完全D2C(DtoC)化・予約販売・効率化。私がShopifyとオープンロジを選んだ決め手とは

完全D2C(DtoC)化・予約販売・効率化。私がShopifyとオープンロジを選んだ決め手とは

佐藤 宏尚 様

佐藤 宏尚 様

この記事のPOINT

  • 1

    Shopifyは、機能・インターフェイス・拡張性・将来性、すべてにおいて優位性がある

  • 2

    オープンロジは予約商品も適切に管理・発送してくれる

  • 3

    オープンロジは海外配送も商品1点から対応してくれる

イタリアの希少なヴァケッタレザーを使用した革小物を販売しているSYRINX様。公式サイトのメルマガ登録者数は16000名、クラウドファンディングの調達金額は累計は1億7000万を超えており、高い人気ぶりが伺えます。

当初、販売先としてECモールを利用していた同社ですが、昨年秋頃モールからの撤退を決断し、現在はD2C(DtoC)で事業展開されています。完全D2C(DtoC)化にあたりShopifyに公式サイトを移されましたが、同時に物流の外注先も変更を検討されました。

今回は、ECモールから完全D2C(DtoC)に移行されたSYRINX代表取締役である佐藤様に、ECという販路を選択した理由、モールから撤退し完全D2C(DtoC)化したきっかけ、今後の事業展開などを詳しくお聞かせいただきました。

ECという手段が無ければ
事業は成立しなかった

貴社とブランドについてお聞かせください

当社はもともと設計事務所を生業にしております。あるとき、自分が設計した空間に設置するスピーカーを探さねばならない案件がありました。ですが良いものが見つからず、スピーカーを自分で作ってみたのです。それが非常にいい音だったため、特許を取得し事業にしようと思い、SYRINXを立ち上げました。

このスピーカーの特徴のひとつは革でできているため、ボディ自体が非常に柔らかいことです。ボディが柔らかいスピーカーは、固いものと比べて、音が濁ったり雑音が出るなど余計な音がせず、クリアが音が出ます。

しかし通常柔らかい素材というのは軽く、音も通しやすくなってしまうため、当初私たちは柔らかくて重たい素材を探していました。そして行き当たったのが革だったのです。ですが重たい革は硬く、柔らかい革は軽いものが多いのです。

柔らかいけれど重い、その矛盾する2つの要素を満たす革をひたすら探し、ようやく見つけたのが、イタリアのヴァケッタレザーというオイルを非常に多く含む革でした。その革に巡り合ったことでスピーカーを作り始めることができたのです。

実はこのスピーカーを作ると、その工程で端材がいっぱい出てしまいます。この商品は完全受注生産なので、大きい革から下手するとワンセットだけしかスピーカーを作る事ができず、多くの革が余ってしまうこともありました。

ヴァゲッタレザーはとても高品質な革ですので、そのまま捨ててしまうのは非常にもったいない。そこで始めたのが革小物のプロダクトでした。

なぜECという販路を選択しましたか?

当社の本業は設計事務所であるため、プロダクト事業は専属の人材は置かずに業務をまわしております。そのため、効率を重視しなければいけません。もしECという手段がなければ、この事業はできなかったと思います。

実は有名セレクトショップからお声がかかったことも何度かありますが、すべてお断りしています。もちろんそういうところに商品を置いてもらえば、知名度は上がり、売上として貢献するのは分かっています。

しかし実店舗で販売するとなると、ECとは流通経路が変わり、手間が大きく増えます。専属の人材がいない現状の体制で、それに対応することは困難で、実店舗販売をする予定は今のところございません。

販売と流通に関してはほぼ無人で運営できるようなシステムを作り上げないと、事業を成立させることが難しかったのです。そのタイミングで知ったのがAmazonのFBAでした。オープンロジを利用する前は、こちらのフルフィルメントサービスを利用し、各モールと在庫連動・自動出荷システムを構築していました。

完全にD2C(DtoC)へ切り替えることを決断

集客はどのような対策をされましたか?

集客は当社の場合かなり特殊かもしれませんが、クラウドファンディングで行っています。

最初ECモールで商品を販売をしていたのですが、ECモールではレビューが貯まらないと商品が売れません。新商品を出してもなかなか売れるようにならず、数十人のお客様に購入されてやっとレビューが書かれ、それでようやく少しずつ売れてくるようになります。

このようにECモールでは、新商品がヒットするまでに時間がかかるのです。それを何とかしたくて始めたのがクラウドファンディングでした。

クラウドファンディングで成功すると、そのあと、ECモールで一般販売を開始したときも、お客さんがレビューを書いてくれることが多く、ジャンプスタートを切ることができるのです。

なおかつクラウドファンディングを利用することで、当社のファンを増やすことにも繋がります。こうして独自の集客も増やしていきました。

完全にD2C(DtoC)へ切り替えたきっかけは何ですか?

