宮崎大学発のベンチャー企業として2019年に創業した株式会社Smolt様。魚の生き方をリスペクトした育て方と変わりゆく地球環境の中でも日本のおいしい食文化を未来につなげていくことをコンセプトに、「サクラマスの養殖」、「いくらの生産」そして「養殖技術の研究開発」という事業をされています。
純日本産で超希少なサーモンから取れる「つきみいくら」の商品を始めとし、生産した製品を「ギフト」として、贈り届けるまでのブランディングに力を注いでおられます。
当初自社で発送業務をされていたSmolt様ですが、自社での物流作業では1日の作業件数に限界を感じ、物流アウトソーシングの検討に至りました。「食品」を扱っている特性上、冷凍冷蔵対応している倉庫の確保はもちろんのこと、お届けまでの日数も考慮しなくてはならないので、それらの要望を満たしてくれる倉庫会社を探しておられました。
今回はサクラマスの研究者としての顔もお持ちである株式会社Smoltの上野様に、オープンロジの選定理由や運用後のフォロー体制や対応、今後の事業成長の構想など、詳しくお聞かせいただきました。
サクラマスの研究から大学発のベンチャーへ
貴社の事業内容とECを立ち上げたきっかけをお聞かせください
当社は宮崎大学発のベンチャー企業で、事業内容は「サクラマスの養殖」+「いくらの生産」、そして「養殖技術の研究開発」です。
起業のきっかけは、宮崎大学では2012年からサクラマスの完全養殖、循環型の養殖といった研究はあったものの、事業化するまでには至っていませんでした。当時の僕は研究していた一学生でしたが、誰も挑戦しないためチャンスだと思い、2019年に起業しました。
2020年に「つきみいくら」という商品を販売しましたが、「金色で綺麗」だけでなく、ブランドのコンセプトやブランディングに力を入れた上で、サステナブルに作った水産物としてお客様に価値を伝えていきたいと考えております。
今後の拡大を考えると温度管理された、物流アウトソーシングは急務だった
アウトソーシングのきっかけを教えてください。
2020年に商品をリリース後、11月に120件ほどがすぐに完売した時点で、自社発送で賄える件数ではないと発送対応への焦りが生じました。今後、販売数の桁を徐々に増やしていくにあたり、梱包から発送までの作業一つひとつをすべて自社で担うことは到底無理であると気づき、そこから個配送できる物流業者の選定が急務となりました。
弊社の製品は、瓶詰めされた食品に加え「ギフト」という特性もあるため、まずは化粧箱を梱包して折るところから始めます。次に瓶を入れ化粧箱に包みます。さらに、お届けした際、破損などがないよう化粧箱ごと緩衝材を撒きます。そこまでしてからダンボールを組んで梱包は完成です。そこから送付伝票を間違えないように個数・宛名チェックして作成して貼ります。
このように、梱包に工数がかかることも理由で1日で30件の発送が限界で、個人情報の取り扱いはもちろんのこと、発送工程でミスをなくすことが非常に困難でした。そこで、このままのオペレーションで1日100件いくのは厳しいことから、物流を外部へ委託することの必要性を再認識したのがきっかけです。
選定理由は、丁寧なサポート体制と迅速な対応スピード
他社比較したと思いますが、オープンロジの選定理由はどのような点でしょうか
多くの物流会社を探していく中で他社ももちろん検討しましたが、株主からの紹介でオープンロジについて話しを聞いたところ、僕たちのニーズをすべて満たしていました。
倉庫を選定する軸としてもっていたのは、食品という特性上、「冷凍冷蔵の保管が可能なこと」さらに購入者が受け取った瞬間まで大切にしたいので、「チラシやポストカードの同梱が可能」な倉庫でと考えておりました。オープンロジは、それら冷凍冷蔵の保管も同梱依頼も対応可能なことに加え、さらにブランドロゴを入れたダンボールなど独自資材での対応も承っていたこともあり、今後への期待感も非常に高く持てました。
このようなニーズを満たしていることはもちろんですが、さらに個人的に特にポジティブに感じた点が2つあります。
1点目は「問い合わせの際のレスポンスが丁寧で早い点」です。
並行して他の物流会社ともコンタクトしてましたが、連絡が取れないこともあり、スムーズなやりとりとはなりませんでした。弊社はギフトに加え生鮮食品という特性もあるため、例えば、商品が届いていないなどの問い合わせに対しても、オープンロジなら迅速に確認・対応していただけると思ったのが、安心感につながりました。
オープンロジは見積もりもすぐ出ましたし、素早いレスポンス・丁寧な説明は、導入後の迅速なコミュニケーションイメージを考慮すると、非常に重要でした。冷蔵冷凍や個配送対応の受け入れが万全であることは当然ですが、僕としてはイレギュラーなことが生じた場合に備えての対応スピードをより重要視していました。
2点目は「シンプルで分かりやすい画面」です。
運用が複雑では元も子もありません。オープンロジのホームページにある導入事例や導入後のUIを拝見して、画面がシンプルで非常に分かりやすかった点も選定理由の一つです。
D2Cの物流や個別配送の記事を読み進めていく中で、「D2Cやるならこういう会社と物流組んだ方がいい」といったWeb上の記事コンテンツを拝見したところオープンロジの名前を目にしており、安心してお願いできました。
コストの安価さ・リードタイム短縮に価値を感じている
オープンロジにアウトソーシングされていかがでしたか?
