集客施策の一環として、集客アプリを利用する事業者が増えています。集客アプリを利用することによってプッシュ通知機能やスタンプカードの発行機能を利用でき、効果的に顧客の維持・獲得が可能になることから、導入を考えている方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、店舗やECの集客に役立つ集客アプリを一挙ご紹介します。アプリ導入のメリットや注意点も解説しますので、集客アプリの利用をご検討の方はぜひ参考にしてみてください。
目次
おすすめ集客アプリ6選
最近ではさまざまな集客アプリが登場しているため、それぞれの特徴を把握して自社に合ったアプリを選ぶことが大切です。ここでは、おすすめの集客アプリ6選をご紹介します。
- GMOおみせアプリ
- LINE公式アカウント
- みせめぐ
- 店舗アプリ
- P+KACHIFREE
- アプスタ
GMOおみせアプリ
特徴 | ポイントカードや会員証をアプリ化 | |
料金プラン | Lightプラン:¥22,000〜/月 Standardプラン:¥55,000〜/月 Enterpriseプラン:要見積もり |
初期費用:要見積もり |
GMOおみせアプリは、GMOデジタルラボ株式会社が提供している集客アプリです。国内でも最大規模を誇るサービスであり、多くの事業者が導入しているため実績は十分といえるでしょう。
GMOおみせアプリの特徴は、クーポンやキャンペーン告知など休眠顧客にアプローチするための機能が充実している点にあります。自社のストアで長い間購入していない顧客に案内を送ることで、再度顧客として復活してもらえるように促します。
また、特典やポイントを付与したり、ランクアップシステムを導入したりすることでリピーターの獲得も期待できます。タイムセールなどを開始するとリアルタイムに通知が可能なので、販売機会を逃しにくいのもメリットです。
アプリ制作~ストア申請までGMOデジタルラボ株式会社に代行してもらえるため、自社でリソースを確保する必要がないのも気軽に利用できるポイントといえます。
LINE公式アカウント
https://www.linebiz.com/jp/service/line-official-account/
特徴 | LINEを通じてのメッセージ送信やクーポン配信 | |
料金プラン | フリープラン:¥0/月 ライトプラン:¥5,000/月 スタンダートプラン:¥15,000/月 |
初期費用:無料 |
LINEは全国で8,400万人ものユーザーを抱えるアプリであり、多くの人々が日常のコミュニケーションツールとして利用しています。LINE公式アカウントは、LINEの友だち機能を活用して企業や店舗がユーザーに自社の情報を発信できるサービスです。
圧倒的なユーザー数で多くのターゲットにアプローチできるのが最大の強みであり、スマートフォンを所有している多くの人がインストールしていることから、企業がユーザーに情報発信するための「友だち追加」も気軽に行ってもらえるでしょう。新規顧客の獲得はもちろん、こまめな情報発信やクーポンの提供などによってリピーターの獲得も目指せます。
フリープラン、ライトプラン、スタンダードプランの3つのプランが用意されており、任意のプランから1種類を選択できます。
フリープランは無料で利用できますが、1ヶ月間に送れる無料メッセージ数が1,000通までに制限されています。ライトプランは月額5,000円で15,000通まで、スタンダードプランは月額15,000円で45,000通までメッセージを送信できます。
みせめぐ
https://www.busicom.co.jp/product/misemeg/
特徴 | POSと連携し、ページ制作や会員証の発行が可能 | |
料金プラン | 完全無料 |
株式会社ビジコムが提供しているみせめぐは、約3,500店舗の導入実績と約60,000人の豊富な会員数が魅力のアプリです。元々は同社のPOSレジを広めるために開発されたアプリなので、無償で利用できるのも特徴です。
みせめぐはあらゆる業種の店舗と共有していることから、ユーザーは一度登録すれば複数店舗の情報を受信し続けられるというメリットがあります。一つひとつの店舗がそれぞれのアプリを提供している場合はその都度会員登録が必要になりますが、みせめぐならひとつのアプリで複数店舗を管理できます。
