越境ECの配送方法・配送業者6社を比較【2026年最新版】料金・重量制限・関税ルールまとめ

openlogi2026年8月21日  
openlogi2019年7月16日

越境ECの配送方法・配送業者6社を比較【2026年最新版】料金・重量制限・関税ルールまとめ

この記事では、日本郵便・ヤマト運輸・佐川急便・DHL・FedEx・UPSの6社について、2026年8月時点で実際に使えるサービスと料金・重量制限を整理し、そのうえで「自社の商品ならどれを選ぶか」を判断するための手順をまとめます。

2026年の越境EC配送は、配送会社の料金表よりも先に「送り先の関税ルール」で選択肢が決まります。米国は2025年8月に少額免税(デミニミス)が停止され、2026年6月の米国税関の規則で無期限停止が確定しました。EUも2026年7月1日から、150ユーロ以下の小口貨物に定額関税をかけ始めています。「安いから国際郵便の小口便で送る」というやり方が、主要2市場では成り立たなくなりました。

 

この記事の結論

  1. 米国向け:デミニミスは復活していません。商用品は金額を問わず課税対象で、日本郵便を使うなら関税元払い(DDP)の事前登録が必須です。
  2. EU向け:150ユーロ以下でも1品目あたり3ユーロの暫定定額関税がかかります。低単価品ほど不利なので、同一品目にまとめる発送設計が効きます。
  3. 配送会社の選択:2kg以下の小物なら国際エアパケット、2〜25kgの一般貨物なら国際宅急便かFedEx/UPSのEC向けサービス、25kg超や急ぎならクーリエ、というのが2026年時点の基本形です。

 

2026年に変わったこと:まず関税ルールから確認する

配送会社の比較に入る前に、2025年から2026年にかけて起きた制度変更を押さえておく必要があります。ここを知らないまま配送手段を選ぶと、荷物が止まるか、想定外の請求が届きます。

主要市場の少額免税枠(2026年8月時点)

送り先

少額免税枠

2026年8月時点の状況

米国

なし(撤廃)

2025年8月29日に全世界向けの800ドル免税を停止。2026年6月24日公布のCBP暫定最終規則で無期限停止に。残るのは個人間の真正な贈物100ドル以下(一部の島嶼領からは200ドル以下)と旅行者の携帯品200ドル以下のみ

EU

実質なし(2026年7月1日〜)

150ユーロ以下の貨物にも3ユーロの暫定定額関税が発生。免除枠そのものの法的撤廃はEU税関データハブ稼働時(2028年見込み)で、それまでの前倒し措置という位置づけ

英国

135ポンド以下は関税免除

現行維持。2026年6月23日に英国政府が実施を6か月前倒しし、2028年10月に撤廃すると発表

韓国

150米ドル

個人使用目的が条件。個人通関固有符号が必要

台湾

NT$2,000以下

同一宛先へ30日以内に2回以上/半年以内に6回以上は免税対象外

オーストラリア

AUD1,000以下

関税は免除だがGST10%は課税。売主/プラットフォーム側で徴収

中国(越境EC小売輸入)

単回5,000元/年間26,000元

枠内は関税0%、増値税・消費税は法定税率の70%。ポジティブリスト掲載品のみ

カナダ

CAD20以下

日本発は米国・メキシコ発向けのCUSMA特例(CAD40/150)の対象外

 

出典:Federal Register 2026-12670EU理事会プレスリリース(2026年2月11日)GOV.UK(2026年6月23日)JETRO 小口貨物の通関・関税制度(韓国)JETRO 小口貨物の通関制度:台湾JETRO 小口貨物の通関制度:オーストラリアJETRO 中国における越境ECの概要と留意点カナダ国境サービス庁(CBSA)

 

※少額免税枠は各国とも改定が続いている領域です。実際に発送する前に、必ず上記の一次情報で最新の金額を確認してください。

米国向けは何が変わったのか?

