越境ECにおける物流とは?その重要性と課題、代行業者選びのポイントまで解説

openlogi2025年12月26日  
openlogi2025年12月26日

越境ECにおける物流とは?その重要性と課題、代行業者選びのポイントまで解説

海外のユーザーに向け、インターネットで国際間の取引を行う越境EC。
販売チャネルのひとつとして、越境ECを始めたいと考えているEC事業者の方も多いのではないでしょうか。

そんな越境ECの成功に重要な要素が物流です。

今回は越境ECにおいて物流が重要であることとともに、越境EC物流での課題と、課題解決のために利用をおすすめする代行業者サービスの選定ポイントまでご紹介します。
越境ECの開始を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。

1. 越境ECにおける物流とは?

越境ECとは、冒頭でもご紹介したように、海外のユーザーとインターネット上で国境を越えた電子商取引を行うビジネスモデルです。

そんな越境ECにおいては、EC事業で重要な商品の梱包・発送などの物流業務は、国内ECよりもさらに重要視されています。

海外への発送であり複雑な手続きが発生しやすいこと、発送先の国のルールに従う必要があることなどから、越境ECの物流には多くの課題があるでしょう。

2. 越境ECでの物流の重要性

越境ECにおいて、物流が重要視されるのには、次のような理由があります。

  • 物流のコストが売上に直結するため
  • 物流の質が顧客満足度・顧客からの信頼に影響するため

それぞれ詳しく解説します。

2-1. 物流のコストが売上に直結するため

国内ECにおいても、物流にかかるコストは利益に多少なりとも影響を与えているでしょう。

しかし、越境ECでは複雑な手続き・書類作成に関わるコストやその距離による配送コスト、海外発送に対応可能な梱包のコストなど、物流業務でより多くのコストがかかります

そのため、越境ECでは物流のコストをできる限り削減することで、売上にも大きな影響があります

2-2. 物流の質が顧客満足度・顧客からの信頼に影響するため

越境ECでは、国外への長距離輸送となるため、商品が移動中に破損してしまう、複数の中継拠点を経由するうちに紛失してしまうなど、配送に多くのリスクがあります。

輸送中のトラブルにより商品が万全な状態でなければ、顧客満足度の低下を招いたり、クレームの原因となって信頼を失ってしまったりする可能性もあるでしょう。

顧客満足度が低く、ユーザーから信頼を得られなければ、リピーターの獲得はもちろん新規顧客獲得のチャンスを失うことにもなりかねません。

越境EC成功のためには、物流の質を高める必要があるのです。

3. 越境ECでの物流の課題

越境ECでは、前述のような理由から物流が非常に重要とされています。

しかし、国内とは異なる点もあり、越境ECの物流には多くの課題もあるでしょう。

ここでは、越境ECでの物流の課題をご紹介します。

3-1. 手続きの複雑さ

まず、通関のために複雑な手続きが必要であることです。

越境ECでは、国境を超える商取引のため、関税が発生します。

発送先の国や商品によってもその内容・金額などが異なるため、手続きにはその都度適切な書類・費用が必要です。

関税は発送者ではなく、購入者が負担しなければならないケースもあり、トラブルを避けるため事前に購入者側への連絡を求められることもあります。

また、通関手続きに関して専門的な知識やノウハウが必要であることはもちろん、国によって取引できない商品もあるため、その点も事前に確認が必要になるでしょう。

3-2. 配送日数が国によって異なる

続いての課題が、リードタイム(配送にかかる日数)の変動です。

配送にかかる日数は発送先の国への距離だけでなく通関手続きのスピードなどにも影響されるため、配送リードタイムは変動しやすく、また配送が遅れるなどのトラブルも起きやすくなります

商品の到着が遅れれば、顧客満足度を下げることにつながったり、最悪の場合クレームへと発展する可能性もあります。

顧客満足度低下につながらないよう、事前に配送リードタイムをチェックしておくことは欠かせませんし、情勢変動などにより実際の発送時には予定が乱れることもありますので、物流状況はリアルタイムで把握できると良いでしょう。