店舗の位置情報検索機能や会員証の発行、ポイント付与システム、プッシュ通知など、集客に重要な機能はひと通り揃っています。クラウドやPOSと連携するとさらに詳細なデータを集められるため、今後のマーケティング戦略を立てる上でも役立ちます。
店舗アプリ
特徴 | 導入実績豊富で、多様な集客機能・ページデザインに対応 |
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料金プラン | 月額:¥22,000 | 初期費用:¥110,000 |
店舗アプリは株式会社トラスメディアGPが提供している集客アプリです。導入実績も豊富で、累計900社8,000店舗以上に選ばれています。店舗数や業種は国内でも高いシェアを獲得しており、集客アプリの利用を検討しているのであればぜひ注目しておきたいアプリのひとつです。
複数の業種に対応しており、業種別におすすめの機能やデザインを提案してくれるのが特徴です。集客は自社の特徴に合わせた店舗設計が重要であることからも、この機能は非常に重宝するでしょう。飲食店や美容サロン、カフェ、アパレル、ECなど多様な業種から選択できるので、比較的どのような店舗でも使いやすいアプリであるといえます。
導入費用はリリースまですべて含んで初期費用が11万円~、月額費用はサポート含めて22,000円~となっています。他社からの乗り換えの場合は初期費用が20%割引になるキャンペーンもあるので、乗り換えを検討しているのであれば問い合わせてみると良いでしょう。
P+KACHIFREE
特徴 | ipadで運用できるアプリ連動のポイントシステム | |
料金プラン | 月額 FREEプラン:無料 RSPプラン:¥9,000 MULTIプラン:¥22,000 |
初期費用 FREEプラン:無料 RSPプラン:初期費用¥33,000 MULTIプラン:初期費用¥55,000 |
P+KACHIFREEは、株式会社ピーカチによるiPadで手軽に運用可能なポイントシステムです。ポイントカードやクーポンの発行など、集客に便利な機能がシンプルに使いやすい形で提供されています。
ポイントの発行方法が複数あり、バーコード、電話番号、売上金額、テーブル会計などさまざまなシチュエーションに対応できるのが強みです。業種によって異なる会計のパターンをカバーしていることから、どのような店舗でも導入しやすいといえるでしょう。貯めたポイントはクーポンの交換や値引きに利用できます。
「FREE」という名前のとおり無料でも利用できますが、有料プランも設定されています。FREEプランは会員証発行やポイント付与など基本的な機能を利用できますが、顧客管理機能や特別会員機能、ステップメール配信などには対応していません。
月額9,900円のRSPプランは顧客管理・分析機能や特別会員機能を利用できます。月額22,000円のMULTIプランでは、ステップメール配信やアンケート機能など、全ての機能が解放されます。
アプスタ
特徴 | アプリで、情報配信やメッセージなど。顧客管理システムと連携可能 |
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料金プラン | 月額 FREEプラン:無料 RSPプラン:¥9,000 MULTIプラン:¥22,000 |
初期費用 FREEプラン:無料 RSPプラン:¥33,000 MULTIプラン:¥55,000 |
株式会社ドリームネッツが提供するアプスタは、1,000以上の導入実績がある実績豊富な集客アプリです。小規模店舗から大規模チェーンまで幅広く対応可能で、顧客情報やポイントデータを顧客管理システムとシームレスに連携できるため、データ分析にも役立ちます。
写真をリスト化して表示できる「フォトギャラリー機能」が搭載されており、写真付きのメニューも手軽に実装可能です。
アプリを利用しているユーザーと1対1でコミュニケーションを図れるツールが実装されているため、店舗から一方的に情報を発信するだけでなく、双方向のやり取りができるのも魅力のひとつといえるでしょう。
集客アプリ選定のポイント