日本から米国へ商品を送る場合、2026年8月時点で「少額だから無税」というルートは存在しません。

 

免税枠の停止に加えて、日本産品には通商法301条(強制労働に関する調査)にもとづく関税が適用されています。USTRの発表では、EU・台湾・日本・韓国・スイスの一部産品について「MFN(一般)税率と合算して10%または12.5%」とする方式が示されました(MFN税率がその水準以上の品目は301条部分がゼロ)。上乗せではなく合算の上限方式である点がポイントです。かつての「相互関税15%」は、2026年2月20日の米国連邦最高裁判決でIEEPAを根拠とする関税が無効とされたため消滅しましたが、その穴を301条関税が埋めた格好です。品目ごとの正確な税率は、Federal Register の告示とHTSUSの分類で確認してください。

 

さらに実務面では次の2点が効いてきます。

 

  • 郵便インフォーマル・エントリー(2026年7月24日〜):2,500ドル以下の郵便物について新設された通関方式です。申告できるのは米国側の荷受人(owner/purchaser)またはその指定を受けたライセンス通関業者に限られ、Excel形式のデータをCBPへ提出し、通関ボンドも必要です。日本の差出人が自分で申告することはできません。2026年10月22日以降は、他省庁規制品(PGA品)やFTA適用品はこの方式が使えなくなります。
  • CPSC eFiling(2026年7月8日〜):玩具、幼児用品、家具、繊維製品など米国消費者製品安全委員会の規制対象となる完成消費財は、適合証明(CoC)データの電子申告が必須になりました。国際郵便も対象です。

 

配送手段への影響:HSコード10桁・原産国・申告価格を整備できない事業者は、郵便でもクーリエでも米国に送れません。単価が低い商品ほど固定的な通関コストの比率が上がるため、まとめ発送や米国内在庫化(FBA等)への切り替えラインが下がりました。

EU向けの「3ユーロ」はどう効くのか?

2026年7月1日から、内在価値150ユーロ以下のB2C輸入貨物には3ユーロの定額関税がかかります。2028年7月1日までの暫定措置という位置づけです。

 

課金の単位について、EU理事会のプレスリリースは「関税分類(tariff sub-heading)で識別される品目カテゴリごと」と説明しています。この読み方だと、同じ分類のTシャツを5枚送れば3ユーロ、Tシャツ1枚と腕時計1個を同梱すると6ユーロになります。ただし欧州委員会のガイダンスは “per item” という表現を使っており、実装の細部は仕向国の税関運用で確認が必要です。

 

3ユーロは、20ユーロの商品なら実効15%に相当します。多品目を1個ずつ混ぜて送るスタイルは不利になったので、同一分類に寄せたセット販売やバンドル化が有効です。

 

なお、IOSS(Import One-Stop Shop)の150ユーロ上限は維持されています。IOSSを使うと購入者への着払い請求がなくなり配達完了率が上がりますが、IOSSを使っても3ユーロの定額関税は免除されません。EU域外の事業者はEU域内の仲介者(intermediary)を指名する必要がある点も変わっていません。

 

日本郵便:2026年のラインナップは「EMS・国際エアパケット・小形包装物・船便・UGX」

日本郵便は万国郵便連合(UPU)加盟の枠組みで国際郵便を提供しています。この数年でサービス構成が大きく入れ替わっているので、まず現行のラインナップを確認してください。

現在提供されているサービス

サービス

重量上限

追跡

補償

目安日数

米国2kgの料金

EMS

30kg(国別に上限差あり)

あり

最高200万円

最速。国別に要確認

7,900円

国際エアパケット(旧・国際eパケットライト)

2kg

あり(国際特定記録)

なし

5〜21日

5,190円

小形包装物(航空)

2kg

なし

なし

国により異なる

個別料金表参照

国際小包(航空)

30kg

あり

あり

国により異なる

個別料金表参照

船便

30kg

種別による

種別による

2〜4か月

個別料金表参照

UGX(ゆうグローバルエクスプレス)

原則30kg(オーバーサイズ運送で対応できる場合は50kg)

あり

あり

国により異なる

法人契約の運賃表による

 

※料金は2026年6月1日版の国際郵便早見表にもとづく定価。米国宛には特別追加料金1,600円が含まれています。中国・台湾宛のEMS 2kgは3,400円、国際エアパケット2kgは2,620円です。 ※日本郵便のお届け日数表では、米国など一部の国・地域について標準日数が現在公表されていません。実際の所要日数は料金・日数を調べるで個別に確認してください。米国宛は指定郵便局での差出とDDP手続きが加わるため、社内のリードタイムも見込んでおく必要があります。 出典:日本郵便「国際郵便早見表(2026.6.1)」EMS国際エアパケット

使えなくなったサービス(国際eパケット・SAL便など)

越境ECの解説記事で今も紹介されていることがありますが、以下は2026年8月時点で使えません。

 

