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越境ECに進出したばかりの事業者はまだ認知度が十分ではない場合も多く、どのように集客するかは重大な問題です。SNSやモール出店などさまざまな方法が考えられますが、自社ではどの方法を採用すべきなのかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
越境ECで効果的な集客を行うためには、自社の状況も含めて最適な方法を検討する必要があります。そこで今回は越境ECのポイントや事例を交えながら、越境ECで集客する方法について解説します。
越境ECの集客方法|自社にマッチする手段を見つけよう
越境ECで効果的に集客を行うためには、自社にマッチする手段を見つけることが大切です。SNSや広告、モール出店などさまざまな方法が考えられるので、まずはどのような集客方法があるのか見ていきましょう。
SNSを活用
日本国内においてもSNSを活用した集客施策は一般的になりましたが、海外においてもSNSは有効な集客方法のひとつです。自社の企業アカウントを作成してTwitterやInstagram、FacebookなどのSNSで積極的に情報を発信し、認知度の向上や購買意欲の促進に努めましょう。
国によっても浸透しているSNSの種類は異なるため、現地のシェアが高いSNSを活用することが大切です。ターゲットを明確にした上で、性別や年齢なども考慮しながら活用するプラットフォームを選ぶと良いでしょう。
場合によっては動画広告などを織り交ぜるのも有効です。動画は短い時間の中に画像や文字を併用して多くの情報を詰め込めるため、商品やサービスの使い方や使用感を伝えるために向いています。
最近では長いテキストを読むよりも短い時間で動画を見て効率よく情報を仕入れたいという人も少なくないため、端的に趣旨を伝えられる動画を製作することが大切です。
ただし、中国の越境ECを検討しているのであれば、国の規制で世界的に著名なSNSの多くは利用できないため注意が必要です。中国への進出には、LINEに似た機能を持つ「WeChat」やTwitterのような機能を持つ「Weibo」などの活用を検討すると良いでしょう。
現地でニーズのある広告を利用
越境ECで広告を展開するのであれば、現地でニーズのある広告を利用することが重要です。現地でECサイトを開設してできるだけ短期間で集客するためには、よりスムーズに現地の人々の関心を集める必要があるため、扱っている商品やサービスに関連する媒体に広告を出稿すると良いでしょう。
例えば日本のアパレルブランドが認知度向上のために国内でも有名なファッション誌に広告を出稿するように、製品に関連する媒体に露出を増やすことは認知度やブランド力の向上を図る上で非常に効果的であるといえます。
ただし、広告を出稿する場合は広告費用を事前に調査しておくことも大切です。SNSなどでは比較的費用をかけずに自社の商品やサービスを宣伝できますが、広告の出稿はある程度まとまった費用がかかるケースが多いため、あらかじめ予測しておかなければ想定外の出費になってしまう可能性もあるでしょう。
広告を出稿する際は費用対効果を十分に分析した上で、効果が期待できると判断できている状態で出稿を決めることが望ましいといえます。
広告に用いる言語は一般的には現地の言葉を利用するケースが多いといえますが、商材の種類によってはあえて日本語を活用するケースもあります。どのような広告が適しているのかを検討して、自社に合った訴求力の高い広告内容を心がけましょう。
対象国で認知度の高いモールに出店
開設したばかりの現地のECサイトは認知度が低く、訪問者をほとんど集められない状況にあることが多いでしょう。国内のECサイトにおいても同様の傾向があり、小規模事業者やスタートアップ企業などの認知度が十分に高まっていない事業者が運営するECサイトは、集客に苦戦してなかなか売上が立たないというケースがよく見られます。
そのため、対象国で認知度が高いモールに出店するのは一般的かつ有効な方法であるといえるでしょう。例えばAmazonやeBayはアメリカで有名なECモールであり、アメリカの越境ECに進出するのであれば真っ先に出店が検討されるECモールです。
