世界規模でのパンデミックの影響で、人々のライフスタイルも変わってきている。「巣ごもり需要」の影響で実店舗の売上に反比例するかたちでECの市場規模は拡大を見せています。また、この動きは日本国内に限った話ではなく、世界のEC市場も同様の流れであり市場はひとつの成熟期を迎えつつあると言えます。
これらの時代背景に伴い「Amazonキラー」と呼ばれるカナダ発のECサイト構築プラットフォームのShopifyも急成長しています。実店舗向けビジネスが中心であった企業も簡単にECへの展開ができるようになり、今後の更なる拡大が予想されています。
これらを踏まえ、今回は株式会社オープンロジの相澤がShopifyでの越境EC支援サービスを展開しておりShopify Plus パートナーでもある株式会社GO RIDE代表取締役の平島東洋様にShopifyでの越境ECについて今後の展望についてお話を伺いました。
拡大を続けるShopifyでの越境EC挑戦
Shopifyの越境ECなら販売対象国に合わせた決済や通貨が設定可能
オープンロジ(以下、OPL)相澤:
GO RIDE様はアメリカ・LAにも拠点を持たれており、越境ECで北米進出を目指すEC事業者様も数多くご支援されているかと思います。Shopifyの利用者や越境ECの参入者数はどのような状況ですか?
GO RIDE平島:
弊社でも越境ECに関するお問い合わせや質問が非常に増えたと感じています。その数は昨年2021年度に比べると2倍以上となりました。経済産業省の調査によれば、令和3年において日本・米国・中国の3か国間における越境ECの市場規模は増加していますし、米国事業者からの越境EC購入額は2兆5,783億円(前年比11.5%増)であり、昨年に引き続き増加傾向にあると思います。
OPL相澤:
お問い合わせが前年比2倍以上とはものすごい勢いですね…弊社でもshopifyをご利用する販売事業者様の越境ECに関するお問い合わせが多いです。EC事業者にとってShopifyを活用して越境ECに挑戦するメリットはどのような部分にあるのでしょうか?
GO RIDE平島:
Shopifyは越境ECに強いとよく言われるのですが、それには理由があります。大きなメリットは他言語、多通貨に対応している点ですね。Shopifyでは100種類の決済方法を利用できるので販売対象国に合わせた決済や通貨を設定できる点がポイントになります。また、海外発送となれば送料設定、関税、税金、送り状、インボイス等煩雑な業務が付随しますが、対応アプリやサービスが充実しているのでこの辺を簡略化できることも大きいでしょう。
事業者様にはマーケティング活動やお客様とのコミュニケーションに時間を使って欲しいと思いますので、これらの付加価値が付けづらい業務に担当者のリソースを費やしてしまうのは非常にもったいないことです。
物流の観点からはここ1年程での変化はいかがでしょうか?
OPL相澤:
これはShopifyに限った話ではありませんが、まず、世界的なパンデミックの影響で航空便が減少し、北米宛てEMSが配送停止した影響は大きかったと思います。代替手段を探されてお問い合わせをいただくケースも非常に多かったですね。更にウクライナ情勢による欧州向けの航空配送の停止、世界的な原油価格高騰による運賃値上げと、環境としては難しい局面が続いてきましたが次第に落ち着き始めているように感じています。
今後の北米での需要見通しを考えたときに、タイミングとしては大きなセールも控えていると思いますが、今年はどのような見通しとなりそうですか?
GO RIDE平島:
10月から年末までは、米国では BFCM, Holiday Season と大きな商戦期を迎えますが、経済環境的には過去40年で最高水準に近いインフレの状況ですので、消費者のお財布事情は今までよりも紐が固くなる可能性があると考えています。特に生活必需品や消費材については少しでも安く購入できるモールが選択されると考えますので、Amazonやebay等のモールでの購入は増加するのではないでしょうか。
一方でモールを利用していないShopify事業者様にも勿論チャンスはあります。
2021年度のBFCMはShopify事業者の全世界での総売上高は 63 億米ドルに達し、前年比で23% 増加しました。4,700 万人の消費者が Shopify事業者から購入し、カートの平均価格が 100 米ドルを超えています。モール販売と一線を画すために、消費者の趣味嗜好に合った独自の商品をセグメントを絞ったマーケティングで訴求することで十分に戦えるのではないでしょうか。また、販売価格も送料を含めた最終購入価格で判断できるよう、商品価格と送料の合計で表示するなど、自社の戦略にあった工夫がしやすいのも自社カートの魅力です。
米国では今後の景気減速が予測されていますが、今年度も同水準の売上高成長は期待できるのではないでしょうか。
出典:https://www.shopify.ca/blog/bfcm-data
セールや物流面での工数を踏まえ、早いタイミングでの動き出しが重要
OPL相澤:
実際の消費者の動きとしてはいつ頃から需要が高まりそうですか?