  • 国際eパケット:2023年10月1日の料金改定で、航空扱い書留小形包装物の特別料金区分そのものが廃止されました。
  • 国際eパケットライト:廃止ではなく2026年6月1日に「国際エアパケット」へ名称変更され、取扱地域が全世界に拡大しました(航空便運休等による停止国を除く)。サービス内容は同じです。
  • エコノミー航空便(SAL便):全面停止中です。公式ページに「ただいま、こちらの発送方法のお取り扱いを停止しています」と表示されており、2026年8月時点で再開の告知はありません。
  • 書留扱いの小形包装物:2025年12月31日で終了しました。追跡が必要な2kg以下の物品は国際エアパケットに移行する必要があります。

米国宛の国際郵便はどうなっている?

2026年4月14日に引受が再開されましたが、指定郵便局のみ・関税事前支払い(DDP)が条件です。

 

日本郵便は2025年8月27日、米国のデミニミス停止を受けて米国宛の小形包装物・国際小包・EMS(物品)の引受を停止しました。その後、2026年4月14日に指定郵便局で再開しています。

 

内容品価格

差出できる局

関税の事前支払い

100米ドル以下(書類・はがき・印刷物・個人間の贈物)

全ての郵便局

不要

100米ドル以下(上記以外=商用品)

指定郵便局のみ

必要

100米ドル超〜2,500米ドル以下

指定郵便局のみ

必要

2,500米ドル超

指定郵便局のみ

不要(現地で正式通関)

 

事前支払いに使えるのは、日本郵便が推奨する認定事業者のアプリケーションのみで、2026年8月時点ではZonos社が唯一の推奨事業者です(別途利用料が発生)。ラベルには13桁のDeclaration IDと「DDP」の表示が必要で、ラベル自体をZonos経由で作る必要があります。法人向けにはCSV一括登録やAPI連携に対応した「Zonosダッシュボード」も提供されています。

 

なお、この上限額は再開当初800ドルでしたが、2026年7月24日に2,500ドルへ引き上げられました。古い解説記事では800ドルのままになっていることがあるので注意してください。

 

出典:日本郵便「米国宛て郵便物の引受再開のお知らせ(続報)」

UGX(ゆうグローバルエクスプレス)は越境EC向けの新ルートになった

UGXは法人向けの国際輸送サービスで、関税の元払い(DDP)と着払いの両方に対応しています。燃油割増金がなく、複数個口の混載もできます。重量は原則30kg以内で、オーバーサイズ運送で対応できる場合に限り50kg以内まで引き受けられます。

 

2026年3月2日には、米国のデミニミス撤廃を受けた国際郵便の代替として「UGX越境EC配送サービス」が始まりました。配達先を個人宛に限定するかわりに、UGX公表運賃から割り引いた特約運賃が適用され、EMSより割安になる設計です。米国・カナダから開始し、欧州・アジアへ順次拡大予定とされています。

 

出典:日本郵便「UGX サービス案内(PDF)」プレスリリース(2026年3月2日)

 

ヤマト運輸:国際宅急便は継続、25kg超はUPS併売でカバー

「国際宅急便がUPSに移管された」という情報を見かけることがありますが、2026年8月時点でそのような事業移管は行われていません。ヤマト運輸は自社の国際宅急便と、UPSネットワークを使う「UPSワールドワイド・エクスプレス・セイバー(WWX)」を併売しています。

 

項目

国際宅急便

UPSワールドワイド・エクスプレス・セイバー(WWX)

対応国・地域

200以上

200以上

重量上限

25kg(160サイズ)

70kg(一部の国は32kg)

サイズ上限

3辺合計160cm

最長辺270cm/最長辺+胴回り330cm

主な用途

小〜中口の一般貨物

大型・重量物、多量発送

 

サイズ区分は書類パック(B4以下・1kg)/60サイズ2kg/80サイズ5kg/100サイズ10kg/120サイズ15kg/140サイズ20kg/160サイズ25kgです。25kgが実務上の分岐点で、それを超えるとUPS WWXに振り分ける設計になっています。

 

発送者か受取人のいずれかが個人の場合、取り扱いができない国がいくつかあります。BtoCで使う場合は宛先国を事前に確認してください。

 

2025年12月21日から手数料が改定されている点は見落とされがちです。関税等諸費用の後日精算手数料が2,574円から3,190円(税込)に上がり、禁制品手数料36,828円(税込)が新設されました。輸送過程で禁制品が判明した場合に依頼主へ請求されるもので、適用基準は出荷日ではなく輸出許可日です。

