできます。

ライブ配信時間も最大4時間と長いため、新商品発表会やユーザーとの交流会など、ライブ配信ならではのイベント開催に適しています。

ハイライト

正式名称は「ストーリーズハイライト」という機能で、ハイライトを使うとプロフィール欄にストーリーズの投稿内容をアーカイブとして残せます。本来は投稿から24時間経過すると自動的に消えてしまうストーリーズですが、ユーザーからの反応が良かったストーリーズを残しておきたい場合にハイライトを使って保存するなどの使い方がおすすめです。

プロフィールに追加できるハイライトの数に上限はないため、何個でも追加し続けることが可能です。長く残しておきたいお知らせなどをあえてストーリーズで発信し、その内容をハイライトに追加しておくと、企業のアピールなどにも活用できます。

IGTV

Instagramはフィードに動画を投稿できる機能がありますが、60秒以内の短い動画に限られているため長い動画の投稿はできません。しかし、IGTVを使うと最大60分までの長時間の動画を投稿が可能になります

視聴や投稿を行うにはIGTVのアカウントが必要ですが、Instagramアカウントと連携されるため、既存のフォロー・フォロワーが自動的に反映されます。60秒では伝えきれない内容の動画を投稿したいときに重宝する機能といえるでしょう。

IGTVは足跡機能がないため誰が視聴したかは分からない仕様となっており、気軽に視聴できるというメリットがあります。ただし、再生回数は投稿者と視聴者の両方に表示されます。

ショッピング機能

ショッピング機能は「Instagramショッピング」とも呼ばれており、画像内に掲載されている商品にタグを結びつけて直接購入ページに遷移させられる機能です。ショッピング機能を使うと商品名と価格が投稿されている商品に表示され、タップすると詳細が表示されてそのまま購入ページへ移動できます

これまでのInstagram投稿では投稿されている商品を企業のECサイトで自ら探さなければならないというデメリットがありましたが、ショッピング機能によって自分で探さなくても手軽に商品を購入できるというメリットが生まれます。

Instagramマーケティングのメリット・デメリット

Instagramマーケティングにはブランディングによる認知度向上や購買意欲の向上などが期待できる一方で、商材によっては効果が薄かったり拡散力が低かったりするデメリットもあります。それぞれの特性を把握したうえで、効果的なマーケティングを行いましょう。

メリット1:ブランディングを強化できる

自社のアカウントを作成して定期的に投稿を継続することで、ブランディングを強化してより多くのユーザーに商品を認知してもらうことが可能になります。Instagramは画像や動画が中心となるSNSであることから、見栄えの良い投稿を行えれば興味を持つユーザーが増加してフォロワーも少しずつ増えていくでしょう

フォロワーを獲得でするということは自社に興味を持つユーザーが増えているということにもつながるため、宣伝に反応するユーザーも自然と増加していきます。

あまりに宣伝が多すぎると飽きられたりフォローするメリットを感じられなくなってフォローを外されたりしてしまう可能性があるため、宣伝投稿はほどほどのペースで行う必要がありますが、ブランドイメージの向上は自社に確かなメリットをもたらします。

例えばフォロワーが100人いるアカウントで自社のECサイトを宣伝しても、ユーザーのタイムラインに投稿が表示される数は最大100人です。しかし、10,000人のフォロワーがいるアカウントで宣伝すれば10,000人のタイムラインに自社のECサイトのURLを宣伝できることから、遷移率が同じだったとしても流入する数は格段に増加します。

メリット2:ユーザーの購買意欲を高められる

Instagramの投稿で商品の効果的な使用法を紹介したり、実際に使った感想を掲載したりすることによって、投稿を見ているユーザーも商品を使ってみたい気持ちが高まり、購買行動につなげられる可能性が高まります。

画像や動画を効果的に使って商品ができるだけ魅力的に見えるような投稿を行うと、少しずつ購買意欲を高められるでしょう。Instagramアカウントで商品を魅力的に見せることそのものも重要ですが、フォロワーが多いアカウントは多くのユーザーから支持されていると判断される基準のひとつにもなり得ます。

成分や品質がまったく同じ商品を扱っている2社のInstagramアカウントがあったとして、片方が100フォロワー、片方が50,000フォロワーだったとすると、50,000フォロワーの企業の製品の方が良いもののように思えてくるのではないでしょうか。実際には内容が同じものであったとしても、ブランド力の差によって売上には大幅な差が付くのです。

積極的に投稿を続けている活発なアカウントは閲覧する楽しみを提供できるため、ユーザーの購買意欲を刺激しやすく、自然とフォロワーも増えやすくなるでしょう。

デメリット1:商品により効果が薄い

Instagramは画像の投稿が中心のSNSであり、テキストメインの投稿は想定されていません。そのため、画像でアピールできる商品でなければInstagramマーケティングは十分な効果を発揮できない可能性があります