完全D2C(DtoC)を目指そうと思ったのは、Amazonを含めた大手ECモールからの撤退を決めたことがきっかけです。

FBAを利用し商品の在庫連携・自動出荷ができれば、オペレーションに手間はかからないと思っていたのですが、複数のECモールの運営は、商品ページの構築や、更新など、意外と手間が多くかかるのが難点でした。当社は売上ではなく、生産性を最大化させることを目指しています。たとえ売り上げが増えたとしても手間がそれ以上にかかることは望みません。

撤退を決める前は、ECモールの売上が全体の8割を超えていました。ですが、思い切って全ECモールからの撤退を決断しました。

Amazon FBAの利用手数料は、送料込みの価格なので決して高くないと思います。私は個人的にAmazonが好きですし、Amazonの提供するクオリティの高いロジスティクスを、これだけ安い手数料で利用できるのはすごいことだと思っています。

しかし最近はサクラレビューの件が問題になったり、商材によっては明らかにコピー商品が並んでいる現状があります。当社としてはそういうものと一緒にカタログに並べられてしまうのは、ブランディングを考えたときにNGだと判断しました。

また当社は、クラウドファンディングが主な集客となっています。実は8割の商品がECモールで売れると言っても、その多くがECモール内での集客ではなく、他で当社を知り、ECモールで「SYRINX」を検索して買っているという状況だと判断しました。

このことから、既存のお客様のうち、ある程度は当社のECサイトに流れてきてくれることが予想できたので、完全にD2C(DtoC)へ切り替えることを決断しました。

数あるECプラットフォームの中でShopifyを選択した理由はなんですか?

当社は既に他ECプラットフォームで自社サイトを持っていましたが、機能的に十分でなく、完全D2C(DtoC)化を目指すためには、改めて自社サイトを本格的に立ち上げる必要がありました。

ECプラットフォームを選定する際、詳しくデモサイトを作って比べた訳ではありません。しかしShopifyは、機能・インターフェイス・拡張性・越境ECに適した将来性、すべてにおいて優位なポジションにあり、かつ価格も非常に安価であったため、迷うことなく選択することができました。

オープンロジのインターフェイスは
直観的でよくできている

オープンロジへの物流委託はいつ頃から検討されましたか?

完全D2C(DtoC)化を決断したのは昨年の秋くらいのことでした。
Amazon FBAに商品を預ける理由はAmazonでの販売を止めたら無くなります。そのため、Amazon FBA以外でShopifyと連携できる倉庫を探しました。

何社か候補はあったのですが、調べていくうちに、オープンロジを使えば、Shopifyと他社を介さず、ダイレクトに在庫連携・自動出荷できることを知りました。あと以前知り合いから「オープンロジは良いよ」という話を聞いており、実際調べてみると私も良いサービスだと思ったのです。

ただスムーズに移行できるかどうかは、実際使ってみないと分からないという不安がありました。そのため、しばらくはAmazon FBAと並走で商材・商品ごとに分けて使っていました。結果的には、最初に少し戸惑った以外何のトラブルもなく、現在はオープンロジに一本化し、快適に利用させてもらっています。

オープンロジを利用されていて感じるメリットはありますか?

インターフェイスが直感的でよくできていると思います。
最初はやっぱり、以前利用していた出荷自動サービスとの違いで少し戸惑うことがありました。以前はAmazon FBAにある在庫数が各ECサイトに反映されていました。オープンロジの場合は初期値を入力し、入出荷の差分を拾って在庫数が調整がされていき、根本的にカウント方式が違います。

現在、当社の売上の9割が予約販売になっています。予約商品の販売をしていこうとすると、実在庫がないので、Amazon FBAとは相性が悪く、初期値を自在に設定できるオープンロジの機能でないと難しい。オープンロジに切り替え、結果的に大変助かっています。

現在4000個ぐらい予約待ち、もしくは発送待ち状態でデータがストックされています。こういう状態で在庫を数十個も納めたりした場合に、きちんと古いものから順にちゃんと処理され、複数予約注文でも、入荷順に在庫が取り置きがされています。何のトラブルも無く、安心して利用しています。

そして、やっぱりShopifyとの連携がすごくやりやすいですね。データの取り込みなどがとても使いやすいです。

オープンロジとShopifyの連携であれば間違いない

今後の事業展開について教えてください

現在、商品の知財関係を国際登録で色々取得するなど、海外展開を念頭に置いて動いております。

Shopifyはすごく良くできていて、海外で販売するインフラを整えるのも簡単です。まだ本格的には展開していませんが、既に現地の英語対応や通貨の対応などの機能を実装させてもらっています。

海外で販売し軌道に乗せるには、海外のファン層を増やし、集客をする必要があります。そのためには、まず集客方法を考えなければいけません。現時点で海外から買えるようになっておりますが、海外をターゲットに据えた集客対策をしていないため、月に数件くらいしか注文が入っていない状態です。

海外配送も既にオープンロジに出荷作業をお任せしています。海外に発送する場合は国内よりも多少手数料が高めですが、自社で伝票を打ち出して国際配送の準備をする手間を考えると、それくらいのコストは許容範囲内です。

今は少ない海外販売ですが、いずれは増やしていきたいです。

最後に、オープンロジのご利用を検討されている方にメッセージをお願いします

オープンロジはShopifyとの連携であれば、機能・安定感・価格、すべてにおいて完成されていて、間違いない選択だと思います。インターフェイスもスムーズで、直感的に使いやすいように良く練られています。

またShopifyでの販売は、どこにでも売っている汎用品ではなく、個性的な商品に向いています。これから独自のブランドを立ち上げていこうという事業者様には、Shopifyとオープンロジの組み合わせは最強だと強くお勧めします。

物流のお悩み、お気軽に
ご相談ください

オープンロジについて疑問や不安がある方は、お気軽にご相談ください。自社で導入できるかどうかのご相談も可能です。
各種お役立ち資料もご用意していますので、物流の構築を検討中の方はぜひお役立てください。