EMSとは|サービス内容や税関手続・注意点について解説

2021年6月1日

EMSとは|サービス内容や税関手続・注意点について解説

海外に書類や荷物を発送する際によく使われているサービスのひとつに、日本郵便が提供しているEMSがあります。越境ECや海外発送の手段として、EMSの利用を検討している方も多いのではないでしょうか。

EMSを活用すると比較的安価かつ短期間で世界各国に荷物を届けられるので、ビジネス上のさまざまな場面で重宝されています。そこで今回は、EMSのサービス内容や税関手続き、利用時の注意点などについて解説します。

EMSの概要

EMSは日本郵便が取り扱っている発送サービスのひとつです。まずは、EMSがどのようなサービスなのかについて分かりやすく解説します。

EMSとは|国際郵便のひとつ

EMSは国際郵便のひとつであり、郵便として取り扱われている発送サービスの中では最も速く配送を完了できます。対象国も120以上の国と地域に対応していて比較的広範囲であり、送れる荷物の重量も比較的余裕があります。個人でもビジネスでもよく利用されている発送方法で、海外に荷物を送る際にまず検討されることが多い方法です。

アジアやヨーロッパ、南米、北中米をはじめとした世界でも主要な国家以外にも、普段は耳慣れない小さな国や地域にも荷物を発送できます。どの国に対応しているかは日本郵便のホームページでチェックできるので、利用を検討している場合はあらかじめ対象範囲を確認しておきましょう。

書類や小包など送れる荷物のサイズは幅広く、重量も最大30kgまで発送可能です。一般的なEC事業などで発送する商品であれば、大抵は規定の重量に収まるでしょう。

荷物の郵送状況は日本郵便のホームページから簡単に追跡できるので、いつでも配送中の荷物の状況を把握できるのもメリットといえます。一部の国や地域では「クールEMS」と呼ばれるクール便を使って冷凍・冷蔵品も送れます。

EMSと国際宅配便の相違点

EMSと国際宅配便の主な違いは、「補償があるかどうか」と「通関の仕組み」の2点です。EMSは基本料金に補償が付帯しており、商品の価値が2万円以上であれば、配送事故などによって荷物に損害や破損が起こった際に200万円を上限に補償が適用されます。

万が一の事態に陥ってもEC事業で扱う大抵の商品であればカバーできる金額であり、安心感があるサービスといえるでしょう。

一方で、民間の運送会社が扱っている国際宅配便(クーリエ)は基本料金内に保険が含まれておらず、補償を付加したい場合は任意の運送保険をかける必要があります。国際宅配便の運送保険は商品の金額を丸ごと補償してもらえるわけではなく、発送した荷物の重さに対して金額が定められているケースが一般的です。

そのため、価値が高い商品であっても重量が軽ければ補償額は低く設定されてしまうので、全額保証は難しい場面も多いでしょう。高額な商品を発送するのであれば、EMSを選ぶと万が一の場合でも安心です。

通関については、EMSは1梱包あたり20万円以上の商品を発送する際は発送人が自分で税関に対して輸出申告を行わなければならないという規定があります(20万円以下の場合は不要)。一方、クーリエは社内に専属の通関士がいるため、発送人が輸出申告を行わなくても通関手続きをまとめて行ってくれるという違いがあります。

EMSの料金・配送スピード

EMSの配送スピードは「国際eパケットよりも速く、国際宅配便に比べると若干遅い」というイメージが近いでしょう。発送する国や地域によっても異なりますが、国際宅配便は配送の速さがメリットのひとつで、全世界に1~2営業日で荷物を配達できるプランも整っています。

EMSの場合は、アジア圏を例に取ると中国の上海市で2日、北京市で2~3日ですが、ヨーロッパではドイツが3日、イタリアが4日など、遠くなるほど時間がかかります。とはいえ、国際eパケットであれば前述のアジア圏であっても7~8日かかることを考えると、配送は比較的スピーディーです。

料金も配送の速さに比例して高額になる傾向があり、国際eパケットよりも若干高額ですが、国際宅配便よりは安価にコストを抑えられる可能性が高いでしょう。最大30kgまでの荷物を発送でき、価格はアジア圏の場合、2kgまでの荷物で3,300円です。

EMSの発送手順をご紹介

EMSで荷物を発送するためには、次の4つのステップで準備を進めていきます。詳しい手順について見ていきましょう。

手順1:EMSの発送に対応しているかどうか確認する

EMSに対応している国や地域は120以上にものぼりますが、全世界のあらゆる場所に送れるというわけではありません。最初から対応していなかったり、紛争などの国際情勢が理由で受付を停止していたりする場合もあるので、発送先の国や地域がEMSの対象になっているかどうかを確認しましょう

また、航空危険物等は人間が登場する場合と同様に航空機に積載できないので、EMSでも送ることができません。発送先の国で輸入禁止品に指定されているものも相手の国に到着した際に通関不可とされてしまうため、発送しても問題のない荷物かどうかも併せてチェックしておきましょう。