Instagramマーケティングに向いているのは、例えばアパレル用品やコスメ用品などの見ただけで用途が分かりやすく視覚的なワクワク感も感じられる商品です。また、家具やキッチン用品などの実際に使用している場面を紹介しやすい生活用品なども向いているでしょう。

他にもカフェやレストランなどの飲食店なら、美味しそうな料理の写真を載せて来店を促す方法も考えられます。工夫次第で比較的幅広い商材のアプローチは可能ですが、金融商品などの実態を画像で説明するのが難しい商品や、60歳以上をターゲットとした商品、法人向けの商品はInstagramにはあまり適していません。

Instagramは60歳以上の使用率が低いため、十分な訴求効果をもたらさないでしょう。また、BtoBの担当者がInstagramで自社の課題を解決できる商品を探す可能性はそれほど高くないため、BtoCビジネスに向いているSNSであるといえます。

デメリット2:他SNSよりも拡散力が低い

Instagramは拡散機能が用意されていないことから、他のSNSよりも拡散力が低いというデメリットがあります。あくまでも自社で集客したフォロワーをベースに投稿し続けるしかなく、ハッシュタグなどを工夫して地道にフォロワーが増えるのを待ったり他のSNSと並行して運用したりする方法が効果的といえます。

Twitterには「リツイート」や「いいね」という機能があり、拡散性が高いSNSとして知られています。リツイートは自分がフォローされている(投稿を見られている)ユーザーに気に入った投稿を共有できる機能であり、連鎖的に投稿が拡散されて非常に多くのユーザーに投稿を目に留めてもらえる可能性があります。

いいね機能は投稿を自分のお気に入りとして保存できる機能ですが、設定によってはフォロワーのタイムラインに「〇〇さんがお気に入りに登録しました」のような形で表示されることがあります。

また、Facebookには自分の友達にお気に入りの投稿を共有できる機能があるため、友達登録されている数が多いユーザーに記事が気に入られて共有されると一気に多くの人に認知される可能性があります。

Instagramマーケティング成功事例

ここでは、Instagramマーケティングを活用して成果を上げた2社の事例をご紹介します。実際にInstagramマーケティングに取り組む前に成功事例を参考にすると、参考になる部分が見えてくるかもしれません。

インテグレート

化粧品メーカーのインテグレートでは、CMや雑誌などと連動した投稿を行うことで多くのフォロワーを獲得しています。プロモーションが変化するたびにInstagramの内容も変化するため、バリエーション豊かな投稿を楽しめるアカウントになっているのが魅力のひとつといえるでしょう

季節感に沿った投稿が多いことから、コスメを通じて四季を感じられるのも面白みのあるポイントです。時には特定のハッシュタグを指定してユーザーにそのハッシュタグを利用した投稿をしてもらう「ユーザー参加型」のキャンペーンを展開することもあります。

CMのストーリーと連動したアカウントを作成して運用する試みを行うこともあり、CMに登場した役柄の女性たちの背景をInstagramアカウントで詳しく知ることができるというキャンペーンを展開したことによって多くのユーザーからの注目を集めました。

「#いい女なろう」キャンペーンでは、Instagramの写真が3枚ずつ横並びになる特徴を利用して画面全体に1枚の大きな絵が並ぶように画像を投稿し、インパクトのあるアカウントを作り出して話題性を獲得することに成功しています。

make my room

make my roomは、株式会社andが運営しているInstagramアカウントです。インテリア雑貨を販売しているLittle Roomsの関連アカウントのひとつであり、「小さな幸せを叶える部屋作り」をコンセプトとしてLittle Roomsの中でもお部屋のレイアウトを中心に紹介しています。

ぱっと目を引くおしゃれな一人暮らしのレイアウトを紹介しており、単にお部屋全体のコーディネートを投稿している日もあれば、「洗面所を整える5tips」「朝をすっきり迎えるお部屋作り5STEP」などのように特定のコンセプトにフィーチャーした画像を投稿している日もあります。

一人暮らしの参考になるレイアウトを数多く紹介することで、現在はフォロワー62万人を獲得している有名アカウントのひとつとなっています。InstagramアカウントからはLittle RoomsのECサイトにも遷移できるようになっており、同社のレイアウトが気に入ったユーザーが気軽に商品を探しに行けるような導線が構築されています

【コラム】物流外注はリソース確保の手段

Instagramマーケティングを行う際に、物流体制の整備は重要な課題となります。物流は手間がかかるだけでなく急激な需要変動が起こるケースもあるため、外注を検討するのがおすすめです。

