DC(ディストリビューションセンター)とは|物流センターについて詳しく解説

2021年6月15日

DC(ディストリビューションセンター)とは|物流センターについて詳しく解説

物流センターについて調べていると、DC(ディストリビューションセンター)という単語を耳にする機会も多いものです。今回は、物流センターを種類の中でもDC(ディストリビューションセンター)について、概要や業務の流れ、メリットやデメリットだけでなく、他形態の物流センターとの違いまで解説します。

DC(ディストリビューションセンター)とは

DCとは「ディストリビューションセンター」の略称であり、在庫型の物流倉庫のことを指す言葉です。物流倉庫にもさまざまな種類がある中、ディストリビューションセンターの特徴の一つとして、一度入荷した商品を広大な倉庫敷地内で保管を行う点が挙げられます。そしてお客様の注文や配達先店舗などの出庫依頼に基づいて、倉庫棚よりピッキングを行い、梱包や出荷作業を行い、各指定された場所へ配送します。

倉庫との違いは単に荷物の保管だけを行うのえではなく、物流機能を兼ね備えている点を挙げることができます。そのため、DCはあらかじめ大型トラックの積み込みスペースや搬入経路などを計算して、建設が行われるのです。

DCのほとんどは商品の種類を考慮した保管形態をとっており、ピッキング作業がより効率的に行えるような倉庫内レイアウト構成になっていることがほとんどです。

在庫を保管している業種として、製造業や棚卸業、大手メーカーがDCで保管しているケースが多く、一つのDCに複数の会社や店舗が共同で入居しているDCも多く見られます。

また、DCの立地としては迅速な物流への対応が求められることから、物流機能の強化する意味合いで高速道路の近くや空港の近くなどに位置する会社が多い傾向にあります。さらに近年では、物流業務の運用を行うだけでなく「マルチテナント型」としてオフィスも設置できるスペースを兼ね備えたDCもあり、物流拠点とスタッフの拠点が近い新しいDCの形態を採用しているところも多く見られ、それらの物流倉庫は企業の誘致を積極的に行っています。

DC業務の流れ

STEP1:仕入れ先からの調達・入庫

DCを利用しするときには、仕入れ先の取引問屋やメーカーから商品を仕入れる際に配送先を自社ではなく、DCへ直接納品してもらうことがほとんどでしょう。その場合には商品を荷受けする倉庫側に、事前に入庫する商品を伝えておく必要があります。

STEP2:入庫検品作業

倉庫に入荷した商品は、入荷予定リストに基づいて検品作業を行います。ここでは、入荷した商品そのものが正しい商品であるかどうかだけでなく、入庫された商品の型番や種類、数の確認など行います。この検品作業で誤りを見逃してしまうと、出荷時に誤って出荷する可能性があるだけでなく、在庫管理という観点でもずれが生じてしまうため、慎重に作業を進めていく必要があります。

STEP3:棚入れ作業

検品作業が終了したら、各DC独自に定められたルールと管理方法に基づいて棚入れ作業を行います。

棚入れでは正確で正しい作業が求められます。万が一、間違った場所に商品を棚入れした場合は、本来あるべき場所に商品がない状況になるため、ピッキング作業時に時間のロスが生じてしまいます。それだけでなく、受注した後に「あるはずの商品が実は品切れだった」という自体となれば、お客様に迷惑をかける事態に発展する可能性もあります。

このような状況を回避するためにも、システムなどを導入し正確な棚入れ作業が行えるようにするなど、人為的ミスをできるだけなくす運用が必要です。

STEP4:出庫依頼後、ピッキング作業・商品加工

お客様からの注文が入ったら、出庫伝票に基づいて商品を集めるピッキング作業を行います。ピッキング作業はDC内の広大な倉庫敷地を探し回る作業となりますので、想像以上に体力が必要な作業となるだけでなく、そのままピッキングした商品がお客様の手元に届くため、慎重な作業が求められます。

荷物をピッキングした後は、出荷する商品の種類や数の出庫検品作業を行います。その後、商品の特性にあわせて最適な梱包をします。この梱包時に、必要であればラベルの張り替え作業や商品セット加工、お客様からの要望がある際にはギフト加工などその状況に合わせて商品加工を行います。

STEP5:出庫前作業・出荷

梱包まで終了すると、受注データに基づいて送付状を貼り、出荷作業は完了です。このときに誤って別のお客様の送付状を貼ると、異なった商品を届けることになりますので、扱いには気をつけなければなりません。

出荷準備を終えた荷物は、TCと呼ばれる配送先毎に積み替え作業を行うセンターに回されます。そこで配送する地域ごとに仕分けされた後配送車に積み込まれて、お客様の元へ荷物が届けられます。

DCのメリット・デメリット

メリット1:大きいロット単位の購入ができコストダウンが可能

大手企業であっても自社倉庫を持つことは難しいものです。また在庫を保管するのも数が多ければ困難でしょう。しかし、大きいロット単位で商品を確保した方がコストは押さえられる傾向にあります。

DCは広大な倉庫スペース設備を有し、長期的な在庫保管を行う物流センターです。ゆえに大きいロット単位での在庫管理が可能になるため、事業者側からすると製品や商品の一つあたりの単価を抑えられるので、コストダウンが期待できます。

また在庫を確保するにも調達物流コストが発生しますが、一度に大量ロットを購入することで、調達物流コストも合わせてカットすることができるのです。

メリット2:在庫の保有をしているためイレギュラー対応ができる

DCでは多くの在庫を保管しているため、急遽大量の注文が入った場合などイレギュラー対応が可能なのもメリットの一つです。大量注文が入った場合や急なキャンセルなどにも迅速な対応が可能です。その結果、お客様からの信頼も高まるることが期待できるでしょう。

