ライブコマースを徹底解説|基本知識や市場規模・成功の秘訣など詳しくご紹介

openlogi2023年11月8日  
openlogi2021年3月1日

ライブコマースを徹底解説|基本知識や市場規模・成功の秘訣など詳しくご紹介

目次

商品の紹介動画をライブ配信することで商品の購入を促すライブコマースは、個人だけでなく企業での活用においても注目を集めています。オンラインでありながら対面販売を可能にするライブコマースに活路を見出し、参入を検討しているという方も多いのではないでしょうか。

中国で登場してから世界に広がりつつあるライブコマースは、日本ではこれから発展していく期待が持てる分野です。そこで今回はライブコマースの基礎知識や市場規模、成功の秘訣などについて詳しく紹介します。

ライブコマースの概要

少しずつライブコマースという言葉を耳にする機会も増えてきましたが、日本ではまだ十分に浸透しているとはいえない状況です。そこで、まずはライブコマースの概要についてわかりやすく解説します。

ライブコマースとは

ライブコマースとは「ライブ動画とEコマースを掛け合わせたビジネススタイル」のことです。わかりやすく表現すると「ライブ動画を配信して商品を紹介し、インターネットを通じてユーザーに購入してもらうこと」を表します。

ECサイトでネットショッピングをする際、商品に関する問い合わせがあっても販売側とのコミュニケーション手段は電話やメールしか用意されていないのが一般的です。そのため、疑問点があっても解決するまでにはタイムラグが生じ、購入を決断するまでに時間がかかるケースは多いといえます。

しかし、ライブコマースではリアルタイムに動画を配信する販売側と視聴しているユーザーがコミュニケーションを図れるので、ネットショッピングであっても実店舗で買い物を楽しんでいるかのようなリアリティを感じられます。その場でコメントしたり質問したりすることも可能であり、すぐに疑問点を解消できることから、購入を決断するまでの時間も短くなりやすい傾向にあります。

動画の配信者は商品を開発・提供する企業の関係者を起用することもありますが、SNSで人気を博しているインフルエンサーやテレビの有名タレントなど、影響力の強い人材に依頼するケースもあります。

ライブコマースの市場規模|日本での成長はこれからに期待

2020年6月に三菱UFJリサーチ&コンサルティングが発表した「ライブコマースの動向整理」によれば、日本におけるライブコマースという言葉の認知率は2019年7月の調査時点で「知らない/よくわからない」が78.1%を占めています。

「聞いたことはあるが内容まではよく知らない」と答えた割合も17.8%であり、合計すると95.9%もの人がライブコマースに対する十分な認識を持っていないといえるでしょう。

さらに「ネットショッピングのためのライブ配信を観たことがない」と答えた人は80.9%にものぼり、日本におけるライブコマースは認知度が十分に高まっておらず、周知を拡大する段階にあることがうかがえます。

現状においては日本のライブコマースは市場規模を語れるほどには市場が成熟しておらず、これから需要が高まっていくことが期待される段階です。

とはいえ、国内でもまったく知られていないというわけではなく、若い世代の中には「SHOWROOM」や「CHANNEL」などを活用してライブ動画を発信しているインフルエンサーも少なからずいます。今後は若年層から少しずつ広い世代にライブコマースの概念が浸透し、需要が高まっていくとみられています。

中国では既に浸透している|世界最大級の市場を確立

ライブコマースの先駆けである中国ではすでにライブコマースを活用したビジネススタイルが浸透しており、世界最大級の市場を確立しています。

前述の三菱UFJリサーチ&コンサルティングの資料によれば、中国のライブ配信利用者は2019年時点で視聴者数は約5億5,982万人を数えており、この数値は中国国内におけるインターネット利用者の62%にも相当します。この中でライブコマースの利用者は2億6,500万人であり、インターネット利用者の29.3%もの人が日常的にライブ配信を通じたネットショッピングを楽しんでいるのが現状です