手順2:配送料金と日数を確認する

発送に問題がないことを確認したら、配送料金と発送先の国に到着するまでにかかる日数を確認します。日本郵便のホームページから調べられるので、コストと配送リードタイムを正確に把握するためにも必ず参照しておくことをおすすめします。

手順3:梱包・必要書類の記入

EMSで書類を送付する場合は、日本郵便が用意しているEMS専用の包装材を利用できます。あらかじめ資材を用意せずに荷物を梱包できるので、該当する場合は積極的に活用すると良いでしょう。

ダンボールやその他の資材を利用するのであれば、自社で手配して梱包するなどの準備が必要になります。海外への発送は日本国内向けの荷物よりも厳重に梱包し、割れやすいものは緩衝材などを敷き詰めて動かないようにするなどの工夫が重要です。

EMSで荷物を発送する際は、EMSラベルに必要事項を記入しなければなりません。発送人の名前と受取人の名前、住所や郵便番号などを誤りのないように正確に記載しましょう。1梱包が20万円を超える場合は、前述のとおり輸出申告を別途行う必要があります

手順4:荷物を発送する

梱包と必要書類の記入が完了したら、郵便局に持ち込んだり集荷サービスを利用したりして荷物を発送します。発送前にはあらためてEMSラベルの記載内容に間違いがないかどうかを確認して、梱包が厳重にされているかどうかもチェックしましょう。

海外へ荷物を発送する際は、国内向けの荷物よりも発送に時間がかかることを念頭に置いて、できるだけ余裕をもって準備を進めることが大切です。思わぬミスで発送先から返送されてくることがないように、慎重に手配を行いましょう。

EMSの税関手続について解説

EMSで海外に荷物を発送する際は、1梱包の合計額が20万円を超える場合に税関手続きが必須となります。このような荷物は税関で「通関保留」として扱われ、発送人が自ら輸出申告を行わなければなりません。

手続きが必要な荷物を発送する場合は、「輸出申告書」という書類に必要事項を記入した上で税関に対してその書類を提出し、輸出許可を得てからでなければ海外に向けて荷物が発送されないので注意しましょう

手続きに時間がかかると目的地への荷物の到着が送れる可能性もあるので、あらかじめ手続きが必要かどうか確認した上でスムーズに進むような準備が必要です。発送人自ら行わなければならない手続きではありますが、通関業者などに代行を依頼することは認められています。

価格が20万円以下の荷物は原則不要

輸出申告書を発送人自ら提出しなければならないEMSの税関手続きですが、価格が20万円以下に荷物については原則的に申告の必要はありません

荷物を差し出した後、日本郵便の通関交換局が税関に対して荷物を提示し、所定の検査を税関で行った上で海外に向けて荷物が発送されます。

EMSを利用するのであれば、20万円を超えない荷物なら比較的国内発送に近い感覚で発送できるでしょう。

EMSの注意点

EMSで荷物を発送する際は、次の2点を押さえておくことが大切です。思わぬ部分で躓かないためにも、あらかじめ知識を身につけておきましょう。

事前検査・許可・承認が必要な商品もある

一部の商品については、法律に基づいて事前検査を行ったり経済産業省からの輸出許可や商品を得たりしなければならないものもあります。対象になる商品を発送する予定がある場合は、発送する前に税関に問い合わせておきましょう。対象になるかどうか分からない場合も、一度連絡を入れておくと安心です。

知らずに発送しようとすると発送時に事前検査が必要である旨が発覚し、発送までに長い時間がかかる可能性もあります。検査が必要だと判明してから手続きを行うとリードタイムが大幅に増大して発送予定日に間に合わなくなるなどのリスクもあり、クレームの原因になるので注意が必要です。

事前検査や許可・承認の対象になる商品は、古美術品や種子・球根などの植物、超高性能パソコン、銃砲刀剣類などが挙げられます。これらに該当する商品の発送を予定している場合は、特に注意して発送手続きを行いましょう。

関税の支払者を選択することができない

EMSは関税の支払者を選択することが許可されておらず、配送料金の支払いを発送人が、関税の支払いを受取人が負担することと定められています。そのため、商品を購入するユーザーに対してあらかじめ関税がかかる可能性がある旨を伝えておく必要があります。

関税がかかる可能性は必ず告知しなければならないというわけではありませんが、商品を受け取る際に予定していなかった費用がかかることを知ると、関税を支払わずに受け取りを拒否されてしまうかもしれません。

海外に向けて一旦発送された荷物を日本国内に返送するには、高額な費用がかかります。その上に商品の購入はキャンセルされて売上も上がらないので、ショップにとっては負担だけが残ってしまうことになります。最悪の場合は、事前に関税の告知が無かったことに対してクレームが入ったり、物流に関する対応が悪いという理由で低評価の原因になる恐れもあるるでしょう。

ユーザーとの間で齟齬を失くすためにも、あらかじめ関税が発生するかもしれないという点について伝えておくことは大切です。

もし関税を発送人が負担したい場合は、クーリエであれば関税の負担先を発送人か受取人のどちらかに指定できます。関税の支払い方法が固定されているという点においては、EMSは自由度が低いといえるでしょう。

【ご紹介】オープンロジではEMSを10%OFFで利用可能!

