”バイクユーザーの代理人となりたい。”を合言葉に、海外製バイク用品の輸入販売で40年以上の実績を持つ株式会社ジャペックス様。世界3大ブランドの1つであるイタリア・GAERNE社のバイク用ブーツを日本に初めて紹介し、現在も様々な商品を販売されています。
長く卸売業が中心だった同社は、ECへの本格参入を機に、以前の物流会社に代わりオープンロジを導入。 さらに、社内のサンプル管理にもオープンロジの 在庫管理サービスをご利用いただいています。他社と比較したオープンロジのメリット・デメリットや、導入による業務効率化についてお伺いしました。
1976年の創業より、世界の優れた製品を日本に紹介し続けてきた同社。
従来の卸売業から、ECへの本格参入を決意
まず、貴社について教えてください。
弊社は、ヨーロッパやアメリカなど海外のバイク用品を輸入し日本で販売しています。
具体的には海外製のウェアやブーツ、プロテクションやグローブなどです。バイク用品の市場は日本より海外の方が進んでいて、商品の選択肢が豊富なのが魅力ですね。主力ブランドは世界3大メーカーの1つ、イタリアのGAERNE社のブーツで、こちらの販売はもう40年ほど手掛けています。
元々は卸売業として法人向け販売を行っていましたが、最近はECビジネスを本格化し、個人向け販売も行っています。お客様は長距離のツーリングやモトクロス競技用など、割と本格的な用途で使用される方が中心ですね。
オープンロジ導入前の物流は、どのようにされていましたか。
元々は自社倉庫で行っていましたが、物流が専門ではないので、誤出荷など運営があまり上手くいきませんでした。
そこで、ある物流会社さんにアウトソースし始めました。当時は法人向け販売が中心で、ECに本格参入してオープンロジを導入するまでの間、10年間ほどお願いしていましたね。
法人向け販売で実績をお持ちの貴社が、ECに本格参入されたきっかけは?
楽天やAmazonなど様々なモールが出てきたことに加え、業界が縮小していくなか、このまま法人向け販売だけではなく個人向け販売でECに本格参入したいという社長の意思があり、ここ3年ほどで力を入れるようになりました。オープンロジを使い始めたのは2016年です。
もともと2000年頃にも、一足早く社長はECに挑戦し、サイトなどは立ち上げていたんです。しかし当時はECがまだ普及しておらず、システマチックなサービスもない時代。ある程度のつかみはあったものの、上手くいかなかったんです。
個人向け販売の物流に対応すべく、
オープンロジを導入
もともとの物流会社でなくオープンロジを導入した理由は何ですか?
理由の1つは、ネクストエンジンとの連携です。
ECに本格参入するにあたり、楽天・ヤフー・アマゾンの3モールと自社サイトの販売の計4つを同時に始めました。この4つを管理するために、一元管理システムのネクストエンジンを導入したのですが、ネクストエンジンと以前の物流会社の互換性がなかったんです。そこでネクストエンジンに問合せをして紹介してもらったのがオープンロジです。
また、以前の物流会社は、法人向け販売に特化した会社でした。
なので1度に大量の商品をまとめて送る、という卸売業の物流にはとても良いのですが、個人向け販売のECのような、1件の商品数は少ないけれど注文が大量に来るというスタイルには向いていませんでした。
オープンロジの導入までは、どのようなステップを経たのですか?