3-3. 荷物の破損などのリスク

海外の配送業者は日本と比較すると荷物の扱いが乱雑なことも多く、荷物の破損リスクが高いのも、大きな課題のひとつです。

国内配送と同様の梱包では海外配送で破損してしまう恐れがあり、国内よりも厳重に梱包を行わなければなりません

特にワレモノや精密機器など、デリケートな商品ではより注意が必要でしょう。

注意書きも日本語ではもちろん読み取ってもらえず、英語などで記載していても見落とされてしまうこともあるため、注意書きが無くても商品にまでは影響しないような梱包を心がけましょう。

3-4. 返品対応が難しい

国内でのEC取引でも起こりうることですが、越境ECでも、インターネット上で現物を見ずに購入するため、返品を求められることも多くあります。

ただ、返品対応も現地で通じる言葉でコミュニケーションを取らなければならず、対応のハードルは高いでしょう。

返品・返金ができるだけ不当に発生することのないよう、返品に関するポリシーを事前に定めるのもおすすめです。

4. 越境ECの主な物流手段

越境ECでは、

  • 国内倉庫から発送する
  • 現地に倉庫を置く
  • 物流代行サービスの利用

といった主に3つの物流の手段があります。それぞれのメリットや特徴をご紹介します。

4-1. 国内倉庫からの自社発送

まず、自社で持つ国内の倉庫から、直接海外への発送手続きを行う方法です。

この方法でのメリットとしては、国内でのEC物流作業と同様に行えるため、越境EC開始時の初期費用が抑えられる点があります。

しかし、1回ごとの発送費用が割高になってしまうことや、自社で毎回複雑な手続き・顧客対応を行わなければならないというデメリットがあるでしょう。

1回ごとの発送費用の割高が重なれば、コストの負担は大きくなります。

取引の件数が増えれば増えるほどデメリットは大きくなりますので、他の物流手段を検討することをおすすめします。

4-2. 現地に自社倉庫を置く

2つ目が、海外現地に自社倉庫を設置し、そこから直接発送する方法です。

取引の多いターゲット国やそのエリアに自社倉庫を構えれば、配送のリードタイムを削減できるほか、配送費も抑えられるでしょう。

もちろん、現地での発送であれば、毎度の通関手続きも必要ありません。

この方法のデメリットとしては、まず現地に倉庫を設置するのにも、その倉庫の維持管理にも大きなコストがかかることです。

すでに海外に多くの顧客がいる・大規模な企業ではメリットの大きい方法かもしれませんが、今後越境ECの開始を検討している企業にはリスクも大きいでしょう。

4-3. 物流代行を活用する

3つ目は、物流代行サービスを活用し、越境ECにおける一連の物流業務をアウトソーシングする方法です。

越境ECに対応する物流代行サービスであれば、在庫管理から発送業務といった基本の物流業務はもちろん、通関手続きやインボイスなどの各種書類作成、返品対応など、越境EC物流で発生する物流業務を、ノウハウに基づいて代行してくれます。

委託にはもちろんコストがかかりますが、越境EC物流の知識がある代行業者に委託することで、ミスを減らしつつ自社の人的リソースを削減し、コア業務に集中できるでしょう。

越境ECにおいて顧客満足度を向上させるためにも、物流代行サービスの利用はおすすめです。

5. 越境ECの主な配送手段

越境ECでは海外配送を行うため、自社による発送でも代行サービスへの委託でも、配送業者を利用します。

ここでは、海外配送が可能な越境ECの主な配送手段についてご紹介します。

5-1. 国際宅配便(クーリエ便)

まずは、「クーリエ便」ともよばれる国際宅配便です。

クーリエ便は民間の宅配事業者が提供する国際輸送サービスで、自社の航空機により輸送と通関、お届けまでを一貫して提供しています。

基本的にどのサービスでもスピード感は重視されており、平均約6日ほどで各国のユーザーに配達が可能だと言われています。

代表的なサービスとして、以下の国内外5社をご紹介します。

DHL Express

  • ドイツの事業者によるサービス
  • 220以上の国・地域に対応
  • スピード配送に強みを持つ(最短翌日)
  • 重量1,000kgまで(70kg以上は要手数料)

UPS

  • アメリカの事業者によるサービス
  • 200以上の国・地域に対応
  • 法人利用におすすめ
  • 最大で長辺274cm、合計400cm、重量70kgまで