また、ライブコマースの配信者の数も豊富で、1日に数千人~数万人のユーザーがライブ動画を配信していて、コンテンツの総時間数は35万時間にものぼるといわれています。

中国ECモールでトップの売上を誇るアリババグループのタオバオでは4,000万点以上もの商品をライブ配信を通じて購入できる体制が整えられ、2019年の成約額は2,000億元を突破しています。

ライブコマースのメリット

ここでは、ライブコマースを利用して商品を販売するメリットについて解説します。

メリット1:ECならではの不安を解消する手段となる

ECサイトで商品を購入する際に参考になる情報は、販売側があらかじめ用意した商品写真、サイズ、商品説明などの諸情報に限られます。もう少し別の角度から商品を確認したいと思っても、商品写真の中に希望しているアングルの写真がなければ残念ながらユーザーには詳しい情報を知る手段がありません。

また、ECサイトでは商品について質問があってもその場で解決することは難しく、カスタマーサポートに電話やメールで連絡を取らなければならないでしょう。しかし、ライブコマースはリアルタイムで配信者とやり取りが可能であるため、コメントで質問を投げかけるとすぐに配信者から回答を得られます。

例えば「商品の背面も詳しく見たいです」とリクエストして別のアングルから商品の状態を確認したり、「もう少しアップにしてほしい」とコメントして細部の構造をチェックしたりするなどの使い方が考えられます。ECサイトよりも詳細な商品情報を手に入れられることから、購入後にイメージと違って返品するなどのミスマッチが起こる可能性を下げられます。

メリット2:ライブ動画から購入までの流れがスムーズ

ライブコマースでは配信者の動画内にECサイトなどで販売されている商品ページへのリンクを設置し、ユーザーはリンクを通じて商品の購入を行います。ライブ動画を視聴して紹介されている商品が気に入ればそのまま購入に移れることから、配信から購入までの流れが非常にスムーズです。

ECサイトを閲覧していると「とりあえずお気に入りに登録して後で買おう」と思ったまま忘れてしまったり、他の商品を閲覧しているうちに「やっぱりこっちにしようかな」と目移りして前の商品の購入をやめたりするケースは少なくありません。少し前に閲覧したはずの商品を見つけられなくなってしまい、購入を諦めてしまった経験をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

ライブコマースは動画から購入ページまでの導線に他のページを挟まないので「この商品を購入したい」というユーザーがダイレクトに商品を購入できます。

動画を視聴して高まった購入意欲を低下させずに、スムーズに購入まで誘導できるのはライブコマースのメリットといえるでしょう。

メリット3:EC利用者からの意見・要望を得やすい

ライブコマースは視聴者と双方向のコミュニケーションをはかれることから、利用者の意見や要望を吸い上げやすいというメリットもあります。

ECサイトでユーザーの意見を集める方法としては、メルマガの購読者や商品購入者へユーザーアンケートを実施したり、自社のECサイトへ訪問しているユーザーのデータを蓄積して分析したりする方法が代表的です。

しかし、アンケートはすべてのユーザーが協力してくれるわけではないため、十分な量の回答を集めるのが難しいケースもあるでしょう。アンケートに答えてくれたユーザーにクーポンを配布するなどのお礼を用意する方法もありますが、一定のコストがかかります。

ECサイトの訪問者を分析することは自社の顧客の傾向をつかむためにも重要ではありますが、リアルな声を集められるツールではなく、ユーザーが本当に求めている要望を拾い逃している可能性もあります。

ライブコマースなら「動画をこのような形に改善してほしい」「こんな商品を紹介してほしい」などの意見をリアルタイムに得られるので、ユーザーの満足度を高めるための改善をはかりやすくなります

メリット4:商品情報をリアルに伝えることができる

ECサイトでのショッピングは、商品画像や説明文などの情報をユーザーが一方的に受け取って購入を判断するのが一般的です。24時間365日いつでも好きなタイミングで商品を購入できるのはECサイトの最大のメリットですが、実店舗のように「コミュニケーションを取りながらショッピングを楽しむ」という要素は薄いといえるでしょう。