集客アプリは多くの事業者が開発しているため、どれを選べばよいのか分からないという方もいるかもしれません。アプリ選定の際は、次の4つのポイントを意識することが大切です。
ポイント1:競合他社の事例を参考にする
自社が扱っている商品やサービスと同じ事業形態の競合他社の事例を参考にするのは、効果的な手段のひとつです。集客アプリを選ぶ前に競合他社がどのようなアプリを活用しているのかリサーチしてみると、自社が選ぶべきアプリの方向性が見えてくることもあります。
集客アプリを提供している業者のWebサイトを閲覧して、実績を確認してみるのもおすすめです。競合他社の導入実績があるようなら、自社の業種・業態にも対応できる可能性が高いといえます。
特にポイントシステムは集客アプリによっても大きく特徴が異なるため、自社に合ったものを選ばなければ上手く運用するのが難しい可能性もあります。
ポイント付与のタイミングや、集めたポイントをどのような形で利用できるのかなどによっても施策は変わってくるため、検討中のアプリの導入実績も参考にしながら、どのアプリが自社に合っているのか見極めることが大切です。
ポイント2:独自性を出す
集客アプリは多くの事業者が使っているため、基本的な設定をするだけでは競合他社との差別化が難しい面もあります。アプリを活用して独自性を出せるかどうかは、選定の重要な要素のひとつです。
自社の店舗のコンセプトに沿った店舗運用ができるかどうかをよく検討した上で、集客アプリを決めることが大切です。顧客にとって便利な機能を備えつつ、自社のブランドイメージが伝わりやすいアプリの構築を心がけましょう。
ポイント3:テストマーケティングを実施してから決める
あらかじめいくつかの集客アプリを導入してみて、テストマーケティングを実施してから決めるのもおすすめです。
集客アプリは無料で提供されているものも多いため、まずは導入してテストしてみるといった使い方が可能であり、効果を検証する期間は十分に取れるでしょう。また、有料のアプリであっても無料トライアル期間を設けているケースは多く、アプリ上で店舗を開設してみて自社に合っているかどうかを検討する時間を取ることは可能です。
テストマーケティングにも工数がかかることから、あまりにも多くのアプリを試すことは難しいかもしれません。しかし、自社に合っていそうなアプリをいくつか絞り込んで検証することによって、導入後に期待した効果が現れず、すぐに乗り換えを検討しなければならなくなるとを避け、結果的に工数やコストを削減できる可能性が高まります。
まずは自社に必要な機能がどれなのかを洗い出した上で、条件を満たしているアプリをいくつか選出してテストマーケティングを実施してみると良いでしょう。
ポイント4:アプリ開発会社のサポート体制は万全か要確認
アプリ開発会社のサポート体制が十分に整っているかどうかも、導入前に必ず確認しておきたいポイントです。アプリの利用中に何らかのトラブルが起こったり、使い方が分からなくなったりした時にすぐに問い合わせて対応してもらえる環境が用意されていれば、安心して店舗運用に集中できます。
可能であれば、メールやチャットのみのサポートよりも、電話対応を行っている業者を選ぶと安心です。
メールやチャットなどの文章のみのサポートは問い合わせ内容が上手く伝わりにくい場面も多く、解決に時間がかかるケースもよくあります。また、トラブル解決に時間がかかりすぎてしまうと、販売機会の損失が大きくなります。
システムトラブルによって営業機会を逃すと、売上の減少につながるだけでなく、顧客満足度の低下を招いてリピーターが離れてしまうリスクもあります。「ポイントを貯めていたからこのお店に決めたのに、トラブルでポイントが付かなかった」などの不満が起きると、次回以降は他のお店にしようと思われてしまう可能性もあるでしょう。
できるだけ迅速に対応してもらえる信頼のおける業者を選ぶことによって、自社の信頼も確保しやすくなります。
集客アプリ導入のメリット
集客アプリ導入のメリットは、主に次の3つが挙げられます。ユーザーに近いといわれているメルマガよりも開封率が高くなりやすいともいわれているため、上手く集客に取り入れていきましょう。
メリット1:リピーターの獲得に繋がる
店舗アプリには、リピーターの獲得につながるさまざまな機能が備わっています。特に最大の魅力ともいえる「プッシュ通知」は、メールを開封する、Webサイトを見に行くなどのユーザーによる自発的な行動がなくても店舗の最新情報を届けられるため、「新しい情報があるなら見に行ってみよう」といったように、ユーザーの行動を促す効果が期待できます。
クーポンやキャンペーンのお知らせが恒常的に届くため、お店の存在を忘れてしまっていても「そろそろまた来店してみようかな」「クーポンがあるなら買い物をしよう」というユーザーの意識を促すきっかけになります。一度きりの訪問で終わらない施策を仕掛けられるため、リピーターの定着に大きく貢献してくれます。
また、集客アプリに標準的に備わっているスタンプカードやポイントシステムの存在も、リピーターの獲得には効果的です。スタンプやポイントを貯めるとお得な特典を得られる施策を展開することによって、ユーザーは次も同じお店で買い物をしようと考えやすくなります。
同じような商品やサービスを同価格帯で提供している場合は、特に効果を発揮しやすいといえるでしょう。
また、集客アプリには顧客管理機能が備わっているケースも多いため、「どのようなユーザーが自社のアプリを使ってくれているのか分析して次の施策につなげられる」というメリットもあります。データに基づいた戦略を講じることで、さらにリピーターを獲得しやすくなります。
メリット2:メルマガよりも開封率が高い傾向
集客アプリは、メルマガよりも開封率が高い傾向にあるといわれています。
メルマガもユーザーとの距離が近くなりやすく、自社の存在を身近に感じてもらいながらブランドイメージを向上させる効果的な戦略です。しかし、ユーザーが受信したメールを自発的に閲覧しなければならないという課題も抱えています。
何らかの問題でメルマガが正しく届かなかったり表示されなかったりするケースもあるため、本文以外の原因で開封してもらえない可能性も否定できません。
集客アプリなら、アプリをダウンロードして会員登録を済ませたユーザーに対してプッシュ通知などの機能を駆使して最新情報を届けられます。自分でメールを開封するよりも気軽に通知を閲覧できるため、開封率が高くなりやすいといえます。
メリット3:認知度・売上向上が同時に狙える
集客アプリは認知度と売上の向上を同時に狙えるのもメリットのひとつです。自社がどのような商品やサービスを扱っているのかよく知ってもらうためには、積極的な情報発信が重要です。しかし、発信した内容を読んでもらえなければブランドの理解は進まないため、集客アプリの高い開封率を活用する施策は有効です。
集客アプリの中には複数店舗がひとつのアプリを共有して店舗掲載を行うものもあるため、他の店舗を利用しているユーザーが自社の店舗紹介に触れて新規顧客を獲得するきっかけとなることもあります。自社を全く認知していないユーザーに認知を拡大することによって、新たなリピーターの獲得も期待できます。
売上向上の面では、前述のスタンプカードやポイントシステムが効果的に機能します。「もう少しでスタンプやポイントが貯まるからこの店で食事や買い物をしよう」と思ってもらえることで、顧客単価が上がり売上向上につながるでしょう。
また、顧客データの分析を十分に行うことでユーザーニーズを的確に把握し、ユーザーが求めている施策を的確に提供できるようになります。
集客アプリ導入のデメリット
集客アプリの導入には多くのメリットがありますが、コストやリソースの面ではデメリットが生じることもあります。ここでは、2つのデメリットをご紹介します。
デメリット1:コストが発生する可能性
集客アプリには無料のものと有料のものがあるため、コストが発生する可能性があるという点は押さえておく必要があります。一般的に集客アプリにかかる可能性があるコストは「初期費用」「月額費用」「掲載料」「成果報酬」の4種類です。
初期費用は導入時に一度だけかかる費用で、買い切り型のアプリを購入する代金として支払ったり、自社の特徴に合わせて独自の店舗を構築するための開発費用として使用したりするケースが多いといえます。また、クラウドサービスであってもID発行費用として徴収しているケースもあります。
月額費用は店舗アプリのサービスを利用するための費用です。選択したアプリやプランによっても金額は大きく異なりますが、サービスを利用し続ける限りはずっと支払い続ける必要があります。
掲載料は、自社の店舗情報をアプリに掲載するための費用です。特に複数店舗が1つのアプリ上に掲載されるタイプの集客アプリでかかることが多く、宣伝費用の対価として支払うイメージです。
成果報酬は集客アプリを通して商品が購入されたりサービスが利用されたりした時に、所定の手数料を支払うことです。初期費用や月額費用、掲載料は無料で利用できる代わりに、成果報酬を支払うなどのスタイルが多いといえます。
デメリット2:固定リソースを割く必要がある
集客アプリの効果を最大限に発揮するためには、常に最新情報を発信し続ける必要があります。発信するためのコンテンツの作成や顧客データの管理などには固定リソースを割かなければならないため、少数精鋭で運営している事業者などでは集客アプリの運用が負担になる可能性も考えられます。
アプリの定期的な更新によって得られるメリットも大きいといえますが、アプリの更新に追われて基幹業務が疎かになってしまうとかえって顧客満足度の低下を招いてしまう恐れもあります。まずは基幹業務を万全に運用できる体制を確保した状態で、さらに集客アプリを運用できる状況かどうかを判断することが大切です。
場合によっては、集客アプリの運用そのものを委託するなどの方法も考えられます。自社は基幹業務に集中して、集客施策は専門業者に任せるなどの住み分けを徹底することによって効果的な運用が可能になるケースもあります。
また、基幹業務や集客アプリの他に、物流業務などが社内のリソースを大幅に削っていることもあります。物流業務を外注化してリソースを確保するのも手段のひとつです。
集客アプリ導入後の注意点
集客アプリを導入した後も、運用体制を十分に整備して定期的な更新を行う必要があります。ここでは、運用上意識しておきたい3つの注意点をご紹介します。
注意点1:運用体制をしっかりと整備しておく
集客アプリを導入した後は、運用体制をしっかりと整備しておくことが大切です。集客アプリの運用にはコンテンツの作成や顧客管理、データ分析など多くのリソースを必要とするため、運用体制が確立されていないと放置されて十分な効果を得られない原因になりやすいといえるでしょう。
せっかく導入した集客アプリの効果が十分に表れないと、コストだけがかかり続けて費用対効果が著しく下がってしまう可能性もあるため注意が必要です。
集客アプリの運用チームを結成し、メンバーそれぞれの役割を明確にしておくことをおすすめします。誰がどの役割を受け持つかを明確にしておくことによって、「誰かがやると思っていた」という曖昧な状態を避けられるため、自分の責任範囲を定期的に更新し続けやすくなります。
集客は経験がないと難しい面もあるため、ノウハウを持った人材がいれば積極的にチームに組み入れることも重要です。経験者を巻き込むことによって効果的なコンテンツの作成や分析・改善がしやすくなるため、より効果の高い運用が可能になります。
注意点2:放置はNG
集客アプリをただ導入しただけでは、十分な集客効果は期待できません。導入後は放置せずに定期的な更新を心がけて内容を充実させ、ユーザーに積極的に使いたいと思ってもらえるアプリを目指しましょう。
長く使い続けたいと思ってもらいやすいアプリには、いくつか代表的な特徴があります。
一つは、使いたいと思わせるようなクーポンを用意することです。アプリを使うことで自分に利益があると感じる要素がなければ、ユーザーはアプリを開かなくなってしまいます。アプリ限定のクーポンを用意して、アプリを使い続けたいと思わせる施策は有効です。
また、ゲーム感覚で楽しめる機能があるアプリはこまめに開いてもらいやすいといえます。例えば、日替わりで挑戦できるくじ引き機能などは代表的です。くじの内容によってお得なクーポンや割引が当たるキャンペーンを行うと、楽しみながら長く使ってもらえるアプリに成長しやすいでしょう。
ただし、クーポンやゲームなどの要素が充実していたとしても、ユーザーが求めている情報が掲載されていないアプリは使われにくくなりやすいといえます。常にユーザーが必要としている情報はどのようなものなのかを検討し、ニーズに合わせた情報をこまめに更新できるアプリであり続けることも、ユーザーから支持されやすい集客アプリの条件のひとつです。
注意点3:アプリに集客を頼りきらない
集客アプリは集客に高い効果を得られますが、アプリに集客を頼りきるのはあまり良いことではありません。自社のWebサイトやSNS、SEO対策、広告出稿など、集客アプリ以外の集客方法にも積極的に取り組むことが大切です。
ユーザーはさまざまな媒体を経由して店舗を認知するため、アプリに集客を頼りきってしまうと潜在層を獲得し損ねてしまいます。多くの媒体に自社へ接続できる窓口を設けて、より多くのユーザーに認知してもらえるような環境を整えることが大切です。
集客アプリの中にはSNSと連携できるものも多いため、SNSアカウントを運用して成長させておくことによって相乗効果も期待できます。また、集客アプリ内の情報も重要ではありますが、最終的な来店や購入の判断をWebサイトを参考に決めるユーザーも少なくないため、できるだけWebサイトの情報は充実させておきましょう。
SEO対策や広告出稿はすぐに効果が出ることは少なく、改善を繰り返して中長期的に成果を見極める必要があるため、集客アプリと並行して育てていくことをおすすめします。
【コラム】物流外注はリソース確保に有効
集客施策には多くのリソースを割り当てる必要がありますが、物流が妨げとなって十分なリソースを確保するのが難しいこともあるでしょう。そんな時は、物流外注を検討するのがおすすめです。
物流はEC業務で負担が大きい業務のひとつ
物流は、EC業務において非常に負担が大きい業務のひとつです。一口に物流業務といっても対応しなければならない業務範囲は広く、入出庫や受注業務、在庫管理、出荷・梱包、配送まで多岐にわたります。これら全ての業務を高いクオリティでユーザーに提供するためには、十分なノウハウを持ったスタッフを豊富に用意しなければなりません。
結果的に物流にかかる負担が重くなりすぎてしまい、基幹業務が疎かになってサービス品質や顧客満足度の低下を招くリスクもあります。
特に小規模事業者においては、立ち上げから片手間に物流業務をこなしていたスタッフが急激な受注増加に対応しきれなくなり、誤配送や配送遅延などのトラブルを起こしてしまうケースも少なくありません。このような課題を解決する上で、物流外注は効果的です。
物流業務を外注すると、プロの物流スタッフが物量に合わせてスムーズに物流業務を処理するため、慣れない業務に振り回されて基幹業務に集中できない問題から解放されます。浮いた時間は新商品の開発や集客施策、マーケティング戦略などに有効活用できるため、新規顧客の獲得や顧客ロイヤリティの向上なども実現可能です。
外注でリソース・コストが軽減できる可能性
物流を外注化することによって、物流の負担を軽減できるだけでなく、リソース不足の解消やコストの軽減も期待できます。
事業規模が拡大すればするほど、物流に割り振らなければならないリソースは増えていきます。しかし、物流に対応するスタッフをすぐに増員することは難しく、一人あたりの負担が積み重なって重くなる一方となるリスクもあります。
物流を外注すると外注先の倉庫が常に最適なリソースで運用するため、自社で物流業務に割り当てるリソースを考慮する必要はなくなります。
また、自社物流を構築する場合はスタッフを雇用しなければならず、毎月の人件費は固定費として計上します。閑散期で余剰スタッフが出たとしても削減は容易ではないため、不要な固定費を支払い続けなければなりません。繁忙期にスタッフが不足した場合は、高額な追加コストを支払ってスタッフを調達しなければならない可能性もあります。
外注なら当月の物量に合わせて委託先の倉庫が人員を調整しながら運用するため、物流コストを最適化できます。物流費を固定費から変動費に変換し、コストの軽減が可能になります。
アプリは集客手段のひとつ!有効に活用しよう
集客アプリを上手く活用することによって、自社の認知度を高めて効果的に新規顧客を獲得できます。プッシュ通知をはじめとして継続的に新しい情報を発信しやすい機能が数多く備わっているため、リピーターの獲得にも役立つでしょう。
集客アプリを選定する際は、競合他社を参考にしたりテストマーケティングを実施したりしながら自社に合ったものを選ぶことが大切です。サポート体制が充実しているかどうかも必ず確認しておきましょう。
導入後も運用体制を確立し、放置せずに更新し続けることが高い集客効果を発揮するカギになります。リソースが不足しているようなら、物流外注なども視野に入れて十分なリソースを確保することをおすすめします。