 

出典:ヤマト運輸「国際宅急便【輸出】」手数料改定のお知らせ(2025年12月10日)

 

佐川急便:飛脚国際宅配便は50kg・220か国超

まず名称ですが、正しくは「飛脚国際宅配便」です。「宅急便」はヤマト運輸の登録商標のため、佐川急便のサービス名としては誤りになります。

 

項目

内容

対応国・地域

220以上

重量上限

1梱包50kg

サイズ上限

3辺合計260cm以内/最長辺150cm以内

料金体系

8ゾーン(A〜H)×重量。現行料金表は2026年2月17日から有効

燃料サーチャージ

18%(2024年10月1日〜)

 

定価ベースの参考料金は、米国(ZONE G)0.5kgで12,980円・5.0kgで22,302円、中国(ZONE C)0.5kgで6,254円・5.0kgで12,036円です(燃料サーチャージ18%込み)。欧州主要国やブラジルなどが含まれるZONE Hは一段高く、0.5kgで12,980円・5.0kgで46,020円になります。法人契約では割引が前提なので、あくまで比較用の目安として見てください。

 

燃料サーチャージはかつての10%から18%へ上がっており、この8ポイントの差が越境EC事業者の原価に直接効いています。2025年10月から2026年2月にかけては繁忙期追加金(地域別20〜230円/kg)も設定されていました。

 

個人宛の受取は可能ですが、ロシア・ブラジルの個人宛は取扱不可です。差出については、個人での利用は佐川急便のお客様コード(顧客コード)を取得済みの方に限られます。

 

なお、サービスページ本文には「料金表 2024年4月1日より有効」「燃料サーチャージ10%」という古い表記が残っています。実際の運用はリンク先の料金表PDF(2026年2月17日〜有効、18%)が正なので、原価計算はPDF側の数字で行ってください。

 

2kg以下の小口については、佐川急便が差出人となって日本郵便EMSへ差し出す「飛脚グローバルポスト便」もあります。120以上の国・地域に対応し、上限は30kg・最長辺150cmです(法人のみ差出可)。

 

出典:佐川急便「飛脚国際宅配便」料金表PDF(2026年2月17日〜)

 

DHL:時間指定と大型対応に強い。2026年版の料金表は1月1日発効

DHL Expressの日本発サービスは、2026年1月1日発効の「サービスガイド・料金表 2026 日本」が一次情報です。ドメインが dhl.co.jp/exp-ja/ から dhl.com/discover/ja-jp/ および mydhl.express.dhl へ移行しており、旧URLはトップページへ転送されるだけで、個別ページの内容には到達できません古い記事のリンクはすべて張り替えが必要です。

 

サービス

重量上限

サイズ上限

配達時間帯

返金保証

DHL Express Worldwide

1個70kg/1AWB 3,000kg

120×80×80cm

翌営業日以降の営業日中

なし

DHL Express 12:00

1個70kg/1AWB 300kg

120×80×80cm

正午12時まで

あり

DHL Express 10:30

1個25kg/1AWB 250kg

100×80×80cm

10:30まで

あり

DHL Express 9:00

1個25kg/1AWB 250kg

100×80×80cm

9:00まで

あり

DHL Express Envelope

300g

専用封筒

 

このほか、アカウント不要でサービスポイントに持ち込む「DHL Express Easy」(専用梱包材が無料)と、集荷時点で利用できる最速便に載せる緊急輸送「Same Day Jetline」があります。いずれも2026年版の料金表本体には掲載がなく、条件は個別ページと問い合わせで確認する必要があります。

 

時間指定便の追加料金は、Express Worldwide比で12:00が+800円、10:30が+1,700円、9:00が+5,500円(いずれも税別)です。ここで注意したいのが返金保証(Money Back Guarantee)の適用範囲で、保証が付くのは時間指定の3サービスのみです。標準のExpress Worldwideには設定がありません。納期を約束して販売する商品なら、この差額を保証料と考えて時間指定便を選ぶ判断もあります。

 

サーチャージまわりで2026年に変わった点は2つです。

 

  • 燃油サーチャージの更新頻度が2026年4月13日から週次に変更されました(告知は2026年3月31日)。従来の料金表は「前月第3週から当月第3週の平均を翌月の料率に使う」という月次前提の記載になっているため、実際の料率は最新の告知で確認してください。
  • 繁忙期追加金(Peak Season Surcharge)は2026年2月17日から適用停止中です。全発送地・全仕向地・全プロダクトが対象です。