以前の物流会社とオープンロジを併用しながら、本当に導入できるのかテストをしました。
最初は、メイン商品は以前の物流会社の倉庫に置いたまま、オープンロジにはそれ以外の商品を少しずつ預けて様子を見ました。それが上手くいったので、追加で違う商品もオープンロジに移して・・・と移行していきました。弊社が取り扱っている商品は皮製品が多いため、保管についても重視していたのですが、オープンロジはそこも問題なく、安心できました。
最終的に、テスト期間で問題がなかったことと、ネクストエンジン連携が決め手となり、オープンロジに一本化しました。
導入のメリット
「大幅な効率化。1番驚いたのは不良品の状態をシステム上で画像確認できること。」
実際にオープンロジを導入して感じたメリットを教えてください。
メリット1. 誰でも使えるシステムで、出荷作業と社員教育の時間が半分に
以前は担当社員以外に出荷作業を理解できている者がおらず、担当者が不在だと出荷ができない状態でした。また、仕組み化されていないルールがたくさんあったことに加え、特定のパソコンでしかシステムを開けなかったりと、担当者をもう1人育てるには大変な時間を要する状況でした。
しかし、オープンロジの導入後は、特定の担当者しか出荷作業ができないという状態が解消されました。運用も明確にルール化されていますし、オープンロジはクラウドなので、誰でも、どのPCからでも運用ができます。おかげで現在は運用のための社員教育の時間も、作業時間も以前の半分になりました。
以前は社員が丸1日がかりで出荷作業をしていましたが、現在はパートの方が交代で作業をし、午前中に全て終わります。
メリット2. 在庫状況がリアルタイムで見える化。スムーズな在庫管理を実現
オープンロジは、商品の在庫数や在庫がどういったステータスになっているかがシステム上でリアルタイムに見える化されているので、とても便利です。
以前の物流会社のシステムでは、Excelでデータをダウンロードして利用していましたし、管理画面も使いにくいものでした。また、一定期間ごとに分厚い紙の資料が送られてくるんですが、そのチェックもアナログで大変でした。
メリット3. 不良品の画像確認がシステム上でできて、安心
倉庫での検品で不良品の恐れがある商品が見つかった際には、システム上で該当箇所を画像確認できるのでとても助かります。以前の物流会社とのやりとりは電話連絡だったこともあり、都度自分達が倉庫に確認しに行くなど手間かかっていました。
個人向けの販売は法人向けの販売と違って、小売店での確認というセーフティネットがないまま、直接お客様に届きます。加えてECサイト上のクチコミが売れ行きに大きく影響するので、箱潰れなど状態の確認は重要ですね。
長所と短所は裏返し。何を重視するかが大切
提携倉庫にて、大澤様(写真左)とオープンロジの倉庫担当者(写真右)による打ち合せ
逆に、デメリットはありましたか?
弊社は海外からコンテナで大量に商品を仕入れるのですが、正直なところ入庫作業に関しては、以前の物流会社さんの方が早かったです。
しかし、その分、在庫数には数十個単位での差異が発生していました。なぜかと言うと、数量で検品してそのまま入庫していたので、人的ミスなどがあったようです。特に、グローブなど小さい商品は顕著でしたね。もちろん以前の物流会社にも、運用について相談はしましたが、元々法人向け販売に特化した倉庫でしたので、1商品ごとにバーコードシールを貼って検品する作業には対応しきれないと言われていました。
その分、オープンロジは入庫に時間がかかるのですが、入庫時に商品一つひとつにシールを貼って、バーコード管理しているので、在庫数の差異がなくなりました。多少時間をかけてでも、商品を一つひとつバーコード管理することの重要性に気づきました。在庫管理においては、正確さが大前提ですから、そこについては、オープンロジは凄く良かったですね。
在庫数の過不足は、販売機会のロスや経理上の問題となり、最終的には経営を圧迫することに繋がります。在庫数にこんなに大きな差異があったことにも、オープンロジへ切り替えるタイミングで初めて気づき、改めて良かったと思いました。
物流はスピードも重要ですが、個人向け販売においては正確性もより高いレベルが求められますね。
そうですね。あとは、倉庫と私たちの間にオープンロジがいることも、スピードという点ではデメリットですね。例えば、不良品が1つ見つかった場合には、それ以降の作業について至急指示や対応が必要です。また、お客様の都合で急遽発送が中止になった場合、以前は倉庫に連絡して営業所まで荷物を取りに行ってもらっていました。
こういった急ぎの依頼が必要な時は、以前の物流会社なら私たちが直接倉庫に連絡できていましたが、オープンロジはそうはいきません。そういった場合も全てオープンロジのカスタマーサポートを通す必要があるので、タイムラグが発生してしまうんです。最初はそのスピード感にストレスを感じましたね。
でも、しばらく運用してみてそれも良し悪しなのだと分かりました。もちろん以前は、融通が利くという利点がありましたが、マンパワーで対応できるからといって全てに対応していると、私たちも物流会社さんも、時間と手間が負担になっていたんですよね。
倉庫さんへのお願いについても同様です。私たちが直接倉庫の方にお願いしていたら、おそらく倉庫さんは対応してくださると思うんです。でも、自分たちが気づかないうちに要求がエスカレートしてしまい、現場をパンクさせる可能性があります。
オープンロジが間に入ることで、双方をコントロールしているのは、良いことだと思いました。それに、オープンロジの倉庫担当の方には専門的なアドバイスもいただけるので、助かっています。
在庫管理サービスで、
関係者への対応がスムーズに
自社内で保管している、商品のバイク用ブーツ。これらの管理に在庫管理システムを活用。
アウトソーシングに加え、オープンロジの在庫管理サービスもご利用いただいているとお聞きしました。
はい。今年の3月から、半年間ほど使っています。
用途としては、サンプル品や展示品などの管理です。主に雑誌の出版社やお付き合い先に、見本として送る商品なのですが、現在は、100SKU以上の商品を管理しています。個数としては1SKUに対して1〜2個で、大きい商品も小さい商品もありますね。
導入前は、どのように管理をしていたのですか?
