
Shopifyを利用してECを開始する際、実際の成功事例を参考にすることで自社の先々の計画を立てる際に、より一層現実的に考える一助となります。成功までの過程は企業それぞれで異なりますが、違うからこそ参考になるポイントが多々あるでしょう。
今回は、Shopify事例から見たEC成功の秘訣やShopifyでECを始めるメリットについて詳しく解説します。Shopify利用を検討している事業者様は参考にしてください。
ShopifyでECを始めるメリット
ECプラットフォームは国内だけでも多数存在しますが、それぞれ機能や特徴・メリットは異なります。ここではShopifyでECを始める際に得られるメリットについて解説します。
メリット1:デザインやカスタマイズの自由度が高い
ECプラットフォームは気軽に利用できるけれどカスタマイズ性が低いことがネックとなり、利用するのを躊躇している事業者様もいるのではないでしょうか。他ストア開設方法と比べると、ECプラットフォームを利用する手段はコストが安く済む代わりに、機能やサイトデザインの自由度が低いことが課題として挙げられがちです。
ShopifyはECプラットフォームの中でも比較的デザインや機能のカスタマイズ性が幅広く自由度が高いため、自社のブランディングに支障を与えることなくECを始めることが可能です。サイトデザインは無料・有料のテーマからチョイスしその後、字体や商品陳列数などをひとつひとつカスタムすることで、消費者から見ても操作性の高いストアを作ることができます。
既に用意されている既存のテーマも洗練されたものばかりなので、そのまま利用しても本格的なストアとして立ち上げることができるでしょう。
メリット2:越境ECに強い
EC事業開始を検討したとき、本格的に開始するのなら国内だけでなく海外の消費者を相手にして越境ECを視野に入れる事業者様も多いでしょう。Shopifyはカナダ発のECプラットフォームであり、日本国内に向けたECだけでなく越境ECにも強いことで有名です。
越境ECでは関税や支払方法・対象国の言語など、国内ECとは違った対応が必要な箇所が数多くあります。日本国内の消費者をターゲットに据えたECストアを作成し、次に越境ECを始めようとしたとき、機能が備わっていなければ成長したストアでも移行する、もしくはイチからストアを立ち上げるしかありません。
Shopifyには50ヵ国以上の言語と130ヵ国以上の通貨に対応することができます。システムを設定すれば自動的に翻訳してくれたり、通貨のレートを変換する機能もあるため操作で困ることもありません。
また配送時のメール通知内容も20ヵ国の言語に対応しているだけでなく、ShopifyとAPI連携している弊社オープンロジも海外配送に対応しているため、関税や海外配送での手間は大幅に削減することが可能です。Shopifyを利用することで越境ECで抱えがちな課題を感じることなくスタートできるのは大きなメリットです。
メリット3:サポートが充実している
機能が優れていても使いこなすことができなければ意味がありません。ECプラットフォームを選定するときには機能・カスタマイズ性はもちろんのこと、使いやすさやサポートサービスも重視する必要があります。
Shopifyではサポートサービスが充実しており、困ったことがあっても迅速に解決する手段が用意されています。メールでの問い合わせはもちろん、コミュニティやヘルプセンターも充実しているため、安心してストアを製作することができるでしょう。一部英語表記の箇所もありますが、日本語での対応も拡充しているため不便を感じることはありません。
ECを立ち上げるときには独学では限界があり、有識者からのサポートが必要不可欠です。用意されているサービスを賢く利用し、スムーズにストアを立ち上げていきましょう。
Shopifyの成功事例
Shopifyの成功事例は多くあります。各企業ごとに事例内容は異なるため参考にすべき箇所は豊富にあるでしょう。ここでは弊社オープンロジをご利用いただいているユーザー様の成功事例をご紹介いたします。
株式会社LÝFT
株式会社LÝFT様は2018年に創業したDtoCブランド企業です。事業をスタートさせてから1年目で商品を発売すれば数分で完売、イベント開催時には数百人もの人が集まる人気ブランドとなったLÝFT様ですが、経営自体は4人という少人数で運営されています。経営の効率化を図ったことと徹底的なブランディング対策が、少ない人数での運営ながら成功を納めている理由のひとつです。
DtoCブランドは独自の世界観が重視されます。この部分がぶれてしまえば、ECを成功させることができません。LÝFT様の場合Shopifyならではの幅広いカスタマイズ性とスタイリッシュなデザインを生かすことで、自社のブランドとの親和性をさらに高めることに成功しています。