ECモールのメリットは認知度の高さによる抜群の集客力にあり、自社の認知度が低い状態でも商品を見つけてもらえる可能性が高まります。
例えば私たちが「インターネットで洋服を購入したい」と考えたとき、あらかじめ欲しいブランドが決まっていれば該当の企業のオンラインショップなどを訪問しますが、決まっていない場合はECモールを訪れるケースが多いのではないでしょうか。海外でもその流れは同様であり、ECモールで検索した商品が気に入ればそのまま購入につながるケースは非常に多いといえます。
海外のECモールに出店するのであれば、まずは現地でシェアの高いECモールがどこであるのかを調査した上で、出店方法を詳細に調べる必要があります。言語の問題などもあるため、できれば現地の事情に詳しい人材に協力を依頼できるとスムーズに進められるでしょう。
現地のアンテナショップを活用
特にアジア圏に多い傾向にありますが、日本の文化に興味・関心があり、日本の商品を手に入れたいというユーザ―は少なくありません。そのようなユーザ―を対象に、ニーズの高い日本の商品を提供する販売手法は有効です。
具体的な方法としては、現地のアンテナショップに商品を卸すという方法が考えられるでしょう。例えば「SAMURAI BUYER」というサイトでは、世界でニーズの高い日本の名産品を代理購入して、海外で購入したいユーザ―向けに提供しています。このサイトでは中国最大規模のECモールである「タオバオ」とタイアップして集客力を高めています。
現地に設立されている実店舗には、当然ながら現地の人々が訪れます。そこで上手く自社商品の知名度を高められれば、ブランド力が高まり、ECサイトの売上にも反映される可能性があるといえるでしょう。
実店舗やECサイトなど、複数の販売方法を用意することによって相互に利益を得ることを目指すオムニチャネル化を進める企業は増えていますが、現地のアンテナショップの活用も一種のオムニチャネル化といえるでしょう。
また、アンテナショップとは趣旨が多少異なりますが、現地の展示会などに出展する方法も知名度の向上施策としては有効です。実際に展示会へ足を運んでくれた現地の人々に商品やサービスの魅力を伝えることで、即効性のある集客が期待できます。
越境EC成功の秘訣|販売国の消費者理解が重要
越境ECを成功させるためには、販売国のユーザ―の理解が重要になります。そこで、越境ECを成功させる5つの秘訣をお伝えします。
決済手段を工夫
国内のECサイトでも複数の決済手段に対応することはユーザ―の取りこぼしを防ぐために大切ですが、越境ECにおいては現地のスタンダードに配慮した決済手段を選ぶことが大切です。例えば日本国内では代金引換は馴染みがある決済手段ですが、海外においては代金引換サービスを採用している国はほとんどないのが現状です。
このように、現地に根差した独自の決済手段は各国で異なるため、「進出国でどのような決済手段を用いる必要があるのか」は事前に十分に検討する必要があるでしょう。
クレジットカードはたいていの国で活用されているため、ECサイトを立ち上げるにあたってクレジットカード決済への対応は必要不可欠ですが、「海外のECサイトでクレジットカード情報を入力したくない」というユーザ―も少なくありません。
そのようなユーザ―に対応するためには、Paypalなどの「クレジットカード情報をECサイトに渡さなくてもクレジットカード決済が可能になる決済サービス」などの利用も検討する必要があります。
Paypalでは200ヶ国、100通貨以上に対応しており、現地に根差した独自の決済サービスも幅広く利用できるため、越境ECに進出している企業では広く使われている決済手段のひとつです。
現地の言葉に対応
私たちがECサイトでどの商品を購入するか判断する際に注目するのは、商品画像の他にサイズや商品説明などがあります。そのため、越境ECに進出する際は現地の言葉に対応した商品情報を掲載するのが望ましいといえるでしょう。
サイズは掲載されている数字を読み取ることである程度推測できますが、商品説明は現地の言葉を理解していないと詳細なニュアンスを読み取るのは難しいといえます。最近では自動翻訳ソフトなども進歩し、手軽に海外の言語を翻訳することもできるようになりましたが、国によって精度が異なるのも事実です。