オープンロジではお客様に合わせて物流をカスタマイズできるフルフィルメントサービスを提供するとともに、EMSもお得にご利用可能です。最後に、オープンロジのサービスについて簡単にご紹介します。

越境ECの物流も対応可能

オープンロジは国内発送と海外発送のどちらにも対応しており、世界120ヵ国に向けて荷物を届けられます。国内向けのビジネスと並行して越境ECへの進出を検討している事業者様にも対応できるので、海外へ荷物を発送する可能性がある、または最近海外向けの荷物が増えてきたという方でもお気軽にご相談ください。

アメリカには提携している物流倉庫があることから、あらかじめ現地の倉庫に荷物を預けておくことでリードタイムの縮小も実現できます。日本国内から荷物を送ると配送に時間がかかるのが難点ですが、このデメリットを解消しやすくなります。

オプションで海外発送特有の面倒な通関手続きも代行しておりますので、越境ECを考えているものの手続きが不安、なるべく簡単に発送業務を済ませたいという方にもぴったりです

海外発送の方法はEMSはもちろん、同じ日本郵便の国際eパケットや、民間業者のDHL(クーリエ)にも対応しています。必要に応じて使い分けられるので、柔軟な物流を実現できるのもメリットです。

海外向けの荷物であっても発送依頼に特別な手続きは必要なく、オープンロジがご用意しているクラウド型のASPサービスから発送依頼を作成していただくだけで作業は完了します。

EMSをオトクに利用できる

荷物を海外に送る機会が多ければ多いほど海外発送にかかるコストの負担は大きくなるため、少しでも安価な発送手段を選びたいと考える事業者様は多いでしょう。しかし、日本郵便の国際eパケットなどEMSに比べて割安な料金プランの発送方法は、荷物の配送が完了するまでに時間がかかりすぎてしまうのがデメリットです。

少しでも早く荷物を送りたい場合はDHLをはじめとしたクーリエを利用する方法もありますが、クーリエはEMSに比べて配送料金が高額になりやすいことから、メインの発送方法として利用するのは難しい場合も多いといえます。

EMSは配送にかかる時間とコストのバランスが良く、比較的安価な料金で広範囲の国と地域に素早く荷物を届けられます。配送日数がかかりすぎることを避けつつ、コストもできる限り抑えたいという事業者様にとって、EMSは最適な選択肢のひとつです。

オープンロジではEMSをさらにコストを抑えてご利用いただくために、通常料金から10%OFFの料金表をご用意しています。1件ごとのコストの差が最終的に大きな差になることから、少しでも安価な価格で海外発送を実現することがコストを削減して売上を向上させる近道になります。

商品1点から受付OK

オープンロジでは海外発送の荷物であっても国内向けの荷物と同様の扱いで商品を保管するため、商品の保管料に関しては海外発送だからといって異なる料金を設定することはありません。

初期費用や月額費用も0円で、毎月倉庫をご利用いただいた分だけご請求を確定する完全従量課金制を採用していることから「すぐに商品を出荷できるようにとりあえずいくつか預けておきたい」という使い方でも固定料金が発生することがないのがメリットです。

「倉庫を利用するならまとまった荷量がないと難しい」と断られてしまった経験をお持ちの事業者様もよくいらっしゃいますが、オープンロジでは商品1点から受付させていただきます

国内向けのEC事業をメインにしているものの、時々海外向けの発送を行う必要がある場合などでは、不定期に海外へ発送する可能性がある荷物をあらかじめ倉庫に預けておくことで、いざ海外向けの発送業務が発生した場合にスムーズに出荷作業に移行できます。

もちろん越境ECをメインに取り扱っており、海外向けの発送業務がメインの事業者様にも便利にお使いいただけます。

EMSについて知識を深め越境ECの物流を効率よく運営しよう

EMSは、数ある海外への発送手段の中でも比較的コストを抑えつつ短いリードタイムで荷物を届けられる方法です。補償も充実していることから、ECにおいて高額な商品を海外へ発送する際にも役立つでしょう。

20万円を超える荷物を発送する際は発送人が自分で輸出申告を行わなければならないので、手間がかかる可能性があるという点には注意が必要です。物流業者などに通関業務を代行してもらうことは可能なので、物流サービスを上手く活用して省力化を図ることも大切です。

オープンロジでもEMSを利用して海外へ荷物を発送できます。10%OFFの料金で海外発送が可能で商品も1点から受付していますので、越境ECをご検討の際はぜひ一度ご相談ください。

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