ライブコマースであれば動画を通じて配信者とユーザーがコミュニケーションを取り、時には商品の購入について相談しながら購入の意思を固めるため、実店舗で商品を手に取って購入する時のような臨場感を楽しめます

ECサイトは「希望の商品を購入する」ことそのものを重視していますが、ライブコマースは「商品の購入体験を提供する」ことも重視しています。

従来のECはインターネット上にもう一つの店舗をおくというようなイメージであり、商品の選定から購入までを消費者が1人で行います。一方、ライブコマースでは配信者と視聴者がコミュニケーションをとりながら商品を購入します。実店舗での購入のような感覚とライブならではの臨場感のある購入体験を得ることができます。

ライブコマースのデメリット

メリットがある一方で、ライブコマースにもいくつかのデメリットが存在します。参入を検討する際は、デメリットもあらかじめ押さえておくことが大切です。

デメリット1:ライブ配信者によって売上が大きく左右される

どの媒体でも同様ではありますが、商品を提供する主体となる人や企業がユーザーからの支持を集めているほど売上につながりやすい傾向にあります。

例えばSNSのインフルエンサーが商品を紹介すると一気にその商品が売れ始めたり、テレビや雑誌で有名タレントが愛用しているアイテムの話題に触れると一時的に品薄になったりするように、「誰が商品を紹介するか」は売れ行きに大きく関わる重要な要素です

ライブコマースも同様で「誰がライブ動画を配信するか」によって売上は大きく変動します。企業でも個人でも、まったく無名の状態で動画を配信しても大きな売り上げは期待できないことがほとんどでしょう。

安定的に高い収益を期待するのであれば、まずは自社の認知度や支持を高めるための施策が必要です。「この企業がおすすめする商品ならぜひ購入したい」と思ってもらえる環境を整えるまでの道のりに労力を要するという点は、ライブコマースのデメリットといえます。

デメリット2:配信前の集客対策は必須

誰にも告知せずに突然ライブ動画を配信しても、配信していることに気がついてもらえず視聴者を増やすことはできません。商品の購入は主に動画の視聴者が行うため、視聴者が増えなければどれほど良い内容の配信を行ったとしても売上につながらない点には注意が必要です。

動画を配信する前にはSNSや動画投稿サイトなどをはじめとして、自社がコンテンツを発信している媒体を利用した集客対策が必要不可欠です。メールマーケティングに取り組んでいるのであれば、配信したメールの中に「〇月〇日〇時~動画配信を行います」などの宣伝を加えるのも一定の効果が期待できるでしょう。

ライブコマースは「商品の選定→配信する動画の準備→ユーザーへの告知による集客→ライブ動画配信」と段階を追って入念に準備を進めることで売上アップにつながります。動事前準備を十分に整えてからライブ配信に取りかかることが大切です。

デメリット3:配信内容によっては炎上や自社イメージを損なう可能性

SNSや動画配信サイトでもよく起こりがちな「炎上」ですが、ライブコマースにおいても動画を利用して商品を紹介するため起こりうるトラブルです。

SNSはTwitterのような短文の「つぶやき」を投稿するものからInstagramのように写真や短い動画を投稿するものなど、基本的には「配信者が発信した情報に対してユーザーが後から反応する」スタイルが一般的です。YouTubeを代表とする動画配信も同様で、「あらかじめ動画投稿者が発信した動画にユーザーが後からコメントなどで反応する」形が採用されています。

そのため、基本的に炎上が起こるのは「投稿内容に炎上するような問題があった場合」に限られるといえます。しかし、ライブコマースでは動画を配信してリアルタイムでユーザーとコミュニケーションをはかるため、配信内容が不適切だった場合に加えて「配信中にユーザーとトラブルが起こる」という可能性も考えられます