またストアの外観や商品画像だけでなく、目には見えない物流やささげなどの部分も外注することで業務の効率化を図り、経営やブランディングなどの基幹業務に注力されています。EC事業はお客様の目には触れない部分の細かな業務が多く、そこにリソースを大幅に削られている事業者は意外と多いです。
スモールスタートの場合、コストを削減するために自分たちで業務をやってしまいがちです。しかし事業が拡大した際早期の段階ですぐに方針転換し、外部に任せられる業務は委託してしまうのもひとつの戦略です。
事例URL:「物流を自分達でやる理由がない。」大人気D2C(DtoC)アパレルが徹底するのは、業務の選択と集中
株式会社エムハビット(ödül)
株式会社エムハビット様は、はじめ個人事業主としてödülというブランドを立ち上げてEC事業をスタートされました。当初は事業拡大などは想定しておらず副業として始められましたが、次第に人気が高まり本業にシフトチェンジしたという経緯があります。
Shopifyはスモールスタートができ、かつ事業規模が大きくなっても対応できるプランとシステムが用意されているので、スムーズに事業拡大が可能です。ECは具体的な戦略や集客対策・ブランディングなど、事業開始前にしておいた方が良い項目はたくさんありますが、実際に開始してみないと分からない側面も豊富にあります。
また個人で事業を開始すると管理画面の操作や運営の仕方に疑問点が出てくるものです。疑問が出てくるのは仕方がないことですが、その数は少ないに越したことはありません。
Shopifyは機能性が高いだけでなく、管理画面も見やすいと評価いただいています。本格的なストアを作成できる機能を有しながら、EC独自のシステムやパソコン操作に自信がなくても始めることのできるハードルの低さは、Shopifyの魅力のひとつでしょう。
事例URL:デザイン・物流・機能性。どれも妥協したくないときにShopifyとオープンロジを選ぶ理由とは
株式会社and
インスタグラムマガジン「make my room」「in my room」や、インテリア雑貨を販売するWEBショップ「Little Rooms」を運営する株式会社and様は、10代後半から30代前半の女性を中心に高い人気を集めています。
ECの集客は対策が必須です。その中でもSNSの効果は高く、取り入れている企業様も多くいらっしゃいます。and様もInstagramでの集客を取り入れており、その中のひとつの投稿がヒットしたことで急速に認知度を高める結果に至りました。これは偶然ではなく、現代のニーズやトレンドをしっかりと押さえながら適切な集客戦略を実行していった成果でしょう。
SNSで集客をきちんと図っていても、そこからECストアに流れてくるお客様の心を掴まなければ売上には繋がりません。SNSで気付き上げたブランドの世界観がストアとずれていればお客様は離れてしまいます。Shopifyは簡単な操作かつ低コストで本格的なストアを作成することが可能であるため、お客様の期待を裏切ることがありません。
and様がShopifyの利用を決めた理由のひとつに「コーディングなしでおしゃれなストアを立ち上げたい」というものがあります。ストアの作成にはコーディングが必須なイメージのあるECですが、Shopifyにはコーディング不要で利用できるデザイン性の高いテンプレートが豊富に用意されています。自社の商品やイメージ画像を当て込むだけでも、充分本格的なストアを立ち上げられるのはShopifyの強みです。
事例URL:Shopify連携だけでなく、自社で事業拡大する将来を見据えてオープンロジを選んだ
ラズホールディングス株式会社
ラズホールディングス株式会社様は「HushTug(ハッシュタグ)」というブランドを立ち上げ、上質なモンゴルレザーを扱った製品を自社で企画・製造・販売を行っています。こだわりと確固たるメッセージ性を持った当ブランドは名称だけでなく、製品の材質から商品のクオリティにまでしっかりと込められており一切の妥協がありません。
本格的にブランディングへ力を入れるためには、多くのリソースを割く必要があります。またそのブランドの力を最大限生かすためにも、カスタマイズの自由度は確保しなければなりません。ゆるぎないブランディングはShopifyだからこそ実現できた側面もあるでしょう。
ShopifyはECストアを運営するための機能も充分に備わっており、物流に関してもオープンロジとAPI連携することで業務の自動化をスムーズに実現することが可能です。配送業務は商品が売れるほどに業務の比重が重くなります。ラズホールディングス様だけに限らず、人員には限りがあります。ブランドにかけるリソースに重きを置き、物流はコストをかけてでもプロに任せるという判断は、事業拡大に必要な手段のはずです。
事例URL:導入コストが安く、最初の敷居を下げてくれるところが、Shopifyとオープンロジが選ばれる理由
