ハブアンドスポークシステムとは|具体例やメリット・デメリットについてご紹介

2021年8月17日

ハブアンドスポークシステムとは|具体例やメリット・デメリットについてご紹介

ハブを設けることで貨物の輸送を効率化できるハブアンドスポークシステムは、業務効率化が重要視されている近年注目を集めている輸送方法です。生産性の向上を図るために、導入をお考えの方も多いのではないでしょうか。

ハブアンドスポークシステムの導入によって積載率の向上やドライバー負担の軽減などのメリットが期待できる一方、いくつかのデメリットも知っておく必要があります。そこで今回は、ハブアンドスポークシステムの概要や具体例、メリットやデメリットについて解説します。

ハブアンドスポークシステムとは

ハブアンドスポークシステムとは、「ハブ」と呼ばれる拠点に一旦全ての荷物を集約し、拠点別に振り分けてから各拠点に向けて配送する仕組みのことです。「ハブ」はプロペラの中心、「スポーク」は車輪の中心を接続する棒という意味を表しています。

ハブアンドスポークシステムを使わない従来の輸送方式では、複数拠点間で荷物を輸送するためには複雑な路線が必要でした。例えば、6拠点の全てで相互輸送できる体制を整えるためには、全部で15本の路線を整備しなければなりません。

しかし、ハブを設けて一度全ての荷物を集約してから各拠点に配送すれば、6つの路線を用意するだけで全ての拠点に荷物を届けられます。このように、ハブアンドスポークシステムは複雑になりがちな拠点間の路線を整理して、輸送効率を向上する効果が期待できます。

日本においてもハブアンドスポークシステムはさまざまな場面で採用されていますが、土台となる仕組みはクロネコヤマトを生んだ小倉氏が作り上げたものです。近年は同社の宅急便サービスだけでなく、全国各地の運送業者がハブアンドスポークシステムによる物流を形成しており、物流センターの荷物を配送する際や、船を利用した輸送にも活用されています。

ハブアンドスポークシステムの事例

ここでは、ハブアンドスポークシステムの具体的な2つの事例をご紹介します。

路線会社

宅配便事業を含む路線会社においては、ハブとなる拠点に貨物を集約してから各拠点に配送する荷物の仕分けを行い、拠点別に荷物の配送を行います。

これまで拠点ごとに相互に結ばれていた配送ルートをハブを基点として整理できるため、全国各地へ効率的な配送を実現できます。また、ハブを設けることによって長距離配送を削減し、ドライバーの長時間労働の削減も期待できます。

FedEx

アメリカのテネシー州に拠点を置くFedExは、世界の大手運送業者です。創業者のフレッド・スミス氏が学生時代にハブアンドスポークシステムのアイディアを形にしたことから、今日のハブアンドスポークシステムの基礎が生まれたといえます。

FedExは1971年にアメリカアーカンソー州のリトルロックで立ち上げられた運送業者であり、起業に合わせてハブアンドスポークシステムを採用し、ハブを駆使した配送の効率化によって翌朝配達を実現しました。

1973年には拠点をテネシー州のメンフィス国際空港に移動し、アメリカ全土の25もの主要都市に翌日配達を実現しています。2016年にはオランダの大手運送業者である「TNT Express」の買収を発表するなど、順調に事業を拡大し続けています。

ハブ空港

ハブ空港は、貨物だけではなく人に対しても適用される考え方です。ある目的地に対して人や貨物が効率的に乗り換え・積み替えを行えるように、世界各地の航空網の中継地点としての役割を果たす空港を意味します。

ハブ空港は世界における長距離便の中継地点として役立てられており、旅行時に効率的な移動を実現したり、貨物の輸送を最適化したりできます。

日本においては、羽田空港や成田空港がハブ空港としての機能も果たしています。世界ではイギリス・ロンドンのヒースロー空港やアメリカ・シカゴのオヘア空港、シンガポールのチャンギ国際空港など、各国に「メガハブ空港」と呼ばれる巨大なハブ空港が存在しています。

世界的にはヨーロッパの著名な空港がハブ空港として有力視されていますが、アメリカ各地の空港もメガハブ空港に数多くラインナップされています。また、コスト面ではマレーシアのクアラルンプール国際空港やインド・ジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港など、東南アジア諸国の空港も高く評価されています。

ハブアンドスポークシステムのメリット・デメリット

ハブアンドスポークシステムには、メリットとデメリットのどちらの側面も存在します。ここでは、代表的なメリットとデメリットをそれぞれご紹介します。

メリット1:積載率の向上

ハブアンドスポークシステムを採用すると、拠点ごとの複雑な路線をハブ空港を基点として整理できるため、全体の路線数を削減できます。路線数の削減によって稼働する車両台数も抑えられるため、積載率を向上できるというメリットがあります。

複数の拠点間を多くの車両が行き来すると1台あたりの積載率が低くなりやすく、非効率な配送になってしまうというデメリットがあります。ハブアンドスポークシステムの活用は、このデメリットの解消につながります。

例えば1台あたり30%の積載率のトラックを150台稼働させた時と、1台あたり50%の積載率のトラックを100台稼動させた時では、1台あたりのコストは積載率が高い方が燃料費などの関係でやや高くなると考えられます。

しかし、トラックドライバーの人件費などを考えると、高い積載率で100台稼動させた場合の方が総合的なコストは安くなる可能性が高いといえるでしょう。

ハブアンドスポークシステムによって路線数を削減することで、全体の稼働数が減少し、CO2の排出量を削減して環境に良い影響をもたらすというメリットもあります。

メリット2:ドライバー負担の軽減

ハブアンドスポークシステムの採用は、ドライバー負担の軽減も期待できます。仮に拠点Aと拠点Bの距離が300km離れている場合に、ハブアンドスポークシステムを採用していない場合のトラックドライバーの輸送距離はそのまま300kmです。長い時間をかけて荷物を輸送しなければならないため、長時間労働につながる可能性もあり、疲労の蓄積も懸念されます。