特に日本語は世界の中でも難しい言語であると言われており、海外のユーザ―が自動翻訳を利用して日本語のページを自国の言語に自動翻訳しても、正確な意味合いを伝えるのは困難であると言わざるを得ません。商品の正確な情報を伝えたいのであれば、極力現地の言葉で商品情報を作成しましょう。
現地の言葉に対応する際は、現地で好まれない表現に配慮することも意識する必要があります。現地の言葉に詳しくない状態で商品情報を作成すると、思わぬクレームの原因になったりトラブルに巻き込まれてしまったりする可能性もあるため、現地の事情に詳しい人材にチェックを依頼することをおすすめします。
配送手段の選定
どのような配送手段を選定するかも越境ECの成功には重要なポイントです。一般的な越境ECでは、現地のモールに出店したり、越境EC対応のECサイトを開設したりして、注文があったユーザ―に日本の倉庫から海外配送を行います。そのため、海外への発送はある程度の時間がかかることを覚えておきましょう。
日本国内の海外配送手段として有名なものとしては、日本郵便が提供する「EMS」「国際eパケット」「国際eパケットライト」、ヤマト運輸が提供する「国際宅急便」、佐川急便の「国際飛脚宅配便」などが挙げられます。
日本郵便では他に航空便や船便の取り扱いもあり、船便は到着までに時間がかかるというデメリットがありますが、料金を安く済ませられるというメリットも持ち合わせています。
また、海外の配送サービスであるドイツの「DHL」や、アメリカの「FedEx」「UPS」などを活用するプランも考えられます。
どれも料金や重量などの条件が異なるため、それぞれの条件を比較しながら自社に合ったサービスを選定することが大切です。
現地に沿った集客方法を採用
国によって最適な集客方法は異なるため、現地に沿った方法を採用することが大切です。SNSを利用した集客は比較的どの国でも有効ですが、「越境ECの集客方法」の項でもご紹介したように各国によって広く浸透しているSNSは異なります。
例えば日本で最も人気のあるSNSはLINEで、約8,300万人ものユーザー数を抱えていることから、LINE広告などを利用したマーケティングは非常に効果が高いといえるでしょう。Twitterも4,500万人のユーザーを抱えており、集客施策を行うSNSとしては有効です。
ところが、世界に目を向けるとユーザー数が最も多いのは「Facebook」であり、約25億人のユーザーを抱える巨大なマーケットとなっています。続いてYouTubeの約20億人に続くため、越境ECにおいては動画広告も非常に有効性が高いといえます。
ただし、世界で約8億人の登録があるTiktokは2021年2月時点でアメリカにおいて使用を禁止されているなど、世界情勢によっては現地で利用できないSNSもいくつかあります。世界の動きに注目しながら、どの集客方法を用いるのが最善策なのかを慎重に検討すると良いでしょう。
自社サイトの最適化
越境ECの場合でも、自社サイトを最適化してスムーズに買い物ができる環境を整えることは重要です。前述のように決済手段は現地に即したものになっているかどうかを確認し、サイト内の導線はユーザーが閲覧しやすい状態に整えられているかも十分に配慮した設計を心がけましょう。現地の言語に対応しているかどうかもストレスなくショッピングを楽しむためには大切です。
また、中国では国の規制などに関連して独自のEC市場が形成されており、中国国内のユーザーに商品を購入してもらうためには中国専用のECサイトを用意しなければならないという問題もあります。
中国の規制が厳しい理由は「グレートファイアウォール」という検閲システムにあり、中国国内から国外の一部のサイトにアクセスできないようにする措置が取られています。例えばGoogleは全世界の90%程度が使用している検索エンジンですが、中国からはアクセスできません。
このグレートファイアウォールによってECサイトの表示速度も遅くなりやすいため、中国向けのECサイトを開設する際は、ストレスなくサイト内を閲覧できるような設計上の工夫も重要になるでしょう。
【コラム】越境ECは物流がカギ?