オープンロジは、入庫さえすればあとはおまかせできるので非常に助かっています。
自社で発送作業をしていた時は、失敗したら再印刷ですしプリンターの調子が悪いと印刷できず、運悪くインク切れということもありました。具体的に苦労するポイント・注意すべき点を自社物流で分かったからこそ、オープンロジで発送業務をしてもらえることに価値を感じていています。今では発送にかける時間が格段に短縮しました。
運用後に気づいた点とすると、システムが想像以上に見やすい点です。
選定理由の1つとして上述でも触れているシステム画面の見やすさですが、自社で全てシステム管理をして発送作業となると、完了・未完了のものが混在してとても見辛かったですが、オープンロジの場合、システムの中でクリックすればいつ発送したのかすぐに確認できるためとても楽です。
また、通常九州から関東へのお届けは基本的に中1日を要します。「大至急送ってほしい」と依頼を受けても翌日には届けられません。オープンロジにお客さまへのお届けを翌日にしたいと要望を出したところ、静岡県にある倉庫を選定していただきました。静岡から出荷すると、基本的に全国どこへでもほぼ1日で到着まで完了するなど、物流のリードタイムが短くできるのも魅力の一つで、価格と時間のいずれも解決しました。
料金体系については、梱包・発送にかける時間や人件費を考慮すると、オープンロジを利用した方がトータルでは安価に抑えられた印象があります。
素早い問題解決に安心・信頼を寄せている
オープンロジのサポートはいかがでしたか?
導入後、最初の3ヶ月間は1ヶ月単位でフォローして頂き、何か起きても細かく連絡があり安心できました。
オープンロジでは個配送の商品の他に原料を保管していますが、当初、こちらから発送した原料について煩雑な梱包で送ってしまい、到着した時点でダンボールが破損していたことがありました。その際、オープンロジ側の対応が非常にスムーズで、実際に破損した状態の写真を即座に送って頂き、以後どのように対応するか話し合いの場を設けていただきました。そして原料を倉庫から加工所へ送る時には、オープンロジで一度ダンボールにつめ直し整えてから送ることになりました。
トラブル発生時の迅速な連絡により、オープンロジの担当スタッフと今後の対応策協議・すり合わせなどを丁寧に実施し情報共有したことで、再発防止の体制を構築することができました。
オープンロジを利用されて、トラブルの対応など具体例を聞かせてください。
エンドユーザーから問い合わせをもらった形で判明したトラブルエピソードがあります。同じ化粧箱の中に100gと50gをそれぞれ2つ入れる商品を用意しました。しかし、化粧箱内部にゆとりが生じたために50gの瓶が割れていたり、割れていなくても箱の中で偏っていたことが数件ありました。それについてもオープンロジの倉庫で状況確認し、対策として、中で瓶が遊ぶことがないよう緩衝材を入れました。その後は割れずに納品できるなど、即座にトラブルについて柔軟な対応をして頂きました。
お客さまへ荷物をお届けして何か問題が発生しても、オープンロジと話すことで解決に導けると信頼でき、常に最善策をとっていただいています。
物流を通じたブランディング構築で差別化を図り、事業成長に貢献
貴社の今後の挑戦について教えてください。
探っている最中ではありますが、単に「ご飯にいくらを乗せて食べる」だけではなく、それ以外の食べ方を新たにご提案することに加えて、箱を開けたときの感動体験をSNSにあげてもらえるような設計を、より練らねばと考えております。
短期的には、国内で自社のD2Cブランドを浸透させていくことが重要な要素と考えているので、顧客体験を含めて満足度が高く確実に喜んで頂ける環境を整えたく、物流も含めトータルでより洗練されたものをめざし注力しています。
中長期的な事業目標は中華圏やアジアへ進出することを目標としています。華僑の方々・中国・香港・シンガポールなどに向け輸出することを視野に入れ展開していきます。
いくらの市場を考えた時に、国内より先に海外でマーケットを作り、大きく事業を伸ばしていければと考えております。
オープンロジ自身、事業者様と共に、成長のお手伝いをさせて頂きたいと考えています
ぜひお願いしたいです。お客さまが受け取った時の体験や印象を高める上で、メッセージや梱包資材にSmoltのロゴを入れるなどすると、弊社の思いがより伝わる仕組みを共に作っていきたいと考えております。
オープンロジでは各企業様毎に独自の梱包資材導入などの対応が可能です。
最後に、オープンロジの利用を検討されている方へメッセージをお願いします
何よりも使いやすいです。オープンロジに物流をお任せすることで、より事業に集中できるようになりましたし、こちらの要望へ誠実に対応していただき助かっています。物流に課題を感じている方、導入検討される方は、ぜひ試しに導入してみてはいかがでしょうか。
株式会社 Smolts : https://smolt.shop/
物流のお悩み、お気軽に
ご相談ください
オープンロジについて疑問や不安がある方は、お気軽にご相談ください。自社で導入できるかどうかのご相談も可能です。
各種お役立ち資料もご用意していますので、物流の構築を検討中の方はぜひお役立てください。