SKT株式会社
SKT株式会社様はEinkパネルを用いたパソコンモニターやタブレットを販売している企業です。Eink製品のなかでもAndroidOSの入った製品は認知度や利用者は少ないものの、必要としている消費者は全国各地にいます。限られたターゲットに向けて商品をダイレクトに販売できるのはECのメリットです。
SKT様がShopifyを選んだ理由のひとつにコストの安さがあります。Shopifyはプランによっては比較的コストが低く設定されています。それにより他の業務に手を回すことが叶います。お客様へのアフターサービスを充実させたいという思いがあるSKT様にとって、この点は大きな利点となりました。
商品をただ売るだけでなく、このような他サービスをきちんと確保したいと考えている企業様は多いのではないでしょうか。Shopifyはコストが明確に表記されているため、フェーズに合わせた先々の計画も立てやすいでしょう。費用を押さえつつも本格的なサービスを提供しているShopifyだからこそ、安心してサイト構築ができるのです。
事例URL:ネクストエンジン・Shopifyを利用する上でAPI連携は必須だった。物流サービスにオープンロジを選んだワケ
ShopifyでEC成功させる秘訣とは
数々の事例から共通して得られるEC成功のために押さえておきたいポイントがあります。
Shopifyのカスタム性の高さを生かし自社のブランドイメージを引き出す
今回ご紹介した事例で共通して言えることは、確固たるブランドの確立を図る必要があるということです。
昨今、EC事業は参入する個人・企業が急速に増えており、自社独自の秀でたものがなければすぐ競合他社に埋もれてしまうことが考えられます。そのためには自社ならではの強みが必要不可欠です。企業や商品のブランディングに力を入れ、オリジナリティを際立たせることでファンが生まれ固定客を作るきっかけにもなり、結果的に知名度を上げることにも繋がります。
認知度が高まれば必然的にネームバリューもでてきます。集客力も強くなるでしょう。その際ブランドがしっかりと確立していなければ、新規顧客が固定客になることが望めず事業の発展は厳しいものになります。
ブランディングはトレンドばかりを追った注目を集めることばかりに偏ったものではなく、それらを押さえつつもしっかりと信念を持っているブランドを築き上げていくことが大切です。ECへ参入するときには自社並びに商品のブランディングが後々ブレることのないよう、しっかりと構築しましょう。
早期に物流を外注し運営に割くリソースを確保する
EC事業において物流業務は規模の小さい段階だと大変さを感じませんが、事業規模が大きくなるにつれて物量が増えて業務量が増大します。また比例してストアの更新管理や新商品の開発・手配など他の業務もさらに力を入れていかなければいけません。既存のリソースには限界があります。事業規模が拡大していくとともに、人員の増強や業務の見直しが必要です。
全ての業務を自社内で行う事ができればそれに越したことはないでしょう。しかし少人数で運営できるはずのEC事業の特性やコストの面から見れば、現実的ではありません。物流業務は外部に委託することが可能です。
物流はその業務に特化した専門業者が数多く存在します。自社から手離れすることで業務知識の蓄積ができないことや顧客情報の漏洩のリスクはありますが、信頼できる業者に任せることでリカバリーできます。また大幅なリソースの軽減に繋がるメリットは大きく、経営やブランディングなどの基幹業務により一層注力することで更なる事業発展が望めます。
Shopifyを使用し事業の成功を収めている事業者様は、早期の段階から物流を外部に委託しています。ShopifyとオープンロジはAPI連携しており、物流の自動化もスムーズに導入することが可能です。EC物流で課題を感じている、もしくはEC事業立ち上げを検討している事業者様は、物流の外注を検討対象に入れてみてはいかがでしょうか。
Shopifyの成功事例を生かしてEC事業を成功させよう!
EC事業は事前準備が大切ですが、そのなかでもブランディングや先々の課題に対しての対策は特に重要です。しかし闇雲に対策を考えても意味がありません。しっかりと情報収集することが大切です。
Shopifyはカスタマイズ性が高く機能が充実していることで有名ですが、それだけではなく操作性の利便さやコストの明確さも兼ね備えているECプラットフォームです。その柔軟性の高さから、スモールスタートから大規模へ発展しても対応することができるのはShopifyの大きな強みだと言えます。
Shopifyの成功事例からはブランディングの大切さや物流の外部委託の重要性など以外にも、各企業が辿ってきた成功までの道のりやShopifyのメリットなどを学ぶことができます。お時間のあるときにぜひご覧ください。