デメリット1:棚卸業務が発生

多くの在庫を保管することができるのはメリットでもある一方で、デメリットも存在します。あくまでもコストを掛けて購入した在庫は会社にとっての資産です。そのため、資産管理業務として定期的な棚卸作業を行う必要があります。棚卸業務は時間とリソースが必要な作業であり、保有している商品が多ければ多いほど、棚卸業務に発生する人件費などの費用も膨らみます。

加えて一斉棚卸を行う場合には、在庫が動かないようにする必要があるため、その期間中は入出荷を停止する必要があり、営業損失も発生してしまう可能性があるのは否めません。

倉庫を利用する事業者側が忘れてはならないのは、「在庫は商品として販売しない限り、利益を得られない」点です。在庫は長期間保管することで商品状態が悪化したり、販売可能な期間が切れてしまうことが考えられます。最悪の場合、損失を出す危険があるので、DCを利用する場合にはしっかりと在庫管理をおこなってくれる倉庫事業者を選定する必要があるでしょう。

デメリット2:在庫保管に要する機材のコスト負担

DCは多くの在庫を保有するため、倉庫の保管面積を大きく取る必要があります。それに伴い倉庫内の設備費や人件費、在庫管理費などのコストも大きくなるのがデメリットといえるでしょう。それだけでなく、保管環境の整備のために保管ラックの購入や、管理システムの導入、空調設備など初期費用の負担も発生します。

DCの機能を有した倉庫を維持するためには在庫管理に要する機材や環境の維持に一定のコストがかかることを念頭に置いておく必要があります。一見、倉庫を利用する事業者には関係の無いコストに思えますが、この部分をおざなりにしている事業者を利用すれば物流品質が安定していなかったり、倉庫利用料のコストが他社と比べて割りだかっだったりなどデメリットを被りかねません。

倉庫選定時にはお客様の目に触れない倉庫内部の状況にもしっかりと目を光らせて置きたいポイントといえるでしょう。

その他物流センターの種類について解説

TC(トランスファーセンター)

TC(トランスファーセンター)、通過型センターとも呼ばれる物流センターの一種で、入荷・出荷された商品を保管せず、お客様のところへ届けるためだけの機能を有する物流センターになります。TCは主に「クロスドッキング」と言われる荷物の商品の仕分け作業や積み替え作業を行うことを目的とされている物流センターとなっています。

商品を保管しないという点で、DCと比べて倉庫のスペースを大幅に削減することができるだけでなく、保管コストも削減することが可能です。それだけでなく、ある一つのお客様に対して複数の商品を納品する場合には、TCにて商品をまとめて仕分けすることで、少ないトラック台数で届けることができるため、運送費の削減も叶います。

その一方、保管スペースを十分に確保しない形となるため、倉庫内に荷物が溜まらないように入荷・出庫作業は正確性と速さが常に要求されます。

FC(フルフィルメントセンター)

FCと呼ばれるフルフィルメントセンターは、ECサイトにおいて商品の管理やピッキング、そして配送を担う物流センターであり、ECが成長するなかで注目されている物流センターの一種となります。

配送スピードと正確な物流管理が求められる昨今のEC業界においては素早い配送と迅速なお客サービスが顧客満足度の重要ポイントに繋がります。FCは、物流センターの中でも在庫管理から受注、梱包や発送、そして顧客データ管理からお客様からの返品処理やクレーム対応などのサービス面までをすべて包括して完結できるため、スピード感を持って迅速に物流業務を行える機能を有しているといえます。

またお客様の決済処理も担うことができるため、自社で提供が難しかった決済サービスをお客様に提供できることも可能な場合があります。加えてEC事業にて発生する物流作業をすべて一括してFCに委託することで、EC事業者は業務の効率化や、倉庫代や発送作業などのコスト削減などのメリットも得られることが期待できます。

とはいえ、委託して運用するにも運用コストが発生するため、EC事業者は導入前に自社でそのコストが回収できるだけの利益があるかどうかを冷静に検討することが重要でしょう。

PDC(プロセスディストリビューションセンター)

PDC(プロセスディストリビューションセンター)は、日本語で在庫加工・在庫型センターと呼ばれるもので、DCと比べて流通加工の機能を強化した物流センターの形態となります。

PDCが担うことのできる物流業務のなかには、商品の組み立てや食品加工も含まれます。そのような特徴から倉庫としての付加価値は高く、いわば保管という倉庫の本来の役割に加え、倉庫によっては工場に近いような役割を担っているともいえるでしょう。

またPDCでは高度な品質を保ちながら生産・管理を行うことができる点から、スーパーやコンビニエンスストア向けに商品の取扱いを行っているケースが多く見られます。

一方でPDCは高品質を維持するために厳しい温度管理や衛生管理、生産管理などの運用コストがかさむだけでなく、作業を行う人件費もかかってしまうのがデメリットとして挙げられます。特に取り扱っている商品が生鮮食品である場合は、消費者に直接健康被害を与えかねないため万が一問題が起こった際には大きな責任が問われる可能性が高いものです。したがって、他の物流センターよりもさらに神経質な運用が求められているといえます。

倉庫の特徴について知り自社の物流業務に生かそう

DCをはじめとする物流センターの種類についてご紹介いたしましたが、それぞれ異なる特徴を持ち、メリットとデメリットの両方の面を併せ持っています。

EC事業者は物流センターを利用することで物流作業の業務効率化を実現し、生産性の向上させることが期待できます。物流センターの機能を導入するときには、それぞれの物流センターの特色をきちんと理解し、自社の商品特性などと照らし合わせ、自社の物流業務にとってどの物流センターが適切なのか、しっかりと検討ることをおすすめします。

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