越境ECをスムーズに成功に導くためには、物流を整えることが重要になります。そこで、物流が越境ECのカギとなる理由について解説します。
越境ECは配送手段によりリードタイムが大きく異なる
ECサイトで購入した商品がどのくらいの期間で届くかどうかは、ユーザーにとって重要な問題です。少しでも早く届いてほしいと考えるのはユーザーとして当たり前の心理であり、販売側もリードタイムを短くすることで販売サイクルを早めて素早く売上を立てられるという効果もあります。
越境ECは選定した配送手段によってリードタイムが大きく異なるため、どの配送手段を選ぶかは非常に重要です。「越境EC成功の秘訣」でもお伝えしたように、海外へ商品を配送するための方法は数多くあります。中でも最も早く商品を届けられるのは日本郵便の「EMS」であり、アジア圏など近隣諸国であれば3~4日でユーザーの手元に商品が到着するなど使い勝手の良いサービスです。
しかし、一般的には配送にかかる時間が短ければ短いほど配送料金も高くなる傾向にあります。越境EC物流においては配送料が全体のコストに占める割合が非常に大きいことから、少しでも配送料金が安価な事業者を利用したいと考える方は多いでしょう。
「ユーザーの利便性を損なわず、自社にとっても負担が大きくなりすぎないのはどの配送方法か」を検討することが、サービス面でもコスト面でもバランスの良い配送業者を選定するコツとなります。
オープンロジでは海外配送も自動化可能
オープンロジでは物流の自動化を実現するためのフルフィルメントサービスを提供しており、国内配送だけでなく海外配送の自動化も可能です。海外配送にはEMSや国際eパケットなどの配送手段に対応しているので、越境ECによる海外進出をお考えの企業でもスムーズに導入が可能です。
海外配送は国内配送とは異なり、通関委任状を作成しなければならないなどのハードルもありますが、オプションを選択頂くことでオープンロジが作成を代行するため、物流に関わる面倒な業務から手を放し、メイン業務に集中できます。
海外配送の手数料も300円と500円(税別)の2種類で分かりやすく、「EMSや国際eパケットの配送料金+配送手数料」で簡単に算出できるため、コスト管理もしやすいのが特徴です。また、小口の荷物を配送する際に利便性の高い「クーリエ」も使えるので、用途に応じて配送方法を選択できるのも魅力です。
海外配送のための発送指示はオープンロジが用意したシステムで行うため、事前にシステム開発を行うなどの手間も必要ありません。アカウントを発行するだけですぐに利用準備が整うので、「なるべく早く越境ECを始めたい」という方にもおすすめです。
越境EC成功事例
ここからは、越境ECの成功事例として日本への越境ECを成功させた「Koala Sleep Japan」と、中国への越境ECを成功させた「コーセー」の2つの事例をご紹介します。
Koala Sleep Japan
Koala Sleep Japanはオーストラリア発祥のベッドマットレスを取り扱う寝具メーカーで、創業2年で43億円もの売り上げを記録した実績を持っています。越境ECで日本に進出したのは2017年のことで、「睡眠改革」というコンセプトをもとに日本での展開を開始しました。現在では日本国内でも月間700件以上もの売上を達成しており、越境ECの成功例だといえるでしょう。
Koala Sleep Japanの主力商品である「コアラ・マットレス」は独自の2層構造を特徴としており、衝撃をスムーズに吸収して睡眠の質を高められるのが特徴です。中間業者が介在しないため、高品質でありながらリーズナブルな価格が人気を高める理由のひとつといえます。
また、120日間の無料トライアルを実施しており購入前に使用感を十分に確かめられるのも、購入者の安心感につながっている要因のひとつです。
日本への越境EC参入を決めた理由は「家具販売の市場規模が世界3位を誇ること」と「日本人は睡眠が短く質が悪いこと」であり、市場規模の大きさに魅力を感じつつ、睡眠に悩む日本人をマットレスでサポートしたいと考えたことが決め手だと語られています。