ライブコマースに参入する場合は炎上しないような配信内容を心がけると同時に、ユーザーとのやり取りでトラブルが起こらないような配慮も重要になるといえるでしょう。

デメリット4:リソースを多く割かなければならないため負担が大きい

一般的に、ECサイトの商品管理業務は「商品画像を撮影し、採寸してサイズを明らかにし、商品の説明文を執筆してECサイト上に登録する」ことで商品の販売を開始できます。商品の仕様や価格が変更になった際に情報を修正するなどの手間はかかりますが、一度登録した内容が大きく変わることはそれほど多くありません。

一方、ライブコマースでは商品を紹介するたびに新たな動画を配信しなければならないため、商品を紹介する際の原稿制作や配信準備、実際に配信するために確保する時間など多くのリソースを割く必要があります。

配信後の動画はアーカイブに残せる場合もありますが、視聴者の多くが望んでいるのは「リアルタイムの購入体験」であり、アーカイブに残した時点で内容は通常の動画配信と大きくは変わりません。また、動画が古くなれば紹介している商品情報は最新の状態とはいえなくなるので、結局は常に新しい動画を配信し続ける必要があるといえるでしょう。

 

ライブコマースが注目される理由とは

日本でも少しずつ注目を集めつつあるライブコマースですが、なぜこれほどまでに今後の発展が期待されているのでしょうか。その理由を解説します。

海外にて既に成功事例がある

冒頭でもお伝えしたようにライブコマースはすでに中国国内で浸透しているビジネススタイルであり、海外で成功事例があるというのは非常に大きな要素であるといえるでしょう。中国のEC市場規模は膨大ですが、その中で成功を収めているのであれば他国でも支持を得られる可能性が高いと考えている層は決して少なくないといえます。

まだ誰も踏み込んだことのないビジネスは完全な投資であり、失敗に終わる可能性も少なからずあります。しかしライブコマースは成功しているビジネスモデルを踏襲できるため、売上を立てるまでのプロセスがある程度確立しているのも参入のハードルを押し下げる要因のひとつです。

新型コロナウイルス感染症の流行

2020年初頭から猛威を振るい始めた新型コロナウイルス感染症によって、世界的に外出を自粛する傾向が強くなりました。中には国の政策でロックダウンが実施されるなど、強制的に外出を禁止する政策を採用した国もあるほどです。

日本においても外出自粛要請が何度となく発令され、人々は「外に出ず買い物ができるEコマース」に買い物の場を求めています。気軽に実店舗で買い物を楽しめない環境だからこそ「実店舗で買い物しているかのような臨場感」を得られるライブコマースが注目されているといえるでしょう。

国内大手アパレルブランドや百貨店の参入

最近では、国内大手のアパレルブランドや百貨店が相次いでEコマースの世界に参入しています。これまで実店舗が主体だったアパレル業界は、商品の性質上「商品の情報を細かく伝えること」が重要視されるといえるでしょう。

サイズ感や色合い、材質や質感など、得られる情報が多ければ多いほどユーザーは購入判断のための材料が豊富になり、自身にとって有益な買い物につながる可能性が高くなります。商品を自由自在にユーザーに見せられるライブコマースとアパレル業界の相性が良いことも、注目を集めている要因のひとつです。

5Gの普及

現在、都市部を中心に5Gのサービスが提供され始めており、今後少しずつ全国に拡大していくとみられています。5Gは「超高速・大容量通信」「複数ユーザーの同時接続」「低遅延」の3つの要素が特徴で、ライブコマースで大人数が同時に視聴しても快適に配信・視聴し続けられるポテンシャルを持っています

通信回線の問題がなくなることで、これまでよりもスムーズに動画を視聴できるようになり、ライブコマースによるショッピングも遅延などを気にせず気軽に楽しめるようになるといわれています。