FedEx

  • アメリカの事業者によるサービス
  • 北米、南米に強く、220以上の国・地域に対応
  • 配送精度の高さが強み
  • 最大で長辺274cm、合計330cm、重量68kgまで

国際宅急便(ヤマト運輸)

  • 200以上の国・地域に対応
  • クール便などが制限ありで輸送可能な場合も
  • 最大で合計160cm、重量25kgまで

飛脚国際宅配便(佐川急便)

  • 220以上の国・地域に対応
  • アジア中心に国際物流に対応
  • 最大で長辺150cm、合計260cm、重量50kgまで

5-2. 国際郵便

もうひとつが、日本郵便が行う郵便事業のひとつ、国際郵便です。

国際郵便では、以下のような3つの越境EC向け配送プランがあります。

UGX 

(ゆうグローバルエクスプレス)

  • 世界51カ国の主要都市に対応
  • 30㎏超えの荷物も取り扱い

EMS 国際スピード郵便

  • 120以上の国や地域に対応可能
  • 重さ30㎏まで対応

クールEMS 国際スピード郵便

  • 6カ国への配送に対応
  • 保冷が必要な荷物を海外に送れる

(参考:サービス・商品を探す_郵便局 | 日本郵便株式会社

国際郵便では、商品の合計が20万円を超える場合は通関手続きが必要になります。

国際宅配便(クーリエ便)と比較するとスピード感はクーリエ便の方が速いですが、送料としては一定の大きさ以上であれば国際郵便の方が安い傾向にあるでしょう。

6. 越境EC物流の課題解決に!アウトソーシングのメリット・デメリット 

越境ECの物流手段の1つとして、物流代行サービスによる物流のアウトソーシングについてはご紹介しました。

記事内でも触れたように越境EC物流には様々な課題がありますが、物流代行サービスの活用により、課題解決を目指せるなど、越境EC物流において専門業者へのアウトソーシングには大きなメリットがあります。