事務所の隣の建物に部屋を持っているので、そこに在庫を置いているんですが、以前は全く管理をしていませんでした。
そのため、例えば出版社から「商品を貸してほしい」と依頼があった場合、毎回その部屋まで見に行き、探さなくてはいけませんでした。
それは大変ですね。在庫管理サービスの導入でどのように変化しましたか。
今はシステムで上で、何の商品があるのかがきちんと分かります。そのため問い合わせがきた際にも、すぐ確認してスムーズに対応できるようになりました。
最初の商品登録はオープンロジの方にも手伝ってもらいましたが、一回登録してしまえばあとは楽です。使いやすいですし、満足していますね。
物流アウトソーシングの意味と今後への期待
オープンロジがビジネスに与える影響をどのように感じますか?
オープンロジを導入して手間が減りましたし、検品レベルも安心です。お客様にも確実に届くので、安心して使えますね。
特に、日本の消費者は物流に関する要求レベルが高いですし、ECはクチコミの影響力が強いので、一定の水準を保つことを考えると、やっぱりアウトソーシングの価値が高いと思います。私たちも自社倉庫で物流をやっていた時代があるからこそ、水準を保つことの難しさを理解していますからね。
また、個人でECビジネスをされる方も、ご自身での作業は手間もかかるし、似たような商品の誤出荷などのリスクがあると思います。私自身も出荷作業を行ったことがありますが、非常に大変でした。金曜の夜に注文が来たときには、受注が嬉しい一方で「ああ、これで明日も出勤だ・・・」という気持ちになっていました(笑)。梱包など全部1人でやらなければならないし、休みなんてあってないようなものでしたからね。売れた後の作業を考えると、お任せしたほうが断然いいと思っています。受注のときの喜びが全然違いますしね。
今後、オープンロジに期待することはありますか?
すごく期待しているのが、分析機能です。単に売上個数だけではなく、商品の出入りや売れたタイミングなどを含めたデータ分析機能を期待しています。
例えば、単に売上げ個数のデータだけを見たら大したことのない商品でも、売れたタイミングのデータを見たら違う発見があるかもしれません。仕入れ分がすぐ売り切れてしまって販売数が頭打ちになっただけで、本当はすごく売上げを伸ばせる商品にも関わらず、機会損失しているのかもしれません。オープンロジの持っているビッグデータを見える化することで、今後こうした分析ができると、大きな強みになると思います。
あとは発注機能があれば、分析を元に発注して、入庫依頼もできるのですごく便利になりますよね。そうしたら、もうオープンロジしか使えなくなると思いますよ(笑)。
インタビュー後記
法人向け販売中心だった企業がECで個人向け販売に参入する場合、物流面での違いは大きな課題となります。複数モールに対応するための一元化システムとの連携や、膨大な注文件数への対応も必要です。法人向け販売での豊富な経験と実績を持ちながら、将来を見据えてECへの本格参入という新たな挑戦をされたジャペックス様には、下記3点をご評価いただきました。
1. ネクストエンジン連携で、複数モール販売にも対応できる
2. 誰でも使いやすい便利なシステムで、業務を大幅に効率化できる
3. 検品や細かい商品の管理なども確実で、安心して任せられる
「世界の優れた銘品・作り手の魂が伝わってくる商品ををユーザーと共感し共有する」という熱い想いで走り続けるジャペックス様。そんな同社に、アウトソーシング・在庫管理サービスと当社のサービスをフル活用していただけることを、大変光栄に思います。
物流のお悩み、お気軽に
ご相談ください
オープンロジについて疑問や不安がある方は、お気軽にご相談ください。自社で導入できるかどうかのご相談も可能です。
各種お役立ち資料もご用意していますので、物流の構築を検討中の方はぜひお役立てください。