しかし、拠点Aから150kmの地点にハブとなる拠点があれば、ドライバーは150km運転してハブで荷物を下ろすだけで業務は完了します。ハブから拠点Bへ荷物を運ぶ次のドライバーも運転する距離は150kmであり、走行距離はハブアンドスポークシステムを採用していない場合の半分に抑えられます。

中間拠点としてハブが機能することにより1回あたりの輸送距離を短縮できるため、拘束時間が短くなり、ドライバーの肉体的・精神的な負担を軽減できる可能性が高まります。

デメリット1:ハブにアクシデントが発生すると全機能が停止する可能性

ハブアンドスポークシステムにおいては、中継地点となるハブが輸送の要となります。したがって、何らかの原因でハブにアクシデントが発生すると、全ての機能が停止してしまうリスクを抱えているといえます。

ハブアンドスポークシステムを採用していない従来型の輸送経路でトラブルが起こった場合、機能が停止する拠点はトラブルが起きた拠点のみに留められるでしょう。ハブは各地への輸送効率を高められるメリットがある一方で、機能が停止した際に被害を拡大させやすいというデメリットがあります。

ハブにトラブルが起こった場合に早期復旧できるような万全の対策を講じておき、いざという時の対処方法を確立しておくことが大切です。

デメリット2:直送と比較するとコストやリードタイムがかかりがち

ハブを設置することによって、直送と比較した際にコストやリードタイムがかかりやすいというデメリットもあります。一度貨物を中継地点で集約するため、遠方拠点への輸送効率は向上しやすいといえますが、一方で、ハブに荷物を運ぶよりも直送した方が近い拠点が存在する可能性もあるからです。

例えば拠点Aから拠点Bへの直送距離が100km、拠点Aからハブへの距離が80km、ハブから拠点Bへの距離が70kmとすると、拠点Aから拠点Bに直送した時の距離は100kmですが、ハブを経由すると運送距離は150kmに延びてしまいます。

また、一旦荷物を集約して分配する手間もかかるため、コストとリードタイムは直送に比べて格段に長くなるといえるでしょう。

【ご紹介】オープンロジは事業規模に関わらず物流を承ります

オープンロジでは、事業者様の事業規模に関わらず物流の外注を承っております。最後に、当社の物流サービスの特徴について簡単にご紹介いたします。

商品1点から登録OK

オープンロジでは、商品1点から倉庫に登録が可能です。「まとまった荷量がないと倉庫の外注は難しい」とお考えの方も、当社であれば1点から気軽に預けていただけますので、ぜひ一度お問い合わせください。

倉庫への外注をお考えの際に、毎月のランニングコストの負担を考慮して外注を諦めてしまう方も少なくありません。しかし、物流業務は手間がかかり、社内のリソースを圧迫して基幹業務に影響を及ぼすケースもよく見受けられます。できるだけ早期の段階で外注化を検討し、物流業務から解放されて基幹業務に集中できる環境を整えることが大切です。

オープンロジでは初期費用0円、月額費用0円の完全従量課金制を採用しておりますので、倉庫を使わなかった月にご請求が発生することはありません。そのため、小規模事業者様であっても手軽に外注化を叶えられます。

特にECにはよく起こりがちですが、何らかの原因で想定外の波動が起こると、急激な需要増加に対応しきれず誤配送などのトラブルを引き起こすリスクもあります。どのような状況でもスムーズで高品質な物流を提供するためにも、物流の外注化をおすすめします。

季節波動などの変動にも対応

オープンロジの物流サービスは、想定が難しい波動の他に季節波動にも柔軟に対応致します。取り扱う商品によっては、1年の中で繁忙期と閑散期の物量の差が激しいケースもよくあります。

季節波動に柔軟に対応するためには十分な人員を確保する必要があるものの、繁忙期に合わせて確保した人員を抱え続けると閑散期に人員が余り、余計な人件費がかかってしまう可能性があります。

かといって、閑散期に合わせて人員を確保すると、繁忙期に差し掛かった段階で必要な人員を揃えられないリスクも否定できません。最近では物流需要が高まっている背景もあり、優秀な人材を確保するための人件費が高騰しているという課題もあります。

あらかじめ物流を外注化しておくことによって、季節波動による1年間の繁忙期と閑散期にも外注倉庫が人員を調整して柔軟に対応可能です。人件費を固定費から使った分だけの変動費に切り替えられるので、コストダウンも実現できる可能性があります。

ハブアンドスポークシステムの仕組みについて知りノウハウを深めよう

ハブアンドスポークシステムの浸透によって、輸送効率の向上やドライバーの負担軽減が図られるようになりました。またハブアンドスポークシステムの活用によって従来のような複雑な路線が集約されてシンプルになり、積載率が向上してコスト負担も削減できます。

一方で、ハブにアクシデントが起こると全ての物流が停止するリスクも抱えています。あらかじめ十分にメリットとデメリットを理解して、いざという時のための対応策を整えておくことも大切です。

オープンロジでは、事業規模に関わらず荷主様の大切な荷物をお預かりいたします。自社物流の実現が難しいとお考えの際は、ぜひ物流アウトソーシングの利用をご検討ください。季節波動にも柔軟に対応できますので、自社物流よりもコストダウンを図れる可能性も高まります。

固定費ゼロ・従量課金
登録だけで使い始められます

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