ここでは、利用時に知っておきたいデメリットも含めて、越境EC物流のアウトソーシングのメリットをご紹介します。

6-1. メリット

越境EC物流のアウトソーシングには、次のような様々なメリットがあります。

  • ノウハウを活用でき、海外展開のハードルが低くなる
  • コア業務に人員を割ける
  • コストを効率化できる
  • 顧客満足度の向上につながる

越境ECの物流アウトソーシングで、最も大きなメリットと言えるのは、物流代行業者が持つ海外配送の知識・ノウハウを活用できるということです。

それにより、各種の複雑な手続きや梱包面、返品対応など、課題の多くが解決するでしょう。

より質の良い物流作業を行うことができ、顧客満足度の向上にもつながります。

また、自社で物流業務に割いていた人員を削減できることで、コア業務に人員を割けるようになります。

EC運営では、もちろん物流業務は重要な業務のひとつですが、新商品の開発や新たな販売ルートの確保など、企業の成長のために他にも注力すべき業務は多くあります。

越境ECの開始により販路を拡大できることも相まって、売上の向上にもつながるかもしれません。

6-2. デメリット

越境EC物流をアウトソーシングすることには、以下のようなデメリットも存在します。

  • コストが見合わない可能性がある
  • 連携不足だとミスが発生しやすくなる

まず、出荷量があまりにも少ない場合には、外注コストと天秤にかけるとコストが見合わない可能性もあります。

判断が難しい場合には、見積もりを取って確認してみるのもおすすめです。

また、重要なのが代行業者としっかり連携をとれるかです。

連携が不十分だと、在庫や注文状況などの情報共有が上手くいかず、配送が遅延する、ご配送が起こるなど、ミスにつながることもあります。

物流業務が代行業者に任せきりになってしまうと、自社に物流のノウハウが蓄積しにくいというデメリットもあります。

代行業者とはしっかりとコミュニケーションを取り、情報を共有しながらパートナーとして進めていきましょう。

7. 越境EC物流の代行業者を選ぶポイント

越境EC成功のためには、アウトソーシングする代行業者の選定もとても重要です。

越境EC物流の代行業者を選ぶ際には、次のようなポイントを意識しましょう。

  • 越境ECの物流代行の実績がある
  • サポートを受けられる範囲を確認する
  • 料金体系を確認する

それぞれ詳しくご紹介します。

7-1. 越境ECの物流代行の実績がある

まず、最も重要と言ってよいのが、越境ECの物流代行を行った実績があるかどうかです。

物流代行サービスは様々あり、中には、越境ECには対応していないサービスや、対応実績が乏しく、まだノウハウがないサービスなどもあるでしょう。

しっかりと越境ECの実績がある代行サービスを選ぶことで、メリットとして挙げたような、海外配送のノウハウを十分に活用できます。

実績が豊富にあり、通関手続きなどに精通している代行サービスであれば、スムーズに取引できるでしょう。

7-2. サポートを受けられる範囲を確認する

物流代行サービスでは、サービスごとにサポートの範囲も異なります。

基本の発送業務のみをサポート範囲とするサービスから、返品対応やカスタマーサービスなどの顧客対応まで行ってくれるフルフィルメントのサービスまで、その範囲は様々です。

自社ではどのようなサービスを求めているのか、まずはそのニーズを考え、自社のニーズに当てはまる代行サービスへ委託すると良いでしょう。

越境ECでは、対応するエリアにも違いがありますので、ターゲットとしたいエリア、配送したいエリアがそのサービスの対象エリアとなっているかどうかを確認しましょう。

7-3. 料金体系を確認する

物流業務のアウトソーシングには、もちろん少なからず費用がかかります。

適切なコストでサービスを活用するためにも、サービスの料金体系は確認しておきましょう。

重要なのは、単に金額だけを見るのではなく、サービス内容と照らし合わせ、費用の内訳までしっかりと確認することです。

サービスの内容と価格を合わせて考え、納得できる料金体系のものを選びましょう。

8. 越境EC物流はオープンロジにお任せください

オープンロジ 物流代行ページの画像です

 

「越境ECをスタートしたいけど、なんだか大変そう……」

「関税の問題などが複雑で難しい」

など、越境EC物流でお悩みの方は、オープンロジにお任せください。

API連携により入荷作業、検品作業、在庫管理、発送作業といったほとんどを自動化できるなど、様々な強みを持つ物流代行サービスを提供するオープンロジでは、EMS・DHL・FedExなどの各種国際配送キャリアと連携。

越境EC物流においても国内と同様のオペレーションでワンストップで利用可能です。

  • 世界120か国への発送に対応できる配送キャリア選定
  • インボイスなどの複雑な書類作成
  • 関税・禁制品の確認

など、越境ECで不安なポイントもしっかりサポート。

専門知識が無くても、安心して越境ECをスタートしていただけます。

初期費用・固定費用ゼロの従量課金制で使った分だけのお支払いとなりますので、無駄なコストなく物流代行サービスをご利用いただけるでしょう。

また、物流業務はもちろん、越境ECを自社で導入できるかどうかのご相談や越境ECスタート時の構築・集客なども、専門のパートナーと連携してサポートさせて頂きます。

越境EC物流でお悩み・疑問をお持ちの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

今回の記事では、越境ECにおける物流の重要性と課題をご紹介するとともに、越境ECにおける代行業者へのアウトソーシングのメリットなどを詳しく解説しました。

越境EC物流では、物流コストが利益に直結してしまうことや、物流の質が顧客満足度に大きく関わることなどもあり、コストを最適化し、発送の質を高めるためにも物流代行サービスの活用がおすすめです。

越境ECの開始にご興味・ご不安があり、物流代行サービスのご利用をお考えの方は、オープンロジにお気軽にお問い合わせください。

記事監修者紹介

監修者・有田秀夫のイラスト

有田 秀夫(ありた ひでお)

某大手物流企業にて業務設計や法人営業を経験後、老舗通販物流企業にて20年近く数多くのクライアントの物流課題を解決に導いてきた物流のプロ。

現職のオープンロジではその経験を活かし、物流ネットワーク開発に携わっている。

オープンロジロゴ

オープンロジマガジン 編集部

物流プラットフォーム「オープンロジ」のマーケティングメンバーにて編成。物流のことはもちろん、ネットショップやマーケティングのことなど、EC事業者に役に立つ情報を幅広く発信していきます。

物流のお悩み、お気軽に
ご相談ください

オープンロジについて疑問や不安がある方は、お気軽にご相談ください。自社で導入できるかどうかのご相談も可能です。
各種お役立ち資料もご用意していますので、物流の構築を検討中の方はぜひお役立てください。