同社は越境ECの成功のために日本の物流パートナーを探すことが重要であると考えており、越境ECへの進出を決めた際にはオープンロジを物流のパートナーに選んでいます。元々オーストラリアでの事業でECカートとして利用していたShopifyと連携が可能なことや、全国各地へのスムーズな配送を実現できる物流網からオープンロジを選定しています。
コーセー
日本国内で化粧品を販売している化粧品メーカーのコーセーは、中国向けの越境ECで成功を収めている企業のひとつです。コーセーは日本の化粧品に関心が高い海外のユーザー向けに、中国向け越境ECサイトの「ワンドウ」にて、子会社のコーセープロビジョン株式会社が展開する「米肌」というブランドを販売し始めました。
「ワンドウ」は中国国内のユーザーを対象とした日本の商品特化型アプリで、日本企業なら初期費用・月額費用ともに無料で出店できることから出店が増え、急速に規模が拡大しているプラットフォームです。
2015年8月にサービスインしてから2017年6月時点での商品数は2万7,500点を超えています。中国国内で認知度が高い商品はもちろん、まだそれほど認知度が高くない商品も多数出品されており、品ぞろえの多様さが中国ユーザーに人気を博しています。
ワンドウでは単に商品を販売できるだけではなく、出店企業の詳細やブランドにまつわるエピソード、商品の詳しい情報や使い方、どのようなシチュエーションで利用するのかなどを記事や動画コンテンツなどで発信できるため、ユーザーへの訴求力が高いという魅力があります。
また、アプリ内限定の「プリンセストーク」というSNS機能が搭載されており、ユーザー間でおすすめの商品を拡散できるため、評価が高い商品は共有されて認知度が高まるのも特徴的です。
「米肌~MAIHADA~」は「ライスパワーNo.11」という成分を配合しており、乾燥やハリ不足などが気になる30~40代をターゲットとして展開されている化粧水です。現在、ワンドウでは「肌潤化粧水」「肌潤改善エッセンス<医薬部外品>」などをはじめとした16種類の商品が中国向けに展開されています。
越境ECで使える集客ツール
ここでは、越境ECで使える2つの集客ツールを紹介します。
TERAPEAK
https://pages.ebay.com/seller-center/listing-and-marketing/terapeak.html
TerapeakはeBayの過去の取引を1年分にわたって参照できるツールで、eBayが公式に商品しています。どのような商品が落札されたのかだけでなく、落札金額や販売個数、国別の出品者や購入者など、さまざまなデータを確認できるツールとして多くの利用者を獲得しています。
eBay自体にも販売した商品を検索できる「Advanced Research」という機能が備わっていますが、この機能で検索できるのは過去3ヶ月間までなので、越境ECサイトを運営する上では不十分だといえるでしょう。Terapeakなら最新の7日間~1年間に条件を絞り込んで検索できるため、顧客分析や売上分析にも活用できます。
Terapeakの基本利用料金は1ヶ月あたり19.99ドル(年間契約の場合は1ヶ月平均12ドル)ですが、eBayで「Basicプラン」以上の契約を結んでいる場合はTerapeakの使用料が無料になります。
eBayを利用した越境ECを検討しているのであれば、ぜひ利用したいツールだといえるでしょう。Terapeakの検索期間自体は1年間ですが、注文データのダウンロードもできるため、本格的に運営する場合はデータが消える前に定期的にダウンロードしておくことをおすすめします。
PerfectAudience
https://www.perfectaudience.com/
Perfect Audienceは越境EC向けの集客ツールで、WebサイトやFacebook、Twitterなどをはじめとしたさまざまな媒体のリターゲティングに対応しています。専用のタグを発行して大将のサイトに埋め込むだけで活用できるので、導入も比較的簡単なのが魅力です。