ライブコマースサービスをご紹介

実際に提供されている5つのライブコマースサービスをご紹介します。いくつか気になるサービスを試してみて、自社にマッチするものを選ぶのもおすすめです。

HandsUP

https://handsup.shop/home_ja.html

「HandsUP (ハンズアップ)」はライブ配信サービスで有名な「17LIVE」を開発・提供している企業によるライブコマースサービスです。

17LIVE(イチナナライブ)は全世界でも4,500万人のユーザーを抱える国内シェアNo.1のライブコマースサービスで、ライブ配信者は17,000名を突破しており、日本だけでなく世界とつながれるのが特徴です。そんな17LIVEと連携できることから、高い集客力を期待できるのがHandsUPの魅力といえるでしょう。

HandsUPでは複数のSNSで同時配信が可能であり、それぞれのフォロワーを効率よく視聴に誘導できる導線が整っています。イベント用タイマーやテロップ機能などの配信内容を充実させる機能もあり、ユーザーを飽きさせないための工夫が詰まっています。

また、注文管理システムやデータ分析機能など「配信が終わった後の機能」も充実しているため、ライブコマースに参入したい企業にはおすすめのサービスです。

RakutenLIVE

https://live.rakuten.co.jp/

RakutenLIVEは日本国内大手ECモールの「楽天市場」を運営する楽天株式会社が提供しているライブコマースサービスです。名前から楽天市場に出店している企業だけが使えるサービスのように感じられるかもしれませんが、実際には楽天IDを持っており、Rakuten LIVE会員に登録済みであれば誰でも配信できます

楽天市場をはじめとした楽天が運営する多くの関連サービスと連携されているため、さまざまな商品をライブ配信で紹介できるのが特徴です。楽天市場は登録店舗数も多く、豊富なアイテムを取り扱っているため選択肢が豊富なのは嬉しいポイントです。

しっかりと作り込まれたユーザーからも高く評価されているサービスで、今後はさらに機能が拡充されていくでしょう。RakutenLIVEはスマートフォン用のアプリなので、対応しているのはiOSかAndroidのスマートフォンを使用しているユーザーに限られます。

au PAYマーケット

https://wowma.jp/?spe_id=c_hd01

キャリア通信会社のauが運営するECモールのau PAYマーケットは、プラットフォームに付帯する機能のひとつとしてライブ配信を提供しています。au PAYマーケットは以前まで「au Wowma!」という名称で運営していたため、こちらの呼び方に馴染みがあるという方もいるかもしれません。

メインユーザーは30~40代であり、日用品などの生活必需品やサプリメント・ダイエット食品などの美容関連の商品の訴求にも活用できるでしょう。

auという名称が入るためauの通信キャリアユーザーでなければ利用できないと勘違いされることも多いau PAYマーケットですが、実際には他のau関連のサービスを契約しているユーザーでも利用できるため、集客力は非常に高いECモールのひとつです

ライブコマースではどのように視聴者を集めるかが重要な課題となることから、モールの集客力を活用できるのは大きなメリットといえるでしょう。

SHOPROOM

https://qeee.jp/magazine/articles/6287

 

SHOPROOMは「ライブ×ショッピング」をコンセプトにしたライブコマースサービスで、ライブ配信サービスの「SHOWROOM」にショッピング機能を付加したものです。視聴者はアプリ上で紹介されている商品をダイレクトに購入できるため、ユーザーの関心を高めたまスムーズに購入に誘導できます。

現時点ではSHOWROOMのすべての配信に対応しているわけではなく、一部のルームに限定してショッピング機能やプレゼント機能を利用できる状態ですが、今後少しずつ対応しているルームを増やしていく予定であるとされています。

SHOWROOMは主に若い世代に浸透しているライブ配信サービスですが、最近では年齢層が拡大しつつあり、さまざまな世代にリーチできる可能性を秘めています。スマートフォンとパソコンのどちらからでも視聴できるため、視聴者の環境を選ばないのも魅力です。

Yahoo!ショッピング LIVE

https://shopping.yahoo.co.jp/

出店者数が多いことでも有名なYahoo!ショッピングですが、Yahoo!ショッピングLIVEという機能を利用するとライブ配信を行うこともできます。配信したライブ動画はパソコンのブラウザ上でもスマートフォンのアプリ経由でも視聴できるため、さまざまな環境のユーザーにリーチできるのも嬉しいポイントです。