EC物流は予測できない物量変動が起こる可能性がある

近年ではEC市場が拡大し、誰もがスマートフォンで気軽にECサイトから商品を購入するようになりました。購入した商品の感想をSNSで投稿したり、気に入っている商品をおすすめしたりする場面もよく見かけます。

このようにSNSを通じてユーザーが自ら発信する場面が増えたことによって、EC物流は予測が難しい急激な物流変動に見舞われるケースが非常に多くなりました。特にインフルエンサーと呼ばれる膨大なフォロワーを抱えたユーザーに商品やサービスを紹介されると、一夜にして倉庫の在庫が空になってしまうほどの大量注文が入ることもめずらしくありません。

急激な物流変動は事前に予測するのが難しく、突然の需要増加に既存の物流体制では対応しきれない可能性が高くなります。大量の注文が一度に入ると本来のキャパシティでは処理しきれなくなり、誤配送のリスクが高まったり配送遅延を起こしやすくなったりするでしょう

注文が入ること自体は企業にとって喜ばしい事態ですが、誤配送や配送遅延を招いてクレームが入ると企業の信頼を低下させる原因にもなりかねません。せっかくの売上拡大のチャンスをマイナスの結果で終わらせないためにも、いざという時のための物流体制を整えておく必要があります。

事前に外注しておけば対応可能

自社物流の場合、抱えておけるスタッフの数には限りがあります。給与の支払いという形で固定費が発生するため、繁忙期と閑散期に併せて柔軟にスタッフを調整するわけにもいかないのが実情です。

コストを抑えるためにトラブルを招かない範囲で最小限のスタッフ数で現場を回している企業も多く、急激な需要増加に対応するのは実質的に不可能というケースも多いでしょう。

このような場合、大量注文による需要増加は現場に混乱を引き起こして高い確率でトラブルを招きます。混乱を回避するためには、事前に外注を検討することをおすすめします。

あらかじめ物流業務を外注しておくことで、一時的に大量の需要増加があったとしても外注先で柔軟にスタッフを増加して対応してもらえるため、商品さえ用意できていれば物流の心配をする必要はありません。プロのスタッフが対応することから誤配送や配送遅延などのトラブルを引き起こす心配も少なく、安心してメイン業務に集中できます。

空いたリソースは基幹業務に利用

外注によって得られるメリットは、単に需要増加にスムーズに対応できるというだけではありません。外注を活用して空いたリソースを基幹業務に割り当てて、商品企画やマーケティングなどの本質的に価値の高い業務に注力できるというメリットもあります

物流業務を高品質に維持することは、企業の信頼を確保するために重要です。しかし、物流業務自体は生産性が高い業務ではなく、一つひとつの工程に手間と時間がかかるためリソースを大幅に削られる悩ましい要素でもあります。

物流業務に追われた結果基幹業務が疎かになり、商品企画が満足にできなかったり新規顧客の開拓に取りかかれなかったりと悪影響を及ぼす場合もあるでしょう。このような社内で優先されるべき業務が疎かになる事態を防ぐためにも、物流の外注化が効果的です。

特に小規模事業者においては、基幹業務の傍らで物流業務を兼任している場面もよく見受けられます。やがて事業規模が拡大すると社内で対応しきれなくなる可能性もあるので、リソースを最大限に活かして基幹業務に集中できる環境を作り出すためにも、物流の外注を積極的に活用することをおすすめします。

Instagramマーケティングを活用して自社ECをさらに成長させよう

Instagramマーケティングを行うことで、自社のブランディングを強化して集客力を高めたりユーザーの購買意欲を促進したりすることが可能です。最初はフォロワー数が少なく成果が上がらない時期が続くかもしれませんが、中長期的な視点でフォロワー獲得に取り組み、売上アップやリピーターの獲得に結び付けましょう。

ただし、商品によってはInstagramマーケティングに向かないものもあるため、自社の商品やサービスに適しているかどうかは事前に検討することが大切です。

Instagramマーケティングを行う際は、あらかじめ物流体制を整えておくことをおすすめします。想定外の物流変動にスムーズに対応するためにも、物流の外注化を検討して自社のリソースをフル活用できる状態にしておきましょう。

オープンロジロゴ

オープンロジマガジン 編集部

物流プラットフォーム「オープンロジ」のマーケティングメンバーにて編成。物流のことはもちろん、ネットショップやマーケティングのことなど、EC事業者に役に立つ情報を幅広く発信していきます。

物流のお悩み、お気軽に
ご相談ください

オープンロジについて疑問や不安がある方は、お気軽にご相談ください。自社で導入できるかどうかのご相談も可能です。
各種お役立ち資料もご用意していますので、物流の構築を検討中の方はぜひお役立てください。