 

越境EC向けには「DHL Express Commerce」という出荷書類作成ツールがあり、Shopify、WooCommerce、Magento、Amazon、eBayなどと連携できます。

 

出典:DHL「サービスガイド・料金表 2026 日本」DHL Express 最新のお知らせ

 

FedEx:越境EC向けの「International Connect Plus」が加わった

FedExは従来の6サービス(IF/IP/IPF/IPD/IE/IEF)をすべて維持しており、そこにB2C越境EC専用の International Connect Plus(ICP) が加わっています。2019年時点から最も大きく変わったのがここです。

 

サービス

所要日数

重量/サイズ上限

特徴

International Connect Plus(ICP)

2〜3営業日

10kg未満に最適(上限は仕向国により異なる)

B2C EC専用。住宅配達追加料金なし、荷物種別を問わず単一料金

International First(IF)

1〜3営業日・午前8時まで(米加中南米向け)

68kg/幅274cm・長さ+周囲330cm

最速。特定郵便番号エリアのみ

International Priority(IP)

通常1〜2営業日

68kg/幅274cm・長さ+周囲330cm

220以上の国・地域。返金保証あり

International Priority Freight(IPF)

1〜3営業日

IP超の大型貨物

大型・重量貨物向け

International Priority DirectDistribution(IPD)

要問い合わせ

複数小口を1ユニットで取扱

複数拠点への集配

International Economy(IE)

2〜5営業日

68kg/幅274cm・長さ+周囲330cm

経済的な選択肢

International Economy Freight(IEF)

3〜7営業日(アジア域内3〜5、米国5〜6、欧州5〜7)

IE超の大型貨物

大型かつコスト重視

越境ECで単価が低めの商品を扱うなら、まずICPを検討する価値があります。住宅配達追加料金がかからず、料金体系が単一である点は、B2C発送のコスト予測を立てやすくします。

 

なお、買収したTNTは日本法人も統合済みで、現在は「TNTを利用したフェデックスのスペシャルサービス」として、専用車両・オンボードクーリエ・エアチャーターなどの特殊輸送メニューに再編されています。

 

URL構造も /jp/services/ から /ja-jp/shipping/services/ に移行しました(旧URLはリダイレクトで生存)。

 

出典:FedEx International Connect PlusFedEx International Priority

 

UPS:主要4サービスは70kg統一、越境EC向けにWorldwide Economyが登場

UPSの日本発サービスは、2026年6月7日発効の「2026 UPS Rate and Service Guide Japan」が一次情報です。

 

サービス

所要日数

配達時間帯

最大重量/寸法

Worldwide Express Plus

1〜3営業日

米主要都市8:00〜8:30/カナダ8:30/アジア主要都市・欧州9:00

1個70kg/最長辺274cm・長さ+胴回り400cm

Worldwide Express

1〜3営業日

10:30/12:00/14:00/15:00(地域別)

同上

Worldwide Express Saver

1〜3営業日

終業時間まで(保証付)

同上

Worldwide Expedited

2〜5営業日

終業時間まで

同上

Worldwide Express Freight

1〜3営業日

終業時間まで(保証付)

70kg超のパレット貨物

Worldwide Express Freight Midday

1〜3営業日

12:00または14:00保証

70kg超のパレット貨物

Worldwide Economy

DDPで5〜8日/DDUで5〜12日

30kg/最長辺122cm・長さ+胴回り330cm

 

よくある誤解ですが、Express Plus/Express/Express Saver/Expedited の4サービスはいずれも1個70kgが上限で、重量による住み分けはありません。4つの違いは速度と配達時間帯です。70kg超はExpress Freight(パレット貨物)が受け皿になります。

Worldwide Economyは日本から使えるのか?