ただし、配信が可能になるのは法人アカウントのみであり、残念ながら現在は個人アカウントからの配信には対応していません。企業が配信を検討するのであれば選択肢のひとつに入れておきたいサービスです。

Yahoo!ショッピングは日本においては高い知名度を誇ることから、自社の集客力がそれほど高くなくても一定数の視聴者の獲得を期待できます

まだそれほど番組数は多くありませんが、今後伸びていくポテンシャルを秘めているサービスであり、ライブコマースへの参入を考えているのであれば今のうちに登録しておくのもおすすめです。

【コラム】ライブコマースはD2Cに向いている?その理由とは

ライブコマースは企業がECサイトを通じてユーザーに商品を販売するD2Cに向いているといわれています。その理由を4つの観点からご紹介します。

ターゲット層が類似しているため

D2Cの主要ターゲット層はミレニアル世代(2000年以降に成人を迎えている、1981年以降生まれの人)であり、ライブコマースとターゲット層が類似しています。ライブコマースは若い世代からの認知度が高い傾向にありますが、40代以降の世代には残念ながらまだほとんど認知されていません。

D2Cを日常的に利用する世代とライブコマースの認知度が高い世代はある程度共通していることから、ライブコマースへの誘導を的確に行えれば高い成果を期待できるでしょう。

かつてはECサイトも若い世代を中心に使われ始めましたが、今ではあらゆる人々がインターネットを通じてショッピングを楽しむようになっています。このことから今後はライブコマースも少しずつ各年代への認知度が高まっていくとみられていますが、現段階では関心のある世代を上手く引き込んで商品の購入を促すのが売上を伸ばすための近道といえます。

SNSとの相性が抜群に良いため

ライブコマースはSNSとの相性が非常に良く、写真を中心としたSNSであるInstagramでは配信サービスも提供しています。自社が運用しているSNSアカウントで獲得したフォロワー向けに配信を通じてブランドの紹介をすることで、効率よく商品をアピールできます。

また、SNS以外のライブコマースサービスの中には複数のSNSに配信を同時に告知するものもあります。そのため、TwitterやInstagram、Facebookなど多くのSNSを運用してさまざまな層にアプローチしている場合は総合的にライブ配信を宣伝できる外部のプラットフォームを活用すると、視聴場所を限定せずに多くのSNSのフォロワーを引き込めます。

SNSのフォロワーはすでに自社の商品やサービスに一定の関心を抱いている状態にあることから、まったく関心のないユーザーに対して動画を配信するよりも購入の可能性は高いといえるでしょう。ライブコマースの成功はSNSを有効活用できるかどうかにもかかっています。

アパレル・美容・コスメ用品との親和性が高いため

アパレルや美容、コスメ用品はD2Cにおいて強い分野であり、日本国内だけでなく海外でもその傾向は同様です。また、家電もD2Cでは特に人気のある分野のひとつといえるでしょう。一般的に、テレビショッピングと相性の良い商品はライブコマースとも相性が良いといわれています。

これらの商品は実際に使用してみないと効果が分からない傾向にあるため、動画を通じてリアルな商品情報を伝えられるライブコマースはECサイトよりもイメージが湧きやすいことが相性が良いといわれる一因です。

洋服は実際に着用しているところを見た方がコーディネートなどを想像しやすく、コスメ用品も見た目だけでは色合いを正確に把握することはできません。家電も機能説明だけでは使用感が分からないので、配信者が実演している様子が非常に参考になるでしょう。

写真や文章だけではなく、実際に使用しているところを見ないとイメージをつかみにくい商品は、全般的にライブコマースに向いているといえます。

視聴者との距離が近いため

ライブコマースは双方向のコミュニケーションがはかれるため、視聴者との距離を大きく縮められるというメリットがあります。これまでD2CとSNSの相性が良いといわれてきた理由のひとつに「ユーザーと近い距離でコミュニケーションをはかれる」ことが挙げられるように、D2Cブランドにとってユーザーと緊密にやり取りできる環境は重要です。