クリック率やコンバージョン率、広告の収益性などの多様な分析項目が用意されており、統計情報も2時間ごとに更新されるため、ほとんどリアルタイムに近い感覚で利用できるのもメリットといえるでしょう。海外ではFacebookやTwitterが主要なSNSとして利用されているため、越境ECの分析に非常に適しています。
Shopifyとの連携に対応しているため、ECカートにShopifyを選定している事業者にとっては特におすすめのツールといえます。自動的に効果の高い広告を制作できるので、どのような広告展開が良いのか分からないという場合にも重宝するでしょう。
無料トライアル期間が2週間用意されているため、まずは試しに使ってみるのもおすすめです。本格的な導入には最低週100ドル程度のコストがかかりますが、広告展開を考えていてある程度の取引量がある事業者にとっては便利なツールです。
越境ECの情報収集方法
越境ECの情報収集には、インターネットを活用する方法と現地調査をする方法の2種類あります。どちらにもメリットとデメリットがあるため、状況に応じて使い分けることが大切です。
インターネットを活用
まず第一に考えられるのが、インターネットを活用して現地のデータを収集するという方法です。世界のほとんどの国では検索エンジンのシェアの大半をGoogleが占めており、現地のニーズを知りたいのであればGoogle関連のツールを活用するとある程度の傾向を知ることが可能になります。
例えば「Googleグローバルマーケットファインダー」を利用すると、世界各国におけるキーワードの検索回数を調べられます。販売しようとしている商品をGoogleグローバルマーケットファインダー上で検索して検索回数が多いようであれば、現地でもその商品が売れる見込みがあるといえるでしょう。
また「Google Trends」の活用も効果的です。Google Trendsでは現在トレンドになっているキーワードの調査が可能で、あるキーワードが現在から過去に遡ってどのくらい検索されているのかを調べられるため、今後の成長予測を立てられます。
現地調査
インターネットを活用した調査は実際に行かなくても現地の状況を知ることができるというメリットがありますが、現地で流行しているものや生活の実態などはデータだけで調べ切るのは難しいといえるでしょう。そのため、現地調査を行うのも有効な方法です。
例えばSNSを活用して10代~20代の若年層のトレンドを拾い上げる方法は、検索エンジンに反映されにくい流行を生の声で聞くことができます。いち早く流行を察知して熱が高いうちに参入できれば、大きな利益を得られるかもしれません。
また、アンケートを通じて現地の人々の声を集める方法もあります。「いつ買い物をすることが多いか」「どのショップを利用することが多いか」「何を購入するか」などの定性的な質問に関しては、アンケートを活用することによって人々の生活に即した情報を入手できるでしょう。アンケート方法は現地の人に依頼してSNSなどで広めてもらうなどの方法が考えられます。
さらに、実際に現地を訪れてみるという方法もあります。SNSも生の声を集める上で有効な手法ではありますが、実際に現地のマーケットを調査すると思わぬ習慣を目にしたり、データでは拾い切れない情報が隠されていたりする可能性があるため、可能であれば一度足を運んでみることをおすすめします。
現地のニーズにあった集客方法を採用することが大切
越境ECの集客施策はSNSや現地広告、モール出店などさまざまな方法がありますが、扱っている商材なども考慮しながら、自社にマッチした方法を採用することが大切です。国によっても効果的な施策は異なるため、進出先の国の調査も忘れずに行いましょう。
越境ECは配送手段によってリードタイムが大きく変わるため、物流について十分な検討を重ねることも成功を左右するポイントになります。外注も上手く利用して自動化を実現することで、効率的な配送が可能になるでしょう。
オープンロジでも越境ECに対応したフルフィルメントサービスを提供しており、小規模から大量発送まで柔軟な物流業務をサポートできます。越境ECへの進出をお考えの際は、ぜひお気軽にご相談ください。