GO RIDE平島:
ブラックフライデー、サイバーマンデー(BFCM)自体は11月ですが、早いタイミングでの動き出しが重要と考えています。デロイトトーマツの調査によれば、2021年はほぼ半数の消費者が、感謝祭の前にホリデー シーズンの買い物を始めました。歴史的には感謝祭、ブラック フライデー、サイバー マンデーなどの11月が商戦期として目立っていましたが、昨年は消費支出が前倒しされました。支出は 11 月から 12 月にかけて1.9% 程減少しました。昨年は9月頃からBFCMに向けてお客様に配送遅延の告知をしていたり、特別商品や割引の案内をしているEC事業者も見られ、早い動き出しが目立ちました。ただし、早いタイミングでの割引の告知はしすぎるとセールが始まるまでの期間、買い控えが起こるので要注意ですね。
それと、セールシーズンはどうしても需要が一気に高まりますので、物流面での懸念を持つ事業者も多いように感じますね。
OPL相澤:
海外配送の場合、日本国内への配送と比べて必要になる書類を準備しなければいけないことが大きな課題になります。インボイスや税関告知書と呼ばれる書類は国によって必要枚数が違ったり、他言語で記載をしないといけないなど国内を中心にビジネスを展開されてきた事業者にとっては非常に大変な部分だと思います。
また、関税の負担に関することや、国ごとに輸入規制があってそもそも送れなかったりもするので事前の調査が非常に大事になりますね。
これらの取り組みを需要が高まる時期に開始することは非常にリスクが高いと思いますので、越境ECの経験豊富なロジスティクス事業者への物流委託のご検討も選択肢に入れていただければと思います。
GO RIDE平島:
越境の自社ECを作る場合は考えることがたくさんあります。現地言語でのコピーライティング、決済設定、法規制の確認や利用規約の設定、カスタマーサポート、物流、関税対策、マーケティング活動等行いますので中々自社のみでの実施はハードルが高い部分があるかと思いますのでそんな時に事業者様に寄り添って伴走できるパートナーでありたいと考えています。弊社は米国現地に法人がありますので、米国の商習慣や最新トレンドを掴みやすいですし現地のメディア出稿をする際などリアルタイムでやりとりができますのでスピード感も出ます。
越境プランも準備していますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
株式会社GO RIDEと株式会社オープンロジは共同で「越境ECまるっとお任せプラン」をご提供しています。Shopifyを活用した越境ECサイト構築から運用、マーケティング支援をGO RIDEが、物流面での支援をオープンロジが担うことで越境EC進出のお悩みをワンストップで解決させていただきます。
またGO RIDEでは国からの助成金制度「IT導入補助金」の活用もおすすめさせていただいています。
新規でECサイト構築費はこうした助成金で賄うことが可能で、少ない負担で取り組むことができるのも特徴となっています。詳細については下記よりお問い合わせください。
■越境ECまるっとお任せプラン 専用問い合わせフォーム
https://goriderep.com/pages/openlogi-lp
■株式会社GO RIDE 会社概要
・横浜拠点
会社名:株式会社 GO RIDE
代表取締役:平島 東洋
設立:2015年
所在地:〒220-0012 横浜市西区みなとみらい3-7-1WeWork Ocean Gate Minatomirai
事業内容:ECサイト制作、WEBサイト制作、デジタルマーケティング、アプリ開発URL:https://goriderep.com/
・LA拠点
会社名:GO RIDE REPUBLIC, INC.
代表取締役:平島 東洋
設立:2016年
所在地:WeWork Millennium Dr 12130 Millennium Drive Suite 300, Los Angeles, CA, 90094
事業内容:ECサイト制作、WEBサイト制作、デジタルマーケティング、アプリ開発
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ご相談ください
オープンロジについて疑問や不安がある方は、お気軽にご相談ください。自社で導入できるかどうかのご相談も可能です。
各種お役立ち資料もご用意していますので、物流の構築を検討中の方はぜひお役立てください。