アパレルブランドやコスメ用品などが多く展開されるD2Cでは、商品の情報をどれだけ詳細に伝えられるかが課題となります。視聴者からリアルタイムに質問を受け付けられるライブ配信であれば、配信者が内容を確認してその場で映像や説明を駆使して商品の情報をより深く伝えられるでしょう。

ライブコマースは実店舗のように商品を手に取れないECサイトのデメリットを克服しているという点においても、D2Cに向いているといえます。

ライブコマースを成功させるために押さえておきたいポイント

ここからは、ライブコマースを成功させるために押さえておきたい5つのポイントについて解説します。

ポイント1:ライブ配信時間や紹介商品の選定など事前準備を怠らない

ライブコマースはただやみくもに配信して商品を宣伝すれば良いというものではありません。少しでも多くの購入につなげるという目的においては、どのくらい入念な事前準備を整えられたかが成功のカギを握っています

例えば集客を大きく左右する要因のひとつに「ライブ配信日時をいつにするのか」という問題があるでしょう。紹介する商品のターゲット層が20代の社会人女性であれば、一般的には平日の9時頃~18時頃は働いている人が多い時間帯です。そのため、平日であれば夕食や身支度を整えてある程度状況が落ち着いた21時頃に設定するなどの配慮が必要になります。

また、休日に設定されている人が多い土曜日や日曜日をねらうという方法もあります。休日であれば、昼食や夕食の時間帯を避けることで昼間の時間帯でもある程度視聴者を獲得できる可能性が高まります。

他にも「どの商品を選定するのか」は重大な問題です。どれほど入念な準備を整えて素晴らしい配信を行ったとしても、商品自体の魅力が十分でなければユーザーに購入したいと感じてもらうことは難しくなります。ライブ配信を行う際は、「視聴者がスムーズに視聴できる環境を整えること」「購入したくなるような魅力のある商品を選定すること」の2点を意識して準備を進めましょう。

ポイント2:配信者の選定は慎重に行う

SNSとも関連の深いライブコマースにおいては、「誰が配信するか」というのも重要な問題です。

企業のライブ配信では開発者や販売責任者などが出演して商品を紹介するケースもよくみられますが、一般的には企業の従業員には十分な知名度があるわけではないため、「配信者に興味があるから視聴してみる」というユーザーの獲得は期待できません。

そのため、自社の社員を配信者にする場合はすでに自社のブランド力が高まっていたり、配信内容が通りすがりのユーザーの興味を引くクオリティの高いものであったりと、何らかのアドバンテージがなければ多くの視聴者を集めることは難しくなるでしょう。

ライブコマースでは、「有名タレントやSNSのインフルエンサーにライブ配信を依頼する」という手法もよく用いられます。抜群の知名度を活かして集客し、自社の商品やサービスに興味を持ってもらうのが主な目的です。

影響力の強い人材を起用して上手く話題にできれば、商品の認知度が高まって売上が一気に伸びる可能性もあるでしょう。ただし、起用する配信者を誤って炎上すると自社の商品のイメージが低下し、ライブコマースに参入する前よりも売上や自社への信頼度が低下する可能性もあるため、配信者の選定は慎重に行いましょう。

ポイント3:配信時のトラブル対応についてシミュレーションしておく

ライブ配信はリアルタイムであり、一度配信を始めてしまえば余程のことがない限り中断はできません。そのため、配信時にトラブルが起きた際の対応をあらかじめシミュレーションしておくことは大切です。

ライブコマースは双方向に自由なコミュニケーションをはかれることから、配信中に送信されるコメントはポジティブなものばかりとは限りません。ネガティブなコメントが送信される可能性があることも想定して、そのような事態が起きた際にはどう対処するのかを定めておきましょう