使えますが、日本発の公表料金表は「米国本土48州向け・DDP・30kgまで」に限定されています。

 

UPS日本のサービス紹介ページは「200以上の国・地域」「DDP/DDU両方」と記載していますが、日本向けの料金・サービスガイド(2025年8月25日発効)は米国本土48州のみ・DDPのみ・30kgまでと明記しています。これはWorldwide Economyが契約ベースのサービスで、利用できる範囲が個別契約の内容によるためです。実際に何が使えるかはUPSへの直接確認が必要になります。

 

公表定価は0.1kgで2,541円、1kgで13,394円、5kgで32,736円、30kgで85,719円ですが、割引前提のサービスなので額面をそのまま原価計算に使うべきではありません。

 

出典:UPS 2026 Rate and Service Guide JapanUPS Worldwide Economy 日本向け料金・サービスガイド(2025年8月25日発効)UPS Worldwide Economy

 

6社の比較表:どこまで送れて、いくらかかるか

 

日本郵便

ヤマト運輸

佐川急便

DHL

FedEx

UPS

主力サービス

EMS/国際エアパケット/UGX

国際宅急便/UPS WWX

飛脚国際宅配便

Express Worldwide

International Priority/ICP

Worldwide Express/Economy

対応国・地域

120以上(EMS)

200以上

220以上

220以上

220以上

200以上

重量上限

30kg(EMS・UGX原則)

25kg(WWXは70kg)

50kg

70kg/個

68kg

70kg/個

最速の目安

EMSが最速。国別に要確認

国・地域による

国・地域による

翌営業日〜

1営業日〜

1営業日〜

時間帯指定

なし

なし

なし

9:00/10:30/12:00

あり(IF)

8:00/10:30/12:00等

DDP(関税元払い)

UGXは対応。EMS等は米国のみZonos経由

対応

対応

対応

対応

対応

2kg以下の小口

国際エアパケット

60サイズ

飛脚グローバルポスト便

Express Easy

ICP

Worldwide Economy

個人の差出

顧客コード取得が前提

可(Express Easy)

 

越境ECの配送手段を選ぶ3ステップ

ステップ1:送り先の関税ルールを確認する

配送会社を比べる前に、送り先の国で少額免税が使えるかどうかを確認します。米国とEUは使えません。英国・韓国・オーストラリアは2026年8月時点でまだ免税枠が機能しています。

 

米国向けでDDPが必要になる場合、日本郵便ならZonosの登録、クーリエなら関税元払い契約が前提になるので、ここで選択肢が絞られます。

ステップ2:重量とサイズで候補を絞る

重量帯

主な候補

〜2kg

国際エアパケット/FedEx ICP/UPS Worldwide Economy/DHL Express Easy

2〜25kg

EMS/国際宅急便/UGX/FedEx IP・IE/UPS Worldwide Express Saver

25〜50kg

飛脚国際宅配便/DHL Express Worldwide/FedEx IP/UPS Worldwide Express Saver

50kg超

UPS Worldwide Express Freight/FedEx IPF・IEF/DHL Express Worldwide/フォワーダー

ステップ3:商品特性で制約を確認する

  • リチウムイオン電池を含む商品:IATA危険物規則2026年版(第67版、2026年1月1日発効)で、機器と同梱するリチウムイオン電池(UN3481/PI 966 Section I)と100Wh超の電池を搭載した車両(UN3556)について、充電率30%以下が推奨から義務に変わりました出荷前に放電する工程とUN38.3試験報告書の整備が前提になります。
  • 化粧品・食品・医薬部外品:米国向けは2026年10月22日以降、郵便インフォーマル・エントリーが使えなくなります。通関業者経由のクーリエ・正式申告ルートへの移行が必要です。
  • 20万円を超える商品:日本側で税関への輸出申告が必要になります。この基準は2026年8月時点で変更ありません。なお消費税の輸出免税を受けるには、郵便の場合でも「日本郵便から交付を受けた引受けを証する書類」と「発送伝票等の控え」を7年間保存する必要があります(国税庁 No.6551)。

 

よくある質問

越境ECで一番安い配送方法は何ですか?

2kg以下なら国際エアパケット、それ以上ならクーリエ各社のEC向けサービスが候補になります。国際エアパケットは米国宛2kgで5,190円、中国宛2kgで2,620円(2026年6月1日版の定価)で、追跡は付きますが補償はありません。ただし米国宛は関税の事前支払いが必要になるため、Zonosの利用料を含めた総額で比較してください。船便は最も安いものの2〜4か月かかるため、ECの受注品には現実的ではありません。

越境ECで一番早い配送方法は何ですか?

時間帯まで保証されるのはクーリエ各社の上位サービスです。FedEx International First(米加中南米向けで1〜3営業日・午前8時まで)、UPS Worldwide Express Plus(米主要都市8:00〜8:30)、DHL Express 9:00がこれにあたります。日本郵便のなかではEMSが最速ですが、公式のお届け日数表では米国など一部の国の標準日数が現在公表されていないため、料金・日数を調べるで都度確認してください。

米国に商品を送れなくなったと聞きましたが、今は送れますか?

送れます。ただし条件付きです。日本郵便は2025年8月27日に一部の米国宛郵便物の引受を停止しましたが、2026年4月14日に指定郵便局で再開しました。内容品価格100米ドルを超え2,500米ドル以下の場合、Zonos経由での関税事前支払い(DDP)が必要です。DHL・FedEx・UPSといったクーリエは停止しておらず、通常どおり利用できます。

DDPとDDUはどちらを選ぶべきですか?

BtoCの越境ECでは基本的にDDP(関税元払い)です。DDU(受取人払い)だと、購入者が配達時に関税と立替手数料を請求されるため、受取拒否や返品につながりやすくなります。米国宛の日本郵便については、商用品であればDDPが実質的に必須です。クーリエでは法令上の義務ではありませんが、実務上はDDPが標準になっています。

SAL便はもう使えないのですか?

2026年8月時点で全面停止中です。日本郵便の公式ページにも「ただいま、こちらの発送方法のお取り扱いを停止しています」と表示されており、再開時期の告知はありません。「廃止」ではなく「停止」という扱いですが、実務上は選択肢から外して設計してください。安さを優先するなら船便、追跡が必要なら国際エアパケットが代替になります。

個人でも越境ECの配送サービスを使えますか?

日本郵便・ヤマト運輸・DHL・FedEx・UPSは個人でも差出できます。佐川急便の飛脚国際宅配便も個人が利用できますが、佐川急便のお客様コード(顧客コード)を取得している必要があります。また、発送者か受取人のいずれかが個人の場合に取り扱えない国があるサービスもあるため、宛先国ごとの確認が必要です。

EUに送るとき、IOSSを使えば関税はかかりませんか?

かかります。IOSSはVAT(付加価値税)の申告・納付を簡素化する仕組みで、関税免除とは別の制度です。2026年7月1日以降、150ユーロ以下の貨物にも3ユーロの定額関税がかかり、欧州委員会のガイダンスも「IOSSか、特別取決めか、通常のVAT手続きかを問わず適用される」と明記しています。IOSSを使っても3ユーロは免除されません。

 

結局どのサービスを選ぶべきか

かつては「速いか安いか」の二択で選べましたが、2026年はそこに「送り先の制度に対応できるか」という軸が加わりました。同じ商品でも、米国向けとオーストラリア向けでは最適な手段が変わります。

 

判断の起点になるのは次の3つです。

 

  1. 主力の販売先はどこか:米国・EU中心なら通関データの整備が必須。英国・韓国・豪州中心なら従来型の小口発送がまだ有効。
  2. 1件あたりの単価と重量:単価が低いほど固定的な通関コストの比率が上がるため、現地在庫化との損益分岐を計算する。
  3. 商品カテゴリの規制:電池・化粧品・食品は、配送手段の選択以前に書類の整備が前提になる。

 

各社のサービス内容も料金体系も、2019年から2026年の間に一度ならず変わっています。この記事の情報も定期的に一次情報で確認しながら使ってください。

 

オープンロジで実現できること

オープンロジは、EC・ネットショップの入荷・検品・在庫管理・発送までを一括で代行する物流アウトソーシングサービスです。初期費用・固定費は完全無料、使った分だけの従量課金で、13,000アカウント以上にご利用いただいています。

 

海外発送は120カ国に対応し、年間10万以上の出荷実績があります。Shopify、ネクストエンジン、STORES、BASE、ecforce、makeshop、楽天市場、Yahoo!ショッピング、TikTok Shop、Qoo10などの主要カート・モールとAPI連携しており、受注から在庫管理、海外への出荷までを自動化できます。

 

2026年のように制度が動く局面では、通関書類の整備や配送手段の切り替えを自社だけで追い続けるのは負担が大きくなります。越境ECの物流にお困りの方は、ぜひオープンロジの導入をご検討ください。

 

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参考・出典

配送各社(一次情報)

 

 

制度・関税(公的機関)

 

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オープンロジマガジン 編集部

物流プラットフォーム「オープンロジ」のマーケティングメンバーにて編成。物流のことはもちろん、ネットショップやマーケティングのことなど、EC事業者に役に立つ情報を幅広く発信していきます。

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