同時に複数のユーザーがライブ配信を視聴しているため、ネガティブなコメントに過剰反応して強い言葉を投げかけてしまうと、他の視聴者の印象が悪化する可能性があります。配信者が冷静であっても、視聴者同士で言い争うことになれば配信を継続できなくなるかもしれません。

対応を誤ると炎上につながり、商品やサービスだけでなく企業のブランドイメージを著しく悪化させてしまう可能性も考えられます。想定される限りのパターンを事前に想定しておき、万が一のシチュエーションにスマートに対応できる体制を整えておきましょう。

ポイント4:購入の導線をしっかりと確保しておく

ECサイトなどでも同様ですが、「購入までのスムーズな導線が確保されているかどうか」は視聴者の購入率を高める上で重要です。配信のクオリティが高かったとしても、購入ボタンを表示するタイミングが適切でなければ視聴者は商品を買わずに終わってしまうかもしれません。

配信の中で「このタイミングで購入へ誘導すれば視聴者は商品を買いたくなる」というベストな位置を見極めることが大切です。あまりにも頻繁に購入を促しすぎると押し付けられていると感じて購入意欲が低下しますが、購入のチャンスが少なすぎても「購入しようと思ったけど買い逃したから今度にしよう」と思われてしまう可能性が高まります。

適切なタイミングで購入を促すには、事前にある程度の台本を組み上げた上で配信に臨むことが大切です。その場の雰囲気や勢いで商品を宣伝しても、視聴者に響くとは限りません。ライブ配信という性質上、突発的な方針変更などはあるかもしれませんが、基本的には事前に決めた台本に基づいて計画的に配信を進めましょう。

注文後にスムーズに商品を届けるためにも、物流体制を整えておくことも重要です。配送が滞らないように外注なども取り入れて万全の体制を構築しましょう。

ポイント5:配信後のデータ分析も大切

ライブ配信を終えたら、配信の結果がどうだったのかを忘れずに分析しましょう。視聴者数は目標としている人数に到達していたか、購入率はどのくらいかなど、あらゆる指標をもとに多角的に分析することで次の配信をより効果の高い内容に改善できます。

例えば視聴者数が十分集まっていないのであれば、集客施策を強化したり、配信日時を見直したりする必要があるでしょう。SNSを活用してフォロワーにライブ配信を宣伝する、視聴者が参加しやすい時間帯に配信を設定するなど、さまざまな方法が考えられます。

視聴者数の確保は配信のクオリティよりも事前準備に左右されるため、日常的に地道な集客施策を積み重ねていく必要があるといえます。

視聴者数が十分にいるにもかかわらず購入率が思うように上がらない場合は、配信内容が視聴者の興味を引くものに仕上がっているかどうか、商品を購入するための導線は適切に設計されているかなどを確認してみましょう。

ライブコマースで売上を上げるためには、視聴者数の確保と購入率の向上のどちらも重視する必要があります。自社に足りていない部分がどこにあるのかを明確にするためにも、データ分析を活用することが大切です。

ライブコマースはこれからの成長が期待できるコンテンツ

ライブコマースは中国においてすでに成功している販売手法で、日本でも今後需要が高まっていくことが予想されています。インターネットでありながら実店舗で購入しているかのような体験を叶えられるライブコマースは、5Gの普及や大手企業の参入とともに広く浸透していくでしょう。

ライブコマースへの参入を成功させるためには、徹底した事前準備が必要不可欠です。魅力的な台本だけでなく配信時間や配信者などにも気を配り、リアルタイムのやり取りで起こり得るマイナスの意見などへの対応もできる限り用意しておきましょう。

配信を終えた後は結果を分析し、内容を改善して次につなげることも重要です。集客やプロモーションなどの日々の活動の積み重ねが、何よりも着実に売上に結び付きます。

 

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オープンロジマガジン 編集部

物流プラットフォーム「オープンロジ」のマーケティングメンバーにて編成。物流のことはもちろん、ネットショップやマーケティングのことなど、EC事業者に役に立つ情報を